出題形式が例年安定していることを考えれば、過去問を通してこれまでに出題された問題をしっかりと学習することが重要であることは当然である。合わせて、桐朋中の試験問題に慣れ、かつ見直しの時間のとり方を含めた時間配分の仕方を体に植えつけるがごとく身に付けることも重要である。ただし、桐朋中に的を絞った対策に入る前に、まずは基礎学力を充実させることが不可欠である。どの分野でも抜けている部分がないように、基本的な解法や発想を定着させておく必要がある。その上で、過去問の演習を中心とした出題形式に対する習熟度を高めていくようにしていく。
決して出題形式が毎年同じようだからといって、過去問の演習のみに偏るような学習にならないようにすることが大切である。毎年出題される計算問題や一行問題はカリキュラムに沿った分野ごとの学習を丁寧に理解しながら定着させていった結果、確実に得点できるようになるものである。
カリキュラム学習と過去問演習をバランスよく進めていくことを日々心がけることが重要である。
桐朋中の入試問題には毎年必ず式や考え方を記述する問題が出題される。よって、普段の学習において式や図・表などを用いてどのようにその問題を考え、答えにたどり着いたのかを表現する練習は欠かせない。授業中において問題演習をするときに、先生の板書を写すときに、ただ単に書くのではなく、「これが桐朋の記述問題だったとしたら」という意識を持ちながら書いていくぐらいの心がけはほしいところである。
また、過去問演習を行うことで必ず記述式の問題を解くことになるが、その際ぜひやっていただきたいのは、解答用紙を実物大で使用することである。限られた解答欄にいかに表現するかが求められているので、実物よりも広かったり、反対に狭すぎたりしては練習にならない。枠からはみ出して書いたり、枠のほとんどが空欄になってしまうようでは、過去問を通しての記述対策を行ったとはいえない。
出題者がその問題を通して受験生にどのように応えてほしがっているのかを考えながら自分の考えを表現していくのが記述問題の解答方法である。すなわち、桐朋中学校の教育目標にもある「他人を敬愛する」気持ちをもって、記述問題の解答欄は埋められるように練習をしてほしい。
これまでに受けた様々なテストを思い出してみれば分かるように、「今回はすごく出来た」との感触があったときでも、いくつかのミスにより減点されていた経験はあるだろう。テストにミスは付き物である。これをゼロに出来れば言う事はないが、なかなか難しい。
前述したように、桐朋中の算数の合格者平点は、80%前後と高いものになっている。この高いハードルを超えるには、入試本番において算数では満点を狙う気込みがなければ達成できない。満点取れたと思っても、ふたを開けて見たら80点ぐらいしか取れていないものである。ましてや始めから80点狙いで臨んだら、60点台の結果しか出せないであろう。
したがって、過去問を解いていく上では、捨て問などないと思って、解く順番を変えていくと意識するということに専念し、解答用紙を全て埋めて満点を狙う意気込みが必要であろう。
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