塾に通っていないなど、これから受験に向けた学習を始めるという場合は、解説の詳しい参考書、問題集を使って、規則的に学習を進めましょう。四谷大塚の予習シリーズを入手して、こなしていくことができれば十分です。ベストチェックなど市販の分量の少ない問題集で、単元別の基礎知識を身につけることから始める方法もあります。個別や家庭教師だけを利用する場合にも、国語の全単元をむらなくこなしつつ、苦手・弱点を補強するカリキュラムづくりが必須です。
塾に通っている場合、個性の強い個人塾などでは、受験との関係では、必ずしも得点力に結びつかない独特の指導方法がとられることがあります。中学受験を考えての勉強であれば、入試問題に対応できる力をつけていくことを重視する必要があります。入試につながる、入試で結果が出る勉強になりそうかどうか見きわめてください。
多くの大手塾では、4年から受験に向けた学習を開始することが標準化しつつあります。基本的な知識と問題を読み、解く技術の習得が4年生の間にできるようにカリキュラムが組み立てられています。5年時には、一通りの単元について学習が終了します。各種文章の難易度もあがり、文章だけでなく設問でも読解力が要求されます。設問自体が長く、読みにくい文章になっていたり、条件・指定が細かくなったりしてくるのです。
そこで、効率的に、的確に、読み、解くための「方法」を意識して、まとめていく作業に取り組みたいところです。そのようなポイントは、授業で説明されたり板書されるはずですから、ノートをとることを習慣付けましょう。
各塾のカリキュラムをこなす際には、知識面(漢字・語彙・語句)をしっかり身につけていくことをこころがけましょう。間違えたところをそのままにせず、抜き出してまとめておくなどの作業をしていくことで、テスト・入試前の効率的な見直しも可能となります。文章問題については、特に、記号選択問題をしっかり理由付けしながら解けるように練習しておきましょう。
各塾のカリキュラムをこなす以外にも、取り組み始めておきたいことがいくつかあります。
理科で学んだ四季のうつりかわりに関する知識とも関連付けながら、俳句の季語、季題に親しみましょう。子ども向けの俳句入門書や、子どもが作った俳句集にふれる事で、俳句への抵抗をなくし、自然な導入を図ることができます。
過去問で知識が問われてきた内外の文学作品について、あらすじを知り、興味のもてる作品については、実際に読み通してみましょう。海外作品も含め、子ども向けの本のあらすじや解説をまとめた本を手がかりにして、幅広く文学に対する興味と理解を養いましょう。6年生になると、なかなか、落ち着いて「読書」をする時間はとりにくいものです。5年生の間が、実際に数多くの本を読み通しておくチャンスです。
文章問題については、物語(小説)、論説(説明)、随筆、韻文(鑑賞文)などどのような種類の文章であっても抵抗無く読めるように慣れておきましょう。苦手な種類の文章がある場合には、どのような文章であっても得意な文章の種類と同じ読み方をしている可能性があります。文章の種類別に読み方、問われることがらの違いがあることを意識して、読みわけができるようにしていきましょう。
慶應義塾や福澤諭吉について、学んでおきましょう。福澤諭吉については、子ども向けの伝記本なども多数出版されています。慶應義塾関連学校のホームページも参考になります。関連各学校の理念や教育方針を知っておくことは、保護者様にとっても二次対策として重要です。また、公開されている学校行事や説明会には、5年生の時から見学・参加しておきたいところです。