[1] | (1)A (2)A (3)A (4)A |
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[2] | (1)B (2)A (3)A (4)A |
[3] | (1)A (2)B |
[4] | (1)A (2)B (3)C |
[5] | (1)B (2)B |
[6] | (1)B (2)B (3)C |
A:豊島岡合格を目指すなら必ず得点したい問題
B:着眼点や解法ツールにより正答率・かかる時間に差がつく問題
C:難易度や処理量から判断して、部分点狙いで答案を作成すべき、もしくはとばすべき
今年も、大問1・2は計算および各単元からの小問集合が計8問、大問3~6は4つの単元にわかれて、という昨今の形式が踏襲された入試となりました。
詳細については大問1が計算1問+小問3問、大問2は文章題が3問と平面図形が1問、大問3は場合の数の問題、大問4は2人あるいは3人の動きを追っていく速さの文章題、大問5は比を利用する平面図形の問題、大問6は立体図形と平面図形の応用問題でした。
足し・引きの計算問題。工夫は特に考えず、慎重に計算していきましょう。
割合の概念を含んだ、典型的な一行問題。一つ一つ求めるべきものを計算していきましょう。ここでの失点は許されません。
概数と規則性の問題。もともとの整数の範囲と、等差数列の和の公式を利用すれば答えが求まります。こちらも落とせません。
ある図形の中に、何枚まで図形を並べられるかという問題。正方形の12㎠は、およそ1辺が3.4㎝(3.4×3.4=11.56㎠)ですので、長方形の横の全長が20cmということから答えが求まります。
和と差の文章題。不定方程式と鶴亀算が絡みます。
まず、豊子さんの条件から5×□+4×△=52点となり、あてはまる□と△の組み合わせは8,3か4,13が考えられます(不定方程式)。
次に、花子さんの条件から失点が100-67=33点となり、5点の問題と4点の問題を合わせて7問間違えたので5点は5問、4点は2問間違えたことがわかります(鶴亀算)。
ところが、豊子さんが5点の問題を4問すべて正解したとなると、花子さんの5点の問題を5問間違えたという条件が矛盾してしまいますので、残った組み合わせが答えとなります。
最小公倍数を利用した周期の典型題。Aは5+3=8秒間、Bは4+8=12秒間を1周期とするので、最小公倍数である24秒後まで〇×を使いながら整理をして調べます。本問は落とせません。
消去算と割合が絡んだ食塩水の典型題。問題文の2つの条件から、B100gに6gの食塩が含まれることがわかります。そこから、A100gに18gの食塩が含まれることも導けます。本問も落とせません。
弧の一部を移し替える扇形の平面図形の典型題。半径が等しいことを利用し、補助線を引いて正三角形を作る考え方は本校を受験する生徒としてはしっかり持っておきたいところ。直線である6㎝×5つ分も足し忘れることのないように。
百の位の数字+十の位の数字+一の位の数字=5になる和分解を考えます。005、014、023、113、122となります。一番大きい位に0が来てはいけないことに注意し((2)も同様)、あとはそれぞれの個数を考えれば答えが求まります。
奇数なので、一の位によって場合分けをします。
・1の場合→千の位の数字+百の位の数字+十の位の数字=5 ⇒ (1)より15通り
・3の場合→千の位の数字+百の位の数字+十の位の数字=3 ⇒ 003、012、111の組み合わせがあり、個数を合計して6通り
・5の場合→千の位の数字+百の位の数字+十の位の数字=1 ⇒ 001のみの組み合わせがあり、100だけなので1通り
どのように、補助線を引いて比を活用していけば良いのか、迷ってしまった受験生もいたのではないでしょうか。
まず、△BHDと△AFHが等しく、□HDEFを共通部分として各々に足して考えると、△ADEと△BEFも等しいことになります。△ADEの高さを辺AE、△BEFの高さを辺EFとしてとらえると問題文の条件からAE:EF=2:1ですので、底辺比は逆比となってDE:BE=1:2です。
そのことから、BD=DEとなり、このこととAF=FEであること、高さの同じ三角形同士は面積比=底辺比であることを利用し、点Eから点Hにむかって直線を引いて三角形をわけてみると以下のようになります。
よって、BH:HFは△BHEと△HEFの面積比から導き出せます。
(1)でわかったことを整理すると以下のようになります。
三角形全体の面積は20㎠なので、△AECは20-(4+2+2+2+2)=8㎠です。ここから、BD:DE:EC=△ABD:△ADE:△AECであり、6:6:8=3:3:4となります。さらに、点Cから点Fにむかって直線を引いて△CEFを考えます。BE:EC=(3+3):4=6:4=3:2なので、△BEFと△CEFの面積比も3:2となり、△CEFは4㎠と求まります。あとはAG:GC=△ABF:△FBCとなるので、計算すれば答えが求まります。
実際に問題文の情況を作図してみると、以下のようになります。
AP、QRが交わるということは、上図の青線で示したAQとPRが平行になるということです。AQに着目してみると、上に1㎝上がり(BQ)、横に5㎝伸びています(AB)。同じ動きをPRで考えてみると、Pから上に1㎝上がり(IP)、横に5㎝伸びています(IR)。ここから、HRの長さが求まります。
(1)と同じ情況であることがわかります(点Rは点Tと一緒、点Qは点Sと一緒)。
問題の四角すいU-EFGHは以下の黄色い立体です。
底面積は正方形EFGHなので5×5=25㎠。高さは、辺AEと辺PGの平均を求めれば
良いので、(5+1)÷2=3㎝となります。ここから、体積が求まります。
本入試、最後にして相似を使ったかなり高難易度の問題です。
まず、AからPに向かって引いた線を延長し、砂時計相似(図の△AVXと△WJX)を作ると以下のようになります。
その相似を利用し、VA:JWを求めれば、高さ比を利用して四角すいX-EFGHの高さが求まります。
△AEJと△PGJのピラミッド相似を利用すると、EG:GJ=4:1となります。
続けて、△EFGと△GJKの砂時計相似を利用すると、FG:GK=4:1となり、辺FKを計算すると6.25㎝と求まります。
以上のことから、相似の考え方を活用し、VA:JWは各々の辺が対応する横の長さであるAD:FKと同じであり、5:6.25=4:5とわかります。このことから、問題となっている四角すいの高さが求まり、体積が導き出せるわけです。
今回は、後半の大問群の中で速さの単元である大問4について合否をわけた一題として紹介しましょう。決して易しい典型題などではなく、様々な考え方を複合して考えていかなければならず、差がついた問題と言えそうです。
問題文後半の条件から、Aが家から公園までかかる時間とBが家から公園までかかる時間の合計は22+23=45分となります。よって、Bが家から公園までかかる時間はAのそれを除くので、45-20=25分となります。
答え:25分
家から公園までかかる時間は、A…20分、B…25分となるので、時間比はA:B=4:5となり、速さ比はA:B=5:4となります。ここでAの速さを5/分、Bの速さを4/分とおくと、家から公園までの距離は5×20分(4×25分)=100となります。家から図書館までAが5/分の速さでかかった時間と、図書館から公園までBが4/分の速さでかかった時間の合計が22分であり、合計の距離が100なので鶴亀算を使います。したがって、答えを求めると12分となります。(もちろん、23分の条件を使ってもかまいません。)
答え:12分
3人目の人物であるCが登場し、3人旅人算を考えていく難問です。全員の動きを線分図にすると、以下のようになります。
上図から、AとCが20÷5(16÷4)=4分後に出会ったことがわかります。また、CはAと出会うまでに360×4=1440m進んだことになり、Aは家から公園まで20分かかるので、この距離を20-4=16分かかって進んだことになります。ここから、Aは1440÷16=90m/分となり、家から公園までの距離は(360+90)×4分=1800m=1.8㎞となります。
答え:1.8㎞