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算数の合否を分けた一題

慶應中等部入試対策・算数の合否を分けた一題(2013年度)(2ページ目)

[3] も小問集合。

(1) 平面図形と比の問題。2組の高さの等しい三角形を利用して面積比を考えます。

(2)平面図形と比の問題。受験生なら誰しも知っている典型題でしょう。でも、平面図形と比を苦手とする受験生の中には、何度取り組んでも解き切れない生徒がいます。

(3)回転移動の問題。求積部分は結局のところ「おうぎ形」になるのは、もう大丈夫ですね。半径ABの長さがわからないので、AB×AB=10×10×2=200 を利用しておうぎ形の面積を求めるのも常套手段です。

この(2)・(3)は、[1]~[3]の小問集合の中では難易度がちょっぴり高め(・・・というより、他の問題が易しすぎる)ですが、中等部合格のためには落とせない問題です。

(4)条件整理の問題。最も浅くなる場合は、はじめ25cmで20分後に35cmになった場合で、最も深くなる場合は、はじめ22cmで10分後に35cmになった場合であることに気づけたかどうかでしょう。

[4]はくるった時計の大問。典型題でありながら、正しく理解をしていない受験生が多いテーマです。のちほど詳述します。

[5]は速さと絡めた影の大問。
(1)は単なる影の長さを求める問題ですが、(2)は影の先端の速さを求めて、追いつきの旅人算で処理します。A君の影の先端の速さは(1)の3秒後の状態を利用して求め、B君の影の先端の速さはスタートしてから1秒後の状態を考えて求めます。

[6]は数の性質の大問。
(1)・(2)ともに、論理的に考えるよりも、適当に数をあてはめて正答にたどりついた受験生が多かったのでは。色々と数をあてはめていくうちに、5と7は使えない、9を使うならZしか入れられない、などと段々しぼられていくはず。

[7]一見すると平面図形、でも実は数の性質(約数)の大問です。
(1)5×□×8×△÷2=1440 より □×△=72 となり、□と△は72の約数であることがわかります。
(2)□×△の約数が18個あるということです。まずは、ここで「素因数分解を利用した約数の個数の求め方」を思い出せたかどうか。そして、思い出せても、その後の「場合分け」をしたうえでの処理はなかなかスムーズにはいかないでしょう。この設問が得点できなくても合否には影響しなかったでしょうが、良問ですので是非取り組んでみて下さい。

では、2013年度の合否を分けた一題として、[4]を取り上げます。

『算数の合否を分けた一題(2013年度)』 >> 1 2 3
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