栄冠クラスにいる生徒でしたら問題はありません。そのまま塾のシステムについていけば、早稲田中学の算数でしたら十分対応できます。これに対して、受験クラスの生徒も、たとえ6年前半で算数の偏差値が40を切っていても適切な塾の利用で早稲田中学に合格することは可能です。具体的には以下の通りです。
算数の成績が悪い生徒のタイプに計算力不足の生徒がいます。「計算力不足」といっても四則計算や分数計算ができないというわけではありません。計算のやり方は解っているのにいつも何らかのミスをしてしまい正解を出せないという生徒です。算数の偏差値が40を切っていると、なにか図形や特殊算など全く理解していない生徒と思ってしまいがちですが、算数の基礎的な理解は一応できているのに計算力がないためテストで毎回惨憺たる点数を取ってしまう生徒もよくいます。算数では解答の過程のどこで間違えたにしろ答えが合わなければ0点ですから、このような生徒が正確な計算力を付けただけで偏差値が20近く上がることは珍しくありません。
そこでまず正確な計算力を身につけましょう。そのための対策ですが、「計算と漢字」だけでなく、計算問題だけを中学入試の過去問から集めた問題集を1冊買ってきて、専用のノートを作り毎日10問ほどやってみるとよいでしょう。その際右のページは空けておき間違えた問題についてなぜ間違えたのかコメントを残すようにしてください。そしてテストのたびにそれを見返して同じ間違えをしないように訓練していくとよいでしょう。
しかし、大人でも自分の癖を客観的に認識するのは難しいことですから、生徒自身で自らの癖を矯正するのは大変です。個別指導や家庭教師で1対1の適切な指導を受け、癖を指摘してもらうのが最も効率的でしょう。
早稲田中学入試の算数では大問1と大問2で満点を取ることが合格の条件です。そのための対策として「強化ツール」の基本問題が有効です。毎日必ず行いましょう。
さらに「本科テキスト」の「考えよう」はしっかり理解するようにしましょう。また、カリテでは基本問題がしっかり満点をとれているか毎回確認してください。
日能研のよいところはテキストがしっかりしている点です。特に前期テキストは解説がしっかりしていますから、図形問題について先取りして自習することができます。図形問題が早稲田中学入試では大切ですから、このように図形問題を意識した日ごろの勉強をしたうえで、こと図形回のカリテでは基本問題はもちろん共通問題も全問正解を目指して真剣に受けてください。
また、後期テキストの例題は入試直前のチェックに使えます。図形以外の分野について穴がないか何回かまわして確認しておきましょう。