過去7年間の出題範囲
2012年 | 2011年 | 2010年 | 2009年 | 2008年 | 2007年 | 2006年 | |
1(1) (2) (3) |
仕事算 売買算 数の性質 |
数の性質 倍数算 論理推理 |
四則計算 数の性質 濃度 |
相当算 仕事算 平均算 |
四則計算 相当算 場合の数 |
四則計算 相当算 速さ |
四則計算 数の性質 倍数算 |
2(1) (2) (3) |
平面図形 平面図形 立体図形 |
角度 面積比 投影図 |
角度 平面図形 相似比 |
角度 移動 切断 |
平面図形 展開図 場合の数 |
角度 場合の数 展開図 |
角度 角度 相似比 |
3 | 動く歩道 | 場合の数 | 動く歩道 | 立体図形 | 相似比 | 平面図形 | 場合の数 |
4 | 水位 | 移動 | 場合の数 | 場合の数 | 流水算 | 仕事算 | 水槽 |
5 | 平面図形 | 速さ | 移動 | 切断 | 水位 | 水槽 | 切断 |
早稲田中学の入試問題は、毎年大問5題となっています。各大問に小問がだいたい3つというのも毎年の形式です。また、試験時間が50分ですから、各大問の解答時間は10分程度で、一小問あたり3分20秒ということになります。
早稲田中学の算数の配点は60点満点ですから、各大問あたり配点は12点、一小問あたり4点ということになります。また、早稲田中学の合格最低正答率は毎年65%程度です。これは難関中学の中では高いほうで、これを算数についてあてはめると合格点は推定で40点と考えられます。つまり、15題の小問に対して最低でも10問は正解しなければなりません。
早稲田中学の入試問題を考えるとき、図形とそれ以外の分野に大きく分けると考えやすいです。上の表からも明らかなように毎年大問1は図形以外の分野から出題されています。出題されるのはごく基本的な問題ですが、相当算や倍数算など割合や比に関する基礎的理解ができていることを確認する問題が多いです。
また、3問の小問中1問は解答までの時間を工夫しないといけない問題です。早稲田中学は誰でも時間をかければ解ける問題をいかに速く解答できるかをここでみていると考えられます。
さらに、それまで出題されていた四則計算が昨年、今年と出題されませんでした。そのかわりに数の性質に関する問題が出題されています。これは四則計算のような単純な決まり通りの計算力よりも、より本質的な計算力を見ようとしていると考えられます。
前述の表を見ていただけると明らかなように、2007年大問2(2)の例外を除いて毎年3つの小問すべてが図形分野から出題されています。早稲田中学の算数の入試問題において図形問題の重要性は他の分野の群を抜いていますが、ここで出題されるのは角度をはじめとしたごく基本的な問題です。そのためこの大問2は合格のためにはすべて正解することが必要です。
大問3~5で3題の応用問題が出題されます。中学受験の算数の分野は、図形、文章題、場合の数の三つの分野に大きく分けることができます。そこで応用問題が3題出題されるのなら、これに対応して、これらの三分野から1題ずつ出題されるのが一般的です。ところが、早稲田中学では、図形から2題、図形以外から1題というふうに2009年まで出題され続けてきました。
大問2の3題がすべて図形問題ですから、応用問題2題が図形から出題されると、15題中9題が図形分野からの出題ということになり、早稲田中学入試の算数の特色として図形の重要性があげられてきました。しかし、去年、一昨年と大問3~5は図形、文章題、場合の数の三分野から1題ずつ出題されました。そこで、この特色に変化が生じたかにみえましたが、今年また大問4と大問5が図形分野からの出題で元に戻りました。したがって、今後とも早稲田中学の入試の算数にとって図形が極めて重要であるとの認識は変えないほうがよいと思われます。
また、図形以外の分野として文章題の分野からは、2007年を例外としてすべて速さから出題されています。
さらに、前述の表を見ていただけるとわかりますが、図形の移動や動く歩道など同じテーマの問題が近い年度でたびたび問われています。
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