[1] | (1)A (2)A (3)A (4)A |
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[2] | (1)A (2)B (3)A (4)B |
[3] | (1)A (2)A |
[4] | (1)B (2)B |
[5] | (1)A (2)B (3)B |
[6] | (1)A (2)B (3)B |
A:豊島岡女子合格を目指すなら必ず得点すべき問題
B:着眼点や解法ツールにより正答率・かかる時間に差がつく問題 ➡ 合否を分けた一題
C:難易度や処理量から判断して、得点できなくても合否に影響しない問題
順算です。与えられた小数は分数に直さずに、小数のまま計算した方が処理量をおさえることができます。小数・分数の混合計算のときは、画一的に小数を分数に直すのではなく、小数のままの方がラクか、分数にそろえた方がラクか、見極めるようにしましょう。
逆算です。整数・分数のみで計算しやすく、確実に得点すべきところです。
おなじみの「Aで割ると▲余り、Bで割ると◆余る整数」です。余りも不足も等しくないパターンなので、最小数の30を書き出して調べ、63×□+30 という式までたどりつけば大丈夫でしょう。
これも典型題です。和が3の倍数になる3個の整数の組合せ➡それぞれの並べ方、という手順を確認しておきましょう。
循環の式処理です。すべて合計するとA~Dが3個ずつ含まれるので、A~Dの和が求められます。
「差の比例関係」に着目する速さと比の問題。昨年2020年度第1回入試の大問[3]で出題された速さと比の問題でも、この「差の比例関係」が絡んでいます。関東圏の塾の平常授業テキストにはあまり収録されないテーマであるため、差がつきやすいといえます。
まずは典型的なパターンのこの問題をおさえたうえで、2020年度第1回入試大問[3]を「差の比例関係」に着目して解く練習をしてください。麻布の過去問も練習素材として活用できます。
円での補助線の引き方の定石「中心と円周上の点を結ぶ」を確認するような問題です。中心と点A、中心と点Bを結べば必要な図形が見えてきます。あとは、直角二等辺三角形の面積から、円の「半径×半径」の大きさを求める、典型パターンに落とし込めます。
見慣れた図形ですが、与えられている条件だけでは解きにくくなっています。
△BDE:△DEF=2:3から、DEをそれぞれの底辺と考えると、2つの三角形の高さの比は2:3になります。BD:DA=6:9=2:3と合わせて考えると、DEとACは平行となることに気づけたかどうかですが、厳しかったでしょう。ただ、着眼点がつかめず、根拠はないけれども、図を見てなんとなくDEとACが平行かも、と判断して解いた受験生はいたはずです。
①2種類の値段、②売れた品物の合計個数、③総売上、この3つの要素がそろったら、売買損益のつるかめ算です。
差集め算の「個数の取り違え」です。個数の差を求めたら、マルイチ算で処理。
この問題に限らず、豊島岡女子を志望するのであれば、丸数字を含んだ式の処理に慣れておきましょう。
豊島岡女子の点の移動は図形の求積と絡めて出題されることが多いのですが、今回は周期を絡めての出題。桜蔭での頻出パターンであり、桜蔭との併願組にとってはボーナス問題でした。
2点が出会うのは辺BC上だけなので、この経路を通過する時間帯を書き出しましょう。
初めて出会うのが60秒後で、その後は、+90秒、+120秒、+90秒、+120秒、…と繰り返し出会う周期をとらえることができます。
このあと詳説します。
3つの設問、すべて立方体の2回切断です。2回切断の作図の仕方、立体の捉え方、求積方法、すべてにおいて、男子難関校で求められるほどハードではない、でも女子難関校のレベルは超えているという、豊島岡女子で求められるレベルを体感できる、学習効果の高い大問といえます。
直方体と三角柱の重なり部分をとらえる問題。2回切断としては平易なレベルです。
①2つの立体が共有する線分をとらえる、②2つの立体が交わる点どうしを結ぶ、この2つの作業を行うことで、重なり部分のかたち(=三角柱)が見えてきます。
台形を底面とする四角柱と三角柱の重なり部分をとらえる問題。
前述の①②の作業を行うと、重なり部分の立体は、下の面も上の面も直角三角形になります。直角をはさむ2辺の比をとると、4cm:6cm=2:3、1cm:1.5cm=2:3。相似な直角三角形であることから、三角すい台であることがわかりますね。
別解として、この三角すい台から設問(1)の答えである三角柱を取り除くと、三角形LMGを底面とする断頭三角柱となります。2回切断の問題では断頭三角柱が登場しやすいので、体積の求め方(底面積×高さの平均)はおさえておきましょう。
台形を底面とする四角柱と三角すい(Pとします)の重なり部分をとらえる問題。
前述の①②の作業を行うと、重なり部分の立体は、三角すいPと同じ底面を持つ三角すいとなります。この三角すいの高さを求めることができたかがカギです。
面LGHKと辺DJの交点をQとします。点Kと点Gを結んだ線もQを通ることから、DJとKGがある平面、つまり長方形AFGDでクロス型相似をとらえてDQ:QJを求めます。…※
この※の視点は、豊島岡女子の立体切断で過去にも何回か出題例があります。ここまで対策をとっておきたいところです。
昨年2020年度は講評として以下のように記しました。
「例年の豊島岡女子の算数は、基本的な問題が6~7割を占め、残りの問題で差がつくセットです。ところが、2020年度第1回の算数は、基本的な問題が減り、受験者間で差がつく問題が多かったといえます。」
2021年度も、昨年2020年度と同様の傾向でした。冒頭に示した【難易度分類】において、合否を分ける可能性が高いB問題の比率が年々高くなっています。
今年度のB問題のうち、受験生が事前に対策を積んでいたと思われる[2](2)、[6]、桜蔭受験組に有利な[4]、カンで切り抜けた受験生以外は正答率が低いであろう[2](4)を除くと、残った[5]のみが全受験生が同じ土俵で勝負できた問題といえるでしょう。この大問[5]を合否を分けた一題として取り上げます。
まずは問題文に示してある整数の並べ方にしたがって、数列の続きを書いていきます。
15番目は77とわかります。
加える素数が切り替わるところの整数に注目しましょう。
2から3に切り替わるときが6 =2×3
3から5に切り替わるときが15 =3×5
5から7に切り替わるときが35 =5×7
7から11に切り替わるときが77 =7×11
これで規則が読み取れました。
47は素数なので、最も小さい47の倍数は、加える素数が47に切り替わったときです。
47の前の素数が43なので、43×47=2021
解けた受験生は、受験年度の西暦と一致し、合っている!と確信を持てたのではないでしょうか。
3500に最も近い、連続する素数どうしの積を調べましょう。
53×59=3127
59×61=3599
3599から戻すと
3599-59=3540
3540-59=3481
3500に最も近い数は3481です。