[Ⅰ] |
1 A 2 B 3 A 4 A 問1 B 問2 A 問3 (a)A (b)A (c)A (d)B 問4 A 問5 (A)A(B)A(C)B(D)A(E)A(F)A |
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[Ⅱ] |
1 A 2 A 3 A 4 B (A)A (B)A (C)B (D)A (E)A (F)A (G)A (H)B (I)B ① A ② A ③ A ④ ⇒合否を分けた1題で解説 ⑤ A ⑥ B ⑦ A ⑧ A ⑨ C |
[Ⅲ] |
1 B 2 A 3 A 4 A 5 A 6 A (A)A (B)A (C)A (D)B |
A:易しい(桜蔭中合格を目指すなら確実に正解すべきレベル)
B:標準的(ややまぎわらしいが落とせないレベル、ここで差がつく問題)
C:難しい(受験者の大半ができないため差はつかない問題)
2018年度の桜蔭の社会は、大問3題、総小問数50問という構成になっています。例年通り、地理・歴史・政治の各分野から基礎・標準レベルの問題が総合問題形式で出題されており、その中では歴史がやや高い配点となっています。本年度は、字数制限のない記述問題が3問出題されており、どの問題も単なる「暗記」の学習や「知識」だけでは解答できないもので、身につけた「知識」をいかにうまく結びつけて「背景」や「因果関係」を簡潔に説明できるかを見ている良問でした。桜蔭を目指す受験生に要求される力としては、「正確な基礎力」と「豊富な知識力」に加え、持っている知識を確実に得点に結びつける「漢字力」や「精度」、そして、知識を活用して論理的に考えられる「思考力」などが挙げられます。これらの力は「一朝一夕」で身につくものではないため、桜蔭を目指す場合は、受験学年はもちろん、小4小5の社会の学習段階から少しずつ意識して取り組んでいくことが大切であり、それを「継続」して学習を進めることが、「桜蔭の社会」を攻略する「鍵」となります。
光ファイバーの特徴は、「電磁波の影響を受けない」「高速」「大容量」となります。
「消防」の仕事を管轄している省庁は総務省になります。総務省では消防事業の他に選挙や情報通信、郵政事業なども取り扱っています。
日本の隣国という地理的要因もあり、韓国からは毎年多くの観光客が日本に訪れます。
パラリンピックは、身体障害者を対象とした世界最高の障害者スポーツ大会で、20
20年の夏期オリンピック東京大会と同時に開催されます。
「あ」「え」で悩んだ生徒が多かった問題です。福島県では震災からの復興に向けて、
県内各地に工業団地を整備し、特にパソコンなど情報通信機器の生産が盛んです。
土石流は、地震や集中豪雨などによって大量の土砂が崩れ、それらが川や雨水などと
混ざりあい山の斜面などを流れ落ちてくる土砂災害です。
(a)問題は易しいですが、素早く神社の地図記号を見つけることも意識しましょう。
(b)Qは記号の中に「杖」のマークがあることから老人ホームと分かります。
Rは「交番」となります。「警察署」と区別できるようにしましょう。
(c)「活動」が、「地震の原因」となっていることから、「断層」であると分かります。
(d)熊本県が全国の生産量の90%を占めていることから「い草」と分かります。
問題文中の「1950年代後半から1970年代前半」の時期は、高度成長期に当たり、
好景気により住宅が多く建設されたため、和室に使用する「たたみ表」の原料
として、い草の生産も大きく伸びました。
地図上の「目には見えない線」ですので、「等高線」で問題ありません。
各問題文中にある場所を見極められる「キーワード」に注目しましょう。
(A)「8月に最も観光客が多い」「雪まつり」から、北海道と読み取ります。
(B)「アジアからの観光客が多い」ことから九州エリアの県であることや、特産品が
いちごであることから、福岡県と分かります。「かつて盛んだった炭坑業」とは、
「筑豊炭田」を指します。
(C)やや細かい知識を要求しています。「異人館」とは、明治時代に日本に来た西洋
人が住んだ洋風の住宅や商館のことで、神戸市のものが有名です。また、「新幹
線」の駅があること、「伝統的黒毛和牛(神戸牛)の産地」から読み取ります。
(D)「越前ガニ」「越前和紙」「めがね」から、福井県であることが分かります。
福井県鯖江市は「めがねのまち」として伝統工業の盛んな都市です。
(E)「古都」「新幹線の駅がない」とあることから、奈良県と分かります。
(F)「2月の平均水温の高さ」「第三次産業の割合が高い」ことから、沖縄県と分か
ります。沖縄が観光地であること、また在日米軍基地が集中していることから、
沖縄県では約8割の人々が第三次産業に従事しています。
京都で現在まで続いている祭ということから「祇園祭」と分かります。
問題文中の「定住を始め」という表現から、稲作などの「穀物の栽培」と分かります。
やや細かい知識を要求した問題です。743年、紫香楽宮にいた聖武天皇は仏教の力で国を救うため大仏建立の詔を出しました。紫香楽宮は、現在の滋賀県にあった離宮です。D 死後、極楽へ行くことを望んだ人々が唱えたのが「念仏」です。「念仏」の中にある「南無阿弥陀仏」という言葉からも、人々が阿弥陀如来にすがっていたことが分かります。
やや細かい知識問題でした。江戸時代後期、大阪に「適塾」を開いたのは、蘭学者の緒方洪庵です。適塾からは、福沢諭吉など多くの人材が輩出されました。
天然痘など伝染病やウイルスに関係する国際機関は「世界保健機関(WHO)」です。
「世界食糧計画(WFP)」は、災害地や貧困国へ食糧援助を行う国際連合の機関です。
問題文の「オランダ船を通じて」という表現から、「長崎」と分かります。
「ペスト菌を発見」という部分から、「北里柴三郎」と分かります。破傷風の治療法の発見や、慶應義塾大学医学部の創設に関わったことでも有名です。
やや細かい出題でした。選択肢の4名はいずれもノーベル生理学・医学賞を受賞した日本人となります。「感染症に対する治療薬を開発」したのは「大村智」となります。近年の日本人のノーベル賞受賞については、人名だけでなく受賞理由まで覚えておきたいところです。
「春はあけぼの」から清少納言と分かります。易しい問題です。
「米ソ」による「冷戦」は、第二次大戦後から1989年まで続きました。
問題文にある「帝国主義」という言葉から、「植民地」の拡大を読み取ります。桜蔭の
社会は、単なる暗記ではなく、用語の「意味」や「内容」までしっかりと把握してお
くことが大切です。日頃からの学習でも意識しましょう。
北里柴三郎は、ペスト菌の発見の他にも破傷風の治療法などを見つけた細菌学者です。
① 「宮中」とは「皇居の中」を指す言葉です。天皇家では、古くから毎年決まった時期
に「年中行事」を行い、無病息災や豊作を祈りました。
② 図の絵から、弥生時代の泥湿地での稲作で使用された「田げた」と分かります。
③ 桶狭間の戦い(1560)→室町幕府滅亡(1573)→長篠の戦い(1975)となります。
④ ⇒合否を分けた1題で解説
⑤ 平清盛は、平治の乱(1159)で勝利をおさめ、武士として初の太政大臣となりました。
⑥ 「因果関係」や「背景」を問う記述問題です。大都市「江戸」で発生する糞尿は、農
業用の「肥料」として利用・売買されるようになりました。糞尿が買い取られたこ
と、それを肥料として活用していたことの2点に触れて解答を作成しましょう。
⑦ ⑧の設問をヒントに考えます。「1894年に結ばれている」ということから、その内容が
「治外法権の撤廃」であることが分かります。他の設問も活用し正答を導きましょう。
⑧ 1886年に起こった「ノルマントン号事件」で、日本人乗客を救助しなかったイギリス
船長が不問に問われたことがきっかけとなり「治外法権の撤廃」が実現したことから、最初の相手国が「イギリス」であることを確認できます。
⑨19世紀に入ると、ハワイでは農業などの労働力を国外から確保するため、積極的に移民の受け入れを行うようになりました。日本人もその対象となり、明治政府との間で日本からの移民を公式に許可する条約も結ばれました。正解は「ハワイ」となりますが、かなりの難問であるため、「知識」として正解できた受験生ほとんどいなかったと思われます。
「臓器が提供できる」とあるので1997年に成立した「臓器移植法」と分かります。
臓器移植法では「脳死」の状態であっても本人の書面による意思表示(ドナーカード)が確認できれば、遺族が拒まない場合に限り、臓器を提供できるとされています。
2016年に行われたのは参議院選挙です。次回の参議院選挙は2019年に行われ定員242名の半数にあたる121名が改選されます。
裁判所が持つのは「司法権」となります。
1992年の地球サミットで掲げられたテーマは「持続可能な開発」です。
2016年イギリスで国民投票が行われ、EUからの離脱が決定しました。
2016年の参議院選挙から、「鳥取・島根」「高知・徳島」を「合区」とする制度が導入されました。これにより、都道府県単位で行われていた「選挙区選挙」の数は、「47」から「45」になりました。最新の選挙制度に関する数値については、確実に得点できるよう準備しておきましょう。
全国にある簡易裁判所の数は438か所となります。
地球サミットの開催地は、ブラジルのリオデジャネイロとなります。
EUの加盟国は現在28か国となっています。ヨーロッパ諸国の中でEUに加盟していない主な国として永世中立国のスイス、そして過去に国民投票でEU離脱を決定したノルウェーとイギリスをしっかり押さえておきましょう。
福澤諭吉は適塾で蘭学を学んでいました。開国後の横浜に出かけた福沢諭吉は、外国人向けの店のウインドウの外国語が読めないことに驚きました。なぜ福沢諭吉は、横浜で外国語が読めなかったのか、横浜で貿易を行っていた主な相手国をあげて説明しなさい。
【解説】
桜蔭では、「既知の知識」を活用して「未知の問題」に対応できる思考力を問う記述問題が出題されます。また、毎年激戦の入試となることからも、このような記述問題で「部分点」をしっかりと確保できる力をつけておくことが合否を大きく分ける要素になります。「空欄」や「無得点」という状況を確実に回避できる高い実力と決断力を身につけていきましょう。
①福澤諭吉が学んだ「蘭学」は、オランダの学問であるため、「オランダ語」で書かれていました。福澤諭吉が読むことができた外国語は、「オランダ語」になります。
②開国当時のアメリカでは、南北戦争が発生しており、日本との貿易に力を入れることができませんでした。このため、開国直後の横浜で最大の貿易主要国となったのは「イギリス」となり、横浜のお店には「英語」が書かれていたことが分かります。
③上記を踏まえ、「福沢諭吉は蘭学を学んでいたのでオランダ語を読めた」こと、「当時の横浜では、貿易の主要国であるイギリス向けに英語が使われていた」ことの2点を解答に入れるようにします。
【解答例】
福沢諭吉は、蘭学を通じてオランダ語を読むことはできたが、当時の横浜では貿易の
主要相手国であるイギリス向けに英語が使われていたから。