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国語

慶應中等部入試対策・国語の合格戦略の提案(2ページ目)

文学史を含む日本の文化史については、社会で使う教材や歴史資料集を活用したり、中学生が使う国語便覧を参考にして、まとめておくことが有効です。知識問題に限らず、長文問題でも、ことば・文学・文化・思想に関わる文章が題材とされることがあり、文学史、文化史の理解があることで文章が読みやすくなると考えられます。学習を進める際には、人名と本の題名などを機械的に暗記する学習にとどめず、人物や作品の具体的内容(経歴やあらすじ)、作品自体の鑑賞(代表的な部分、有名な部分)、人物や作品の文学・文化史的位置づけというところまで深めたいところです。

市販の「音読」教材にとりあげられるような素材も出題されています(平成20年大問5)。国語学習に関わる時事的な話題に目を配っておきましょう。

俳句関連の出題については、平成22年の大問6、平成21年の大問2、平成20年の大問2、平成19年の大問3を研究することで対策の基本はできると思われます。平成19年の大問3の問2では、与謝蕪村の「菜の花や月は東に日は西に」という有名な句の説明としてまちがっているものを選ぶ出題でしたが、答えは、「東の空に出ている月は、三日月だ。」という選択肢です。

三日月が東の空に見えるのは午前8時ごろですから誤りとなります。満月は午後6時頃東の空に見えますね。これは、理科で習う知識ですが、季節の移り変わりに伴う生物の様子や自然の出来事の知識は、暦の知識とあわせて身に付けておきましょう。その上で、歳時記などを参照しながら季節感覚を養い、5・7・5の形で表現することに慣れておくことで、特別な対策をしていない受験生には差がつけられるはずです。形式要件さえ満たしていれば得点は得られると思われますから、名句を詠もうとして時間をかけすぎてしまうというのは時間配分上望ましくないでしょう。

肩肘はらず5・7・5が出てくるよう、俳句を実際に作ることに慣れておくことが最善の対策となります。お子さんたちが作る俳句に求められるのは高い芸術性ではありません。ルールのある言葉遊びの一種と考えて取り組みましょう。小学生が作った俳句を集めた本をお子さんといっしょに見ていただくと、それほど敷居を高く感じずにすむはずです。

『国語の合格戦略の提案』 >> 1 2
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