合格戦略を策定するには、まず早大学院が求めているものを理解する必要があるだろう。
早稲田大学高等学院学院長の山西先生は学校説明会にて、
「早大学院は中学部から高等学院へはほぼ100%進学できる。また、高等学院は早稲田大学附属の高等学校であるため早稲田大学へほぼ100%進学できる。
すなわち、早稲田大学高等学院中学部に入学すると言うことは、早稲田大学に進学すると言うこと。
早稲田大学高等学院中学部に入学するためには、早稲田大学に進学する基礎的なことを身につける事が必要である。」
とのことをおっしゃっていた。
また、中学部入試については、
「基本的な力として、生徒自身が自分で選択していく力をつけてほしい。そのために必要な言語、論理的思考力を育てていきたい。」
「今の大学生は、論理的にものごとを書く表現力が不足している。高等学院では全ての教科で、論理能力、考える力、疑問を持つことを大切にしている。」
と述べられている。
そして高等学院中学部が望む生徒として、
「みずからやりたい事を決めて、そしてそれを周囲に明らかにすることのできる生徒、たとえ今すぐ出来なくても、自ら思考し決定を下すことができるように思う生徒が向いていると思う。」
旨、述べられている。
また、高等学院高校卒業時に卒業論文が必修である理由については、
「自ら考え、情報を収集し、批判的に検討し、他人の意見を聞きながら、一つのものをまとめていくということの大切さを知ってほしい」
という思いからとのことである。
これらのお言葉はそっくりそのまま早大学院の国語を攻略するために求められていることと言って良いだろう。
戦略としては、 一が説明文で二が物語・小説文等 という形式が今後も変化しないと仮定して、説明文と物語・小説文を集中的に勉強する必要がある。
常に「なぜこの答えになるのか」「(答えから後づけするのではなく)どういう思考過程を経て設問から正解に至るのか」といった点を常に意識していく必要がある。
文章の表面をなぞっただけではない、骨太な論理力が必要とされる。
これを身につけるためには、「常日頃から演習をしたらすぐに答えあわせをし、答えに納得のいくまで解きなおしをし、納得が行かなければ講師にその答えが正解である理由と、設問からその答えにいたるプロセスを説明してもらう」ことを繰り返すことが最も効果的である。個別指導や家庭教師のように、演習中すぐ隣に講師がいて、即座に質疑応答ができる環境なら申し分ない。
物語・小説に対しては、とにかく「感情」を細かく捉えることが必須になる。「感情の変化・動き・ゆれ」「複数の感情が入り混じった状態」「生徒自らは経験したことのない状況での感情を予測していく」など、複雑な感情の襞をさぐっていく必要がある。
そのためには主観的に登場人物の目線で考えつつ、客観的に人間関係と感情の動きを考察していくといった「多方面からの視点」が欠かせない。
また、生活体験として自分に不足している体験は読書することによる「疑似体験」で補っておく必要がある。
論理力を身につけるために役立つ教材としては、JESDAの「記述完成Ⅱ、Ⅲ」「読解マスター」や啓明舎の「読解の応用・完成」などがおすすめ。
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