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社会の合否を分けた一題

早稲田中入試対策・社会の合否を分けた一題(2010年度)

総評

例年、大問が3題程度で、総説問数は40問前後です。解答形式は記号選択と用語記入が大半です。記述問題は一行程度の短いもので、本格的な記述問題というわけではありません。分野別には、地理、歴史、公民の3つの分野からバランスよく出題されています。制限時間は30分ありますが、資料(図表・史料)の読み取りや総設問数から考えると、時間配分にも気をつける必要があります。
早稲田中学の社会は、思考力よりも正確な知識を身につけているかを試すテストです。そういう意味では、基礎知識を問う出題中心の「きわめて標準的なテスト」だといえます。したがって、社会の学習時間が正比例的に点数に反映されるテストだともいえます。反対にいえば、しっかり学習しておけばまったく恐れることはないテストであります。

問1 記号・記入問題 (1) D:易しい
記号・記入問題 (2) C:標準
記号・記入問題 (3) D:易しい
問2 記号問題 C:標準
問3 記号・記入問題 (1) D:易しい
記号・記入問題 (2) C:標準
問4 記入選択 C:標準
問5 記号選択 D:易しい
問6 記入問題 D:易しい
問1 穴埋問題 D:易しい
問2 記号問題 C:標準
問3 記号問題 D:易しい
問4 記入問題 D:易しい
問5 記入問題 C:標準
問6 記号問題 C:標準
問7 記入問題 D:易しい
問8 記号問題 C:標準
問9 記入問題 D:易しい
問10 記入問題 D:易しい
問11 記号問題 C:標準
問1(1) 記入問題 C:標準
問1(2) 記号問題 B:やや難しい
問2 記入問題 C:標準
問3 記号問題 B:やや難しい
問4 記述問題 B:やや難しい
問5 記号問題 C:標準
問6 記号問題(1) B:やや難しい
記入問題(2) B:やや難しい
問7 記号問題 C:標準

問題

問4 昨年、エコポイント制度が実施されました。この制度のおもな目的は「景気の回復」以外に2つあります。「地球温暖化対策」ともう1つのおもな目的を答えなさい。
 問4より)

解説

「エコポイント制度」とは、省エネ効果にすぐれた家電製品(「グリーン家電」)を買った人に、商品券・プリペイドカードなどと交換できるポイントをあたえる仕組みのことです。エコポイント制度には、次の3つの目的があります。
第一の目的は、商品券・プリペイドカードなどと交換できるポイントをあたえることで実質的な値引きをし、国民の消費を刺激し「景気回復」を図ること。第二の目的は、省エネ効果のあると考えられる「グリーン家電」を買ってもらうことで「地球温暖化対策」を図ること。また、エコポイント制度の対象になっている「グリーン家電」には、エアコン、冷蔵庫、それから、地上デジタル放送対応テレビがあります。これでわかるように、3つ目の目的は、地上デジタル放送対応テレビの普及です。(ちなみに、現在のアナログ放送は2011年7月14日に終了します。)
以上3つの目的は、(家電)エコポイント制度の所管官庁が、環境省、経済産業省、総務省であることからもうかがえます。環境省は「地球温暖化対策」、経済産業省は「景気回復」、そして、総務省は地上デジタル放送のような「情報通信」の仕事を所管しています。
また、エコポイント制度に似たものに、エコカー減税やエコカー補助金があります。エコカー減税は、新車でエコカーを購入した場合、取得税と重量税が無料になる制度です。また、エコカー補助金は、古い車からエコカーに乗り換える場合に最大25万円の補助金が受けられるという政策でした。なお、エコカー補助金は、経済産業省の補助金の予算を使い切ったため、2010月9月にこの制度は打ち切られました。

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