6年前半は、5年生で勉強していてきたことに加えて、志望校と入試問題を意識していくことが大切になる。
カリキュラムに沿った勉強も大切だが、GWなど比較的まとまった時間が取れるこの時期に各テーマに対応した学習をしておくと良い。
前述のように、特に早大学院は過去3年間、説明文では「哲学」「論理学」「倫理学」などの人文科学の各分野より論理的な文章が出題され、物語・小説文では「家族間の心情」をテーマとした文章が出題されているので、これらにテーマを絞って読書や問題演習をしていくことが効果的だ。
読書するなら「岩波ジュニア新書」のなかから人文科学の各分野(興味をもったものからでよい)を読むのがおすすめ。問題演習は「中学受験 必ず出てくる国語のテーマ」「読解マスター」などの該当部分の演習をするのが良い。
この時期に語彙力と各テーマに対応した学習の「総まとめ」を終わらせ、過去問の演習と志望校対策に入っていければ言うことはない。
だが、現実はなかなかうまくまわらず、消化不良の部分が残っている生徒も多いはずだ。
そのような場合、周りが過去問に取り組み始めたからといって、語彙力と各テーマに対応した学習の「総まとめ」を後回しにしてあわてて過去問に取り組んでも、逆効果になることが多い。
夏休みの間に徹底的に基礎を固め、早大学院に対応できるだけの語彙力と各テーマへの理解、そして論理的読解力を身につけることに全力を傾けるべきだ。
夏休み後は模擬試験と過去問というアウトプットの連続であり、夏休みこそが集中してインプットに打ち込むことができる最大の機会であることを忘れないように。