一 | 問一A 問二B 問三A 問四B 問五B 問六B 問七C 問八A 問九B 問十A |
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二 | 問一A 問二B 問三A 問四A 問五B 問六A 問七B 問八A 問九B 問十C 問十一A 問十二A |
A…早稲田大学高等学院中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題
漢字の書き取り問題です。全問正解したいところです。
究極的(イ)、最終的(ウ)は同じ意味なので、これらは同じ意味になります。また、エの直後を見ると、「知識やこれまでの経験だけでは答えられない」とあるので、イウと同じグループに属することが分かります。
語句問題です。「効力を存分に発揮する」という意味の「ものをいう」となります。
「そこで求められているのは」の「そこ」とは対話を指すので、その一文にある「理にかなった議論をすること」が答えとなります。
直前の「営利」とは利益を指すので、「追求」となります。
傍線部に指示語が含まれているので、直前を探します。「理にかなった議論によって導かれるままに、新しい場所に向かって冒険すること」という比喩表現をうまくいいかえた選択肢を選びましょう。
まず、「思考を誘うものとは」と、一度出てきた語句を説明する表現が出てくるので、
C→Bという流れが見えます。C「なぜなら」が何の理由を説明しているのかを考えると、D→Cという流れが見えます。最後に、Aをどこに入れるかですが、「よって」という因果関係の目印があり、自分の考えを率直に述べるという空欄の直前を受けていることが分かるので、Aは最初に入ります。
直後にある「同じものはひとつとしてありません」から、「個性」が抜き出せます。
それぞれの選択肢の中で、ア「他人と共に」イ「自分だけの意見」ウ「知識や経験だけでは答えられない」がキーワードになっているので、これらが多く出てきた箇所はどこかという観点で本文を読み返してみましょう。
「適切でないもの」という指示を絶対に見落としてはいけません。イ「多様性や差異」は尊重されるべきものなので、不適当です。また、エ「感覚を共有」してしまえば個性は消えてしまうので、これも不適当です。
漢字問題です。全問正解したいところです。
「自分の手はかさかさして、くたびれていて、悲しげに、みにくく見えた」という描写から、久助君のマイナスの心情を読み取りましょう。また、「陽なた」とあるので、太陽が出ている場面を選びたいところです。すると、兵太郎君が死んだことが分かった場面で、「ひなたぼっこ」という表現が近くにある、エが選べます。
傍線を含む一文を読むと「心配の重さ」とあるので、兵太郎君のことを心配していて不愉快になっていることが分かります。したがって、アかイに絞れます。ただし、その前に「間もなくまた忘れてしまった」とあるので、「いつまでも」とあるアが消せます。
数行前に「この世には、そう簡単に、出来事は起こらないのだ」とあることから、兵太郎君の身に何か重大なことが起こったのではないかと心配していることが分かります。
問四や、「消えてしまった兵太郎君のことで心を痛めていることは分かっていた」から、三人とも兵太郎君のことを心配していることが分かります。心配している三人が話し合えば自然に兵太郎君のことを意識して、よけいに心配になってしまうため、それを恐れていることが読み取れます。
語句問題です。「鼻を明かす」が答えとなります。
傍線部の「むしろ」に注目です。いつといつを比較しているのかというと、兵太郎君の家に来るまでと、家の前に到着した後です。家の前の様子は、「入口が開いていて中は暗い。人がいるのかいないのかコトリとも音がしない」とある通り、非常に不気味なものでした。その不気味な様子から、何か兵太郎君の身によくないことが起こったのではないかと思い、その現実と向き合いたくないがために速く家の前から離れたのだと考えられます。
自分が住む世界を非常にマイナスに捉えている心情です。子山羊がひとりで帰ってきたことをきっかけに、気持ちが前向きになっているので、そのシーン以降を探すと、「この世はなつかしい」という表現が見つかります。
「久助君の心は、驚くには、くたびれすぎていたのだ」や、「くたびれはてながら」といいう表現から、久助君が生命力を失っていることを読み取りましょう。すると、イが選べます。
合否を分けた一題のところで詳しく解説いたします。
リード文の「晩秋」、本文の「二箇月、三箇月と過ぎた」から、冬か春だと分かります。ここで、それまでマイナスだった心情がプラスになっていることをふまえると、春が選べます。
「冷たい水にわずか五分ばかり入っていただけで、病気にかかり死なねばならぬ」ような存在だと思っていたが、最終的には、「めったなことでは死なない」、「ほんとうに尊く、美しい」ものだと思っている。したがって、アが選べます。
物語分の「主題」を問う問題は、本文全体の理解ともかかわるため、合否を分けることが多いです。今回の物語分の主題は、二問十二で見たように、「久助君が、生命のたくましさに気が付く姿」と言えます。以下に紹介する設問は、その主題を意識しなければ書きづらい問題でした。
「なみだが眼にあふれ、ぽとぽとと落ちた」というのは心情の表れなので、心情と、そのきっかけとなった出来事を書きたいところです。
[1] 出来事ですが、傍線の直後にある通り、子山羊がひとりで帰って来たことです。もう少し具体化すると、子山羊は生後間もない弱い存在であり、「電車道」などの様々な危険を乗り越えています。
[2] それについての心情を考えます。この子山羊の一件をきっかけに、「久助君はもう、兵太郎君が死んではいない、きっと帰って来る、という確信を持っていた」とあるので、生命のたくましさに感動していることが分かります。
以上を踏まえると、
「生後間もないか弱い子山羊が様々な危険を乗り越えひとりで帰って来た姿に、生命のたくましさを感じたから。(50字)」などの答えが作れます。