A…易しい(浦和明けの星女子中学合格を目指すなら確実に正解すべきレベル)
B…標準的(ややまぎわらしいが落とせないレベル、ここで差がつく問題)
C…難しい(受験者の大半ができないため差はつかない問題)
問1 | 知識 A |
---|---|
問2 | 常識 A |
問3 | 知識 A |
問4 | 知識 A |
問5 | 知識 A |
問6 | 知識 A |
問7 | 知識 A |
問8 | 知識・単語記述 A |
問9 | 知識 A |
問10 | 知識 B |
問11 | 知識 A |
問12 | 知識 A |
問13 | 知識・単語記述 A |
問14 | 知識 A |
問15 | 知識 B |
問16 | 知識 B |
問17 | 知識 A |
問18 | 知識 A |
問1 | 表の読み取り A |
---|---|
問2 | (1)知識 A (2)表の読み取り A |
問3 | 知識 A |
問4 | (1)知識 A (2)知識 A |
問5 | 知識 A |
問6 | (1)地図記号 B (2)地形図の読み取り+知識 A |
問7 | 資料の読み取り B |
問8 | 知識 A |
2016年度の浦和明けの星女子中学1回の社会は大問が2題、小問が29問となっていました。去年の問題と比べると大問が一題減っていますが、全体の分量は変わっておらず、地図の読み取りが2問、資料の読み取りが3問出題され、あとは知識問題となっていました。全体的に易しい問題が大半で、受験者平均37.0点、合格者平均40.5点となっており、社会で差をつけることは難しかったかもしれません。
知識 A (ア)
易しい問題です。2000年前は弥生時代と考えてください。(イ)は古墳時代でおよそ1500年前です。(ウ)の日本列島と大陸がつながっていたのは1万~1万2000年前です。(エ)の大宝律令は701年で有名です。
知識 A (エ)
卑弥呼について書かれている書物は「魏志倭人伝」です。魏という国の書物です。ですから、選択肢(エ)の「漢」は「魏」でなければおかしいのです。
知識 A (イ)
易しい問題です。(イ)の選択肢自体がわからなくても、(ア)と(エ)は江戸時代、東大寺が作られたのは聖武天皇の時代である奈良時代です。
知識 A (エ)
易しい問題です。藤原氏が行った摂関政治は自分の娘を天皇の后にしたり、周りを自分の親族で固めた政治でした。(ア)の遣唐使は894年に廃止されているので、摂関政治の100年程前になります。(イ)は摂政や関白の地位を必ず譲ることはできません。(ウ)は鎌倉時代の記述です。
知識 A (ウ)
易しい問題です。バテレン追放令は豊臣秀吉が出したものです。織田信長は仏教勢力と対抗するためにキリスト教を保護しました。高山右近と有馬晴信は聞いたこともない受験生がいたと思いますが、キリシタン大名として有名でした。
知識 A (ア)
易しい問題です。(イ)のアイヌは北海道の先住民族です。(ウ)に関しては色々間違えていますが、旧幕府軍と新政府軍の戦いは戊辰戦争で、京都で始まります。(エ)の六波羅探題は承久の乱を受けて、朝廷を監視するために京都におかれたものです。
知識 A (ウ)
易しい問題です。(ア)はキリスト教の考えが広まってしまうので許されるはずはありません。(イ)はスペイン船の来航禁止が1624年、ポルトガル船の来航禁止が1639年と日本が鎖国に至る重要なポイントなので記憶しておく必要があります。(エ)の南蛮屏風は南蛮貿易などの様子が書かれた屏風のことで絵踏みとは関係ありません。(ウ)は寺請制度です。
知識・単語記述 A(新井白石)
徳川6代、7代に仕えた新井白石です。正徳の治はあまりにも有名です。
知識 A (エ)
易しい問題です。日米修好通商条約で開港されたのは、函館、新潟、神奈川、神戸、長崎です。アメリカと樺太は関係ありません。関税自主権は奪われました。
知識 B (ア)
やや細かい知識と言えるかもしれません。関東大震災は1923年、シベリア出兵は1918年、二十一か条の要求は1915年、ラジオ放送は1925年に始まります。
知識 A (エ)
易しい問題です。初代韓国統監といえば伊藤博文です。吉野作造は民本主義を唱えたことで有名です。山県有朋は明治維新を成し遂げ、総理大臣にまでなった長州藩出身の人物です。石原莞爾は柳条湖事件を起こした人物ですが、知らないと思います。
知識 A (ア)
易しい問題です。スターリンはソ連、ムッソリーニはイタリア、チャーチルはイギリスです。ちなみに「冷戦」という言葉はチャーチルが使い始めました。
知識・単語記述 A (ポツダム)
易しい問題です。ポツダム宣言以外ありえません。
知識 A (イ)
易しい問題です。(ア)国政に関する選挙権は外国人には認められません。(ウ)自衛隊は何度も海外に派遣されています。(エ)GHQが憲法草案を作ったことはそのとおりですが、議会で審議されています。
知識 B
合否を分けた一題で扱います。
知識 B (イ)
まずは高度経済成長の時期を確認しましょう。政治が安定期に入るいわゆる55年体制ができた1955年から第四次中東戦争の影響によるオイルショックが起こる1973年までをさします。(ア)国民所得倍増計画は池田勇人が1960年に打ち出した政策です。(イ)知らないと思います。傾斜生産方式は戦後経済復興のための経済政策です。(ウ)三種の神器と言われた白黒テレビ、冷蔵庫、洗濯機は高度経済成長期に普及しました。(エ)地方の中学卒業生や高校卒業生が都市に集団で就職しにきました。金の卵と呼ばれていました。
知識 A (ア)
中東と言っているので(ウ)のキューバは消せます。とはいっても、第四次中東戦争はイスラエルとアラブ諸国の争いであることは基本的な知識です。
知識 A (エ)
(ア)バブル経済が崩壊すると高騰していた土地の値段が暴落しました。(イ)固定為替相場制は1973年に変動為替相場制に変わっています。(ウ)プラザ合意は1985年のことでバブル経済崩壊の前です。(エ)その通りです。
表の読み取り A (C)
易しい問題です。多少時間をかけてもいいので必ず正解すべき問題です。
(1)知識 A (エ)
200万人以上の都市は東京、横浜、大阪、名古屋のみです。次いで札幌、福岡、神戸となっています。福岡が神戸を抜いたのは2015年の調査で明らかになったことです。2016年2月現在で福岡市の人口は153万8510人、神戸市は153万7860人です。
(2)表の読み取り A (ウ)
時間をかけてしっかり取り組んでください。必ず正解しなければならない問題だと思ってください。
知識 A (エ)
一瞬ドキッとする問題ですが、吉野ケ里遺跡が佐賀県なので、それだけで正解が出せる問題です。他の選択肢も知らないものは調べておきましょう。
(1)知識 A (ウ)
波線を引いていることから、「2015年に」登録されたもの以外という意味であると思うので当然、厳島神社が外れます。
(2)知識 A (ア)
易しい問題です。(イ)有明海はリアス海岸ではありません。(ウ)八郎潟はいくらなんでも秋田だと気付いてほしいところです。(エ)開拓使は北海道です。
知識 A (ウ)
(ア)ボーキサイトはアルミニウムの原料です。(イ)の記述は長野の諏訪についての記述です。(エ)1980年半ばからプラザ合意の影響で円高が進みました。
(1)地図記号 B (エ)
寺院と市役所の地図記号は読み取れます。警察署を見つけられるかどうか。「文」とあっても高等学校かどうかは分かりません。
(2)地形図の読み取り+知識 A (イ)
まず(C)があまりにもひどい間違えです。四大公害病の原因物質、場所は確認しておきましょう。(b)に関しても山地に広がる森林は針葉樹であることは明らかです。
資料の読み取り B (ア)
まずAが水力、Bが火力であることは明らかです。CとDで迷うはずですが、近年になって発達してきたのが風力発電を知っていたかが正誤の分かれ目になったと思いまうす。
知識 A (イ)
合計特殊出生率も老年人口率も知っておかなければいけない知識です。
(ア)微妙な選択肢です。「自然に成立する」という部分がなんだか怪しいと思うのが通常の受験生の限界でしょう。
憲法59条には法律の成立要件が書かれています。59条4項に「参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を否決したものとみなすことができる。」とあります。
「否決したものとみな」した後は、59条2項に戻ります。59条2項には「衆議院で可決し、参議院でこれと異なった議決をした法律案は、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再び可決したときは、法律となる。」
よって、間違えている選択肢と言えます。
(イ)色々間違えている選択肢です。まず、最高裁判所裁判官は15名です。そのうちの最高裁判所長官だけは内閣が指名し、天皇が任命します。その他の14名の最高裁判所裁判官は内閣が任命します。
よって、間違えている選択肢です。
(ウ)明らかに間違えている選択肢です。憲法96条の憲法改正については何度も読んで覚えてください。国民投票では3分の2ではなく過半数でたります。
よって、間違えている選択肢といえます。
(エ)「全員の賛成が必要である。」という部分がなんだか怪しいと思う受験生が多かったかもしれません。しかし、内閣がどうやって作られるのかをよく考えてください。まず、内閣総理大臣が選ばれ、過半数は国会議員という条件以外は、悪く言えば、内閣総理大臣が好き勝手に国務大臣を決めます。自分の都合のいいようにと言っても構いません。内閣という組織が一致団結していなければ行政はうまくいかないのです。もし、反対する国務大臣がいたらどうするのか疑問に思うかもしれませんが、簡単です。辞めさせます。内閣総理大臣は国務大臣をやめさせる権限があるのです。自分に反対する人を辞めさせ、賛成する人を再び国務大臣に任命すれば全員賛成をなしうるのです。
よって正しい選択肢といえます。