慶應義塾中等部は、人気校です。平成23年度入試でも、男子6倍、女子約8倍と大変な高倍率です。合格者数も男子約140名、女子約50名と狭き門です。合格点は公表されていませんが、問題のレベルからすると7割を超える得点は当然求められるでしょう。
8割くらいの得点を目標にしたいところです。落としてよい問題があまりないということになりますので、とれる問題は、手際よく確実にとることができるように準備していきましょう。
慶應系列の学校に入学すると、大半は、大学まで慶應に通うことになります。慶應付属校の受験は、慶應義塾の「塾員」になるための「入塾」試験なのです。そのため、慶應義塾の歴史・教育方針や各付属校の歴史・教育方針の理解が強く求められているのです。有名校・難関校ならどこでもいい、というような受験生は、どの学校からも歓迎されないでしょうが、慶應の場合特に、「慶應義塾に入りたい!慶應義塾の一員になりたい!」という志を強く持った志望者を求めているようです。
中等部入試の独特な傾向も、そのあらわれでしょう。ですから、慶應義塾中等部を目指す受験生のみなさんは、ぜひ、慶應義塾に関心を持ち、理解を深めながら勉強を進めてもらいたいところです。慶應付属中は、二次試験で体育と面接があります。独立自尊のために、まず健全な身体が必要であると考えられているから体育の試験を通じて身体能力を試します。
また、慶應義塾の教育方針の理解を確かめ、慶應義塾を志望する理由と意志を確かめるために、面接が課されます。学力だけを強化しても中等部入試対策にはなりません。このことを忘れずに、身体も心も頭も磨き上げて、中等部入試に臨んでください。