早稲田中学の入試における合格最低正答率は65%と難関中学の中では高水準です。また、部分点の配点はありません。そこで、計算ミスは合格にとって致命傷になります。今後の早稲田中学入試の算数の問題で計算問題が直接入試で問われることはないと思われますが、速くて正確な計算力が、合格のためには欠かせません。
したがって、日ごろの計算練習は欠かさずに行ってください。そのとき、自分のミスの記録を付けておくとよいと思います。自分がどういう計算ミスをしがちなのか自覚する機会をもち、それを直前に喚起することができるからです。
早稲田中学の算数の入試問題で大問1と大問2のなかの6題24点分は、合格のためには、すべて確実に得点することが必要です。したがって、穴の無い勉強が大切です。例題や基本問題レベルでよいですから、日ごろから練習し穴を作らないようにしましょう。平面図形の角度の問題など6年生になるとやらなくなってしまう問題も毎日数問は練習しておくようにしましょう。
早稲田中学の入試の算数は、図形問題で合否が決まるといっても過言ではありません。図形問題にとって厄介なのは、空間認識能力に個人差があるということです。早稲田中学の図形問題で図形の移動、投影図、立体の切断などの空間認識能力を前提とする問題は頻出です。そこで、この能力が劣っていて苦手だという人も早稲田中学に合格するためには、解法を身に付けなければなりません。塾の授業ではどうしても解らないのであれば、個別指導や家庭教師に指導を受けるのもよいでしょう。
また、今年の大問5のピタゴラスの定理の問題のように、中学の数学で習う内容が出題されることもあります。このような問題に対応するためには、塾の授業では限界があります。だからといって、個人で中学数学を先取りして勉強するのは不要な部分が多すぎて効率的ではありません。そこで、早稲田中学の入試の算数をよく理解している個別指導の教師や家庭教師の指導を受けるのが効率的な方法と考えられます。
また、図形以外の分野としては、速さの問題が非常に大切です。水槽の問題など速さは図形と絡ませて応用問題がいくらでも作れるので、早稲田中学の入試の算数では、これからも図形の次に速さの問題がよく出ると思ってよいでしょう。グラフもしっかりと読める力を付けておきましょう。
これに対して、他の難関中学の算数で出題される文章推理をともなう論理問題は早稲田中学では全く出題されません。去年の大問1(3)は、例外と考えてよいと思います。この問題は例年大問1で解答スピードにブレーキを掛けるための1題として出題されたもので、それ自体読解力を要する難しい問題ではありません。今後も今までの傾向からすれば、応用問題で難しい読解力を要する論理問題が文章題として出題されることはないと考えます。したがって、各塾で上位クラスにいて算数の授業でこれらの問題を扱うことがあったとしても、こと早稲田中学の入試には役に立たないと考えられます。
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