一 | 問一 aB bA cA 問二 AA BA 問三 A 問四(1) B 問四(2) ①A ②A ③B ④A 問五 A 問六 B 問七Ⅰ A Ⅱ A 問八 A 問九(1) A (2) B (3) B |
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二 | 問一 aA bA cB 問二 A 問三 ②A ③A 問四 AC BA CA 問五 AB AB 問六 A 問七 A 問八 ①A ②A ③A ④A 問九 A 問十 AA BB |
A…確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題
今年度の浦和明の星は大問二つの構成となっており、例年通りの出題でした。抜き出しが多いのが浦和明の星の特徴ですが、今年は八つでした。その一方で、漢字の書き取りが出題されなかったのが例年とは違いました。また、ここ数年短かった記述が、まだ60~75字とはいえ、今年は長くなりました。少し出題傾向が変わった年度と言えます。
文中、カタカナで表記されたものと同じ漢字を選択肢の中から選ぶ問いです。選択肢もカタカナ表記されているので、結局は自分で書けないと解けません。aの加ミ(味)はあまり使わないので分からないかもしれませんが、b操サ(作)、cト(徒)競走は落とせません。
「ハンデとは」と書かれた部分に着地すれば、Aはたやすいです。Bは「ため」=「目的」、「意図」という理解があれば、すばやく見つけられますが、そうでないと、字数を頼りに探すこととなったでしょう。Aの答えからそれほど遠くない場所にあったので、正答率は高いと考えられますが、時間がかかり、後の問題に影響を及ぼす問いだったかも知れません。
答えの「同じ釜の飯を食う」は、教材ではあまり見かけないものでしょうが、他の慣用句が受験生必須のものであると考えると、出来てほしい問いです。
後ほど、合否を分けた一題でくわしく説明します。
③がAかCで悩みます。二百メートル走に関して本文では、目の見えない人の問題しか書かれていませんが、「コーナー(曲がり角)という要素」は目の見える人にも当然存在する問題ですから、Cが正解です。
「げたを履かせる」のここでの意味はまさに、「ハンデを与える」です。
線部の少し前に「参加者間の能力差をならす」や「同等にする」という言葉があります。これを「マイナス」に関連するカタカナ(三字以内)で言い換えると「ゼロ」です。「プラスマイナスゼロ」という言い方があります。「プラス」と書かせたい作問者の意図が見えますね。
Ⅰは直後に逆接の「しかし」があるので、「確かに」という一端認める意味合いの言葉が入ります。Ⅱは前後で言い換えています。
線部の後ろのサッカーの例を読んでいけば、適切なものが三つ分かるようになっています。
「あえて」とあるので、直前の逆を書けば正解です。
本文最後の一文が筆者の意見として読み取れたかが、勝負となります。
「ひらがな五字」という条件が厳しいでしょうか。
いずれも小学校では習わない漢字ですが、浦和明の星は中学校配当の漢字も出題されますので、普段から漢字に慣れ親しんでおきましょう。「習ってないから覚えない」という姿勢は厳禁です。
「頭を下げる」だけなら謝るで事足りますが、「頭を上げる」は状況が把握できていないので、教頭先生の説明をしっかりと聞いているということです。この要素も含んだものが答えです。
「悪びれもしないで」の意味は、線部の前後の文脈から読み取れます。「故意に」は受験生必須の言葉です。
Aは内容とは全く関係ない部分からの抜き出しであり、良問とは言えません。
嘘=「二字ではない」だけで答えを探します。BとCの答えは前後の言葉をヒントにすれば見つかります。
文章全体を読めば、悟志は嘘をついていた、少なくとも本当のことは言っていないことが分かります。そんな自分を母親は庇ってくれたのだから、申し訳ない思いが一つ、また、息子の言うことを信じて庇ってくれたことに対する安堵の思いがもう一つです。このあとの自分の過去の場面で「信じてくれる人が現れて心底ほっとした。母親だ」とあるので、「安心」が今回一番あてはまる気持ちです。
今は亡き父の代わりを兄の主人公がつとめようとしていることが線部の後の部分から読み取れます。「謝りに行く」がキーワードです。
問いだけを読んで答えが出せる問いです。易しいので、全問正解を期待します。
「頬をゆるめている。ほっとしている」では易しすぎます。
Aは直前の「自分の家から」が大ヒントになっています。 Bは母が自分たちにしてくれることを七字で探すことになり、答えの場所の絞り込みが難しく、時間がかかってしまう問いと言えます。答えは主人公が弟を謝りに行かせる場面にありました。
今回は大問一の問四(1)を取り上げます。浦和明の星の特徴である抜き出し問題です。一見答えは簡単に見つかるように感じるのですが、そこには落とし穴がありました。その点を解説したいと思います。
次は、傍線部について説明した文章です。空欄に共通して入る適切な表現を1ページの本文中から五字で抜き出し、答えなさい。
「解いている問題が違う」とは、目の見える人の競技と目の見えない人の競技とでは、たとえ同じ種目であっても、より良い結果を得るために解決すべき「問題」(課題)が異なるということである。そのため、障害者競技は、目の見える人には求められない を必要とし、その によって独自の技術や戦術を生み出している。
よって、目の見えない人に伴走者を補うのは、ハンデをつけることとは意味合いが異なるのである。
解き方の手順
空欄補充の問題は、空欄の前後にヒントがあることが多いです。今回なら、「目に見える人には求められない」や「を必要」をヒントに本文を探します。
すると「新たな戦略が必要」という表現があり、ちょうど五字なので、これが答えとしてしまいがちです。
しかし、この数行後ろに「未知の技術、未知の戦略」という「新たな戦略」と似た意味の表現があることから、どれが一番良いのかの判別が難しくなりました。
しかも、問いに「 によって独自の技術や戦術」とあり、表現が重複してしまいます。この三つはどれも答えとしては問題があります。
そこで、「新たな」や「未知の」という表現を使ったものを改めて探します。
すると「新しい知恵が求められている」という表現が見つかります。
「求められている」=「必要」ということからも、「戦略」や「技術」と重複しないことからも、「新しい知恵」が答えと考えられます。
重要なのは、問いに合った答えかどうかということです。
問いと答えを見比べて、違和感があるときには、しっかり考え違和感を解消しようとする。
普段からこのようなことを行っていれば、確実に国語の力はつきます。