[1] | (1)A (2)A (3)A (4)A |
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[2] | (1)A (2)A (3)A (4)B |
[3] | (1)A (2)B (3)A (4)A |
[4] | (1)A (2)B |
[5] | (1)A (2)B |
[6] | (1)A (2)B |
[7] | (1)A (2)B |
A:中等部合格を目指すなら必ず得点したい問題
B:着眼点や解法ツールにより正答率・所要時間に差がつく問題
C:難易度や処理量から判断して、3分以内に解き切る腕力がなければ一旦とばすべき問題
2012年度・2013年度と2年連続で大問6・7に中等部らしからぬ難問が配置されていましたが、2014年度は難問の出題はなく、とても解きやすいセットです。ただ、45分で20問、捨て問なしで解き切るには、相応の処理速度が求められます。
以下、各問の内容について見ていきましょう。
順算の計算問題。何の変哲もありません。
逆算の計算問題。こちらも前問同様、何の変哲もありません。自分の答えを□にあてはめて、答えが1になるかの検算を即座に行いましょう。
食塩水。食塩の量を追ってもよし、面積図またはてんびんで解いてもよし。
でわっても、をかけても整数になる最小の分数を求める問題。解いたことがない受験生は皆無でしょう。
10円玉・50円玉・100円玉の枚数の比と合計金額から50円玉の枚数を求める問題。比を学習したての頃にテキストの例題として収録される典型題。
距離一定で時間は速さの逆比を利用する問題。時間の比と時間の差に注目です。
四捨五入して百の位までの概数にした2つの整数の最大差を求める問題。十の位で四捨五入して2800と1300になる整数の範囲を正しく求めましょう。それぞれ、2750以上2849以下、1250以上1349以下となります。
2で4回だけわりきれる3桁の整数の個数を求める問題。16×□と表すことができ、□には2と互いに素である数、つまり奇数が入ることに考えが至るかどうかです。□に入る数は7~61の奇数なので、28個と求まります。この問題は差がついたでしょう。
水が入った直方体の容器に立方体を2個沈めたときのあふれた水量を求める問題。単位換算を忘れずに。
ここから3問、平面図形が続きます。
正方形の中に半円と四分円が描かれた図形の角度の問題。適切な補助線が引けるかがポイントです。
8個の同じ直角三角形を並べてできた正方形の中にある小さい正方形の面積を求める問題。直角三角形の周りの長さが26cm、最長辺の長さが12cmであることから、残りの2辺の長さの和は14cmとなり、それが外側の最も大きな正方形の1辺の長さにあたることに気づくかどうかです。
中心角150度のおうぎ形から三角形を除いた図形の面積を求める問題。「円の中心と円周上の点を結ぶ」という円・おうぎ形の補助線の定石が身についているか、「30度・60度・90度の三角定規の2辺比は1:2」という知識を使いこなせるかが問われます。・・・などと言うと難しそうですが、受験生なら誰もが解いた経験を持つ超典型題です。
周期の問題。ランプの点滅がお馴染みですね。本問は噴水ですが、考え方はランプと同様です。
設問(1)はA90秒周期とB150秒周期の最小公倍数が答え。
設問(2)は、450秒周期のうち同時に噴き出している時間を書き出して丁寧に調べ上げる必要があります。ここをミスなく処理して160秒と求められれば、あとは大丈夫でしょう。
点と点を結ぶ直線の引き方を考える場合の数の問題。のちほど詳述します。
2つの貯水槽の水の出し入れに関するグラフの問題。設問(2)は複数の解法が考えられますが、どのような解法をとるにしても、まずはAに3度目の補給が始まるまでグラフを描き加えるることです。グラフを見て全体を把握してからは、AとBの旅人算で解いても構いませんし、グラフの中の相似な三角形を利用して解いても構いません。
高さが同じで、半径を1cmずつ短くした円柱を重ねてできる立体の表面積の問題。何個重ねても、立体の上下の面積は変わらないのがポイントです。設問(2)では粘り強く計算して半径5cmの円柱まで重ねたときと求めたにもかかわらず、Aを個数に含めてしまい16個と誤答しないよう注意しましょう。
では、2014年度の合否を分けた一題として、大問[5]を取り上げます。
図のように、5つの点A,B,C,D,Eのうちの3点と3つの点F,G,Hのいずれかを結ぶまっすぐな線を3本ひきます。ただし、1つの点と2つ以上の点を結ぶことはできません。次の[ ]に適当な数を入れなさい。
(1)3本の線のひき方は全部で[ ]本あります。
(2)結んだ3本の線のうち、少なくとも2本が交わるような線のひき方は
全部で[ ]通りあります。
(1)3本の線をひくので、下の3点F・G・Hは必ず含まれます。
Fからのひき方がA~Eの5通り
Gからのひき方がFと結んだ点以外の4通り
Hからのひき方がF・Gと結んだ点以外の3通り
よって、 5 × 4 × 3 = 60 通り
(2)少なくとも2本が交わるような線のひき方を直接求めようとしたらアウトです。3本とも交わらないひき方が何通りあるかを求めて、(1)で求めたすべての選び方60通りから除く方法をとれば、最も所要時間が少なくて済みます。
3本とも交わらないひき方は樹形図で書き出しても、計算で求めても構いません。
ここでは計算で求めてみましょう。
上の5つの点から
A・B・Cを選んだとき、3本とも交わらないひき方はAF・BG・CHの1通り
A・B・Dを選んだとき、3本とも交わらないひき方はAF・BG・DHの1通り
A・B・Eを選んだとき、3本とも交わらないひき方はAF・BG・EHの1通り
A・C・Dを選んだとき、3本とも交わらないひき方はAF・CG・DHの1通り
・・・・・
・・・・・
このように、上の5点から含める3点を決めれば、3本とも交わらないひき方は1通りに決まります。
よって、3本とも交わらないひき方は、5つの点から3つの点を選ぶときの選び方と同じで
= 10通り
少なくとも2本が交わるような線のひき方は
60 - 10 = 50 通り