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突撃取材ルポ

桜蔭中入試対策・「桜蔭中学校・高校」のカリキュラムを理解しましょう!

次に桜蔭中学・高校の6年間で学ぶ各教科について配布された資料をもとにご紹介しましょう

 【1】数学科

ある資料によると、中高一貫校向けの教材を用いて、中学1年生の1学期中には中学1年終了時のレベルに達する生徒が多いため、2学期になると中学2年次の教科書を使い始めるそうです。このように授業の進度が早いので、中学3年生になると予備校などでは「高校クラス」で勉強する生徒が増えるそうです。

 中学生の代数の授業では、“数”の神秘的で不思議な魅力に触れ、文字式の便利さを勉強します。幾何の授業では、ユークリッド幾何学をもとに論理的な考え方を身に付け

て、証明の仕方を徹底的に勉強していきます。

中学生で代数・幾何の基礎を確実に学んで、高校生ではそれを発展させて数学を学んでいきます。高校2年生、3年生になると習熟度別のクラス編成で進路に合わせた授業を受けます。演習問題を解く時間は、他の人の考え方に触れる貴重で刺激的な時間と考え、大切な授業として中学・高校の6年間でも演習の時間を充分に取っています。

人類が長い年月をかけて築きあげた文化や遺産である数学、また、何者にも侵されることのない永遠の真理である数学の素晴らしさ、美しさ、面白さを体験し、将来どんな分野に進んでも応用できる力をつけさせたいと考えています。

【2】英語科

中学生では、英語の発音の音やリズムに慣れることを第一段階の目標としています。通常の授業以外にも音を聴いたり、まねて言うことを中心とした授業をLL教室で行っています。

また、ALT(Assistant Language Teacher)制度を導入し、外国語指導助手によるTeam Teachingの授業を中学1年生で行い、外国人指導助手との少人数による会話授業を中学3年生で行っているそうです。

文法などは検定教科書の範囲内ですが、多読用の副読本を用いた授業で自然な英語に多く触れるようにしています。自習用教材にNHKの「基礎英語」を用いて、読む・書く・聴く・話す力をつける強化をはかっています。その他に英語劇や歌、スピーチ、スキットなどの発表の機会を設けています。

高校生では、平成25年度より「Communication」と「Expression」を中心にカリキュラムを組んでいきます。「Communication」では、速読・精読・多読などの読解力を伸ばすために選りすぐられた教材を使っています。

「Expression」では、文法力でしっかり基礎を身に付けた上で、語彙力を強化して、表現力を幅広く学習していきます。大学入試だけに目標を定めずに社会に出たときに、グローバル的に要求される日本人としての英語力を養うための基礎力育成をしっかりここで学ぼうと意図されているようです。

【3】国語科

 

中学生では、週に1時間ほど国語から独立した文法の授業を行っています。その目的は言葉を用いた論理的な思考を養い、コミュニケーション力をつけて「自分とは違う考え」の存在にも触れることができるように指導することです。

また、近代の詩歌や古典作品を暗唱することにより生徒たちの言葉の世界を広げるようにしています。また、中学生から高校生まで漢字の小テストも継続して実施しています。

高校生での国語科の狙いは、さらに[自分達とは違う世界]に思いを馳せる想像力を養うことです。そのために現代文・古文・漢文の3分野を高校2年生までに学習し、高校3年生では、現代文と古文を必修課目としています。複雑な現代社会においても、独断に陥らず、他人の受け売りに簡単に左右されずに自分自身で物事の本質を見極める力、謙虚で自信に満ちた思索の力が備わった社会人に成長していってほしいと願っているそうです。

【4】理科

 

理科系の施設としては、物理室、2つの化学室、生物室が校内にあり、実験や観察を行うために使っています。

 

身のまわりにある物や起きている現象に興味を持ち疑問を抱き、自ら積極的に調べ、実験や観察を行うことによって自然界の法則を理解し、科学的思考を身につけていきます。さらに、レポートや授業の中で理解を深めていき、論理的思考力や応用力を育成していきます。

中学生の授業から段階的に高校生で学ぶ授業内容も取り入れているので、全員が必修で取る物理・化学・生物・地学の課目は高校1年生までに修得し、高校2年次からはそれぞれの進路によって3科目を選択して学習していきます。

 

【5】社会科

 

社会科での教育目標としては、受け身ではなく、自分の頭を使って考える学習態度を身に付けることです。授業の中でも資料集・地図帳・年表・新聞記事・視聴覚機器などの資料を利用して生徒自ら調べたり、考察していくような学習態度がこれからの習慣になるよう指導しています。

地理的・歴史的な思考力と判断力を身に付けるために、中学1年生・2年生の間は、地理と歴史を同時に並行して学習していき、基礎力を付けた上で、中学3年生になると公民の授業に入ります。

 

公民では、現代社会の仕組みをあらゆる角度から多面的・具体的に理解し、社会の一員として生きていくためにはどのような問題意識を持つべきかを考えます。

 

そのような意味では、中学1年次の浅間合宿や中学3年次の東北方面への修学旅行などの事前学習も実践的な社会科の学習と云えるのではないでしょうか。

 

 高校生になると、地理・倫理・世界史・日本史(選択制)・政治経済を学びます。

6年間の学習を通じて、生徒それぞれがどのような日本の未来像を描くのでしょうか。「是非高い志を持ち、その志を実現させる確かな知力と柔軟な精神を育んで欲しいと願っています。」とここでは結ばれています。

 

 

【6】音楽科

 

歌を中心に授業を進めていき、生徒たちには色々な音楽を体感して、歌う楽しさや聴く喜びを感じてもらうように指導しています。

 

中学1年生では、個々の実力を確認する意味も含め、楽譜を身近なものとして感じ

られるよう「コールユーブングン」・リコーダーなどを使って繰り返し練習し、秋に行われる合唱班と合奏班に分かれての音楽会で発表します。

 中学2年生、3年生にもなると同時に理論も学ぶようになり、中学3年生の3学期には3年間の集大成として音楽会があります。卒業式でも歌えるように学年全体でワルツの合唱を練習しています。

 高校生での音楽は選択科目なので、中学生で習った作品を音楽史の中でも捉えられるように鑑賞し、歌曲やオペラ作品も原語で挑戦しています。また、高校2年生と3年生の合同授業においては、ハンドベルを練習してみんなで奏でる音色の美しさに喜びを味わいます。

 

 

【7】美術科

美術科のテーマである「感じる心を育む」という目的で各学年では以下のような学習をしています。

中学1年生では、基本的な形のとらえ方・色彩の基本・立体造形として、それぞれ、自然の形は単純な形体の集合体に還元できることを理解し、色の成りたちを知ってその組み合わせの効果を考え、彫刻制作を通じて立体作品の魅力を知ることを学びます。

中学2年生では、平面構成・人物写生・版画制作として、テーマに合った意図的な色彩構成を考え、人物画を通じて写生表現の幅を広げること、ドライポイント技法でより細密な表現を学びます。

中学3年生では、自画像・容器制作の授業で、自分を描く事で自分の内面を見つめる。次に容器を制作を通じて日常生活を豊かにする用の美を考え、最後に卒業制作では、自分をよりアピールするデザインを考える、以上のフローで授業が進みます。

【8】家庭科

 中学生では、「生活面で自立すること」を目標に、生活技術と知識に必要な基本的部分を身に付けます。日常生活の何気ない物事の裏に隠されている科学的根拠や文化的要素を学ぶことにより、異なった角度から自分の生活をとらえ、より発展させる力を培っていきます。

実習の授業では「自分でやる」「考えながら作業する」ことを重視して、スモックやパジャマの製作・刺しゅう・編み物・調理などに取り組んでいます。

3年間の授業・実習を通して自分の可能性や新しい興味を発見していきながら、問題解決に対する能力を高めていきます。

高校生では、中学生で学習したことをさらに発展させます。特に高校2年生では、本校独自の女性教育を行っており、女性として、社会人として、生活者としてよりよく生きていくために、現代社会の諸問題と向き合う姿勢を育成していく指導をしています。

【9】情報科

情報技術の目覚ましい発展により、現代の情報化社会はハイスピードで進歩しています。これからもその中で生きていく生徒たちは、その進歩についていくと共に賢く活用していかなければなりません。そのために高校生では「情報」の授業において「情報の科学的な理解」に重点をおきながら学習していきます。

コンピュータのしくみやネットワークのしくみを勉強しながら、それらの利用の仕方も身に付けていきます。そして、有り余る情報に惑わされることなく賢く情報を活用できる力を身につけるために情報科社会の影の部分を認識しつつ情報モラルについて学習していきます。

すでに中学生の時には、『総合』や『技術・家庭科』の時間にコンピュータを使った授業を実施しています。中学1年生の夏期学校のための事前学習のレポート作成や、調理実習のレシピ作成の中で、コンピュータやその他の情報機器を活用して徐々にその操作に慣れていくようにしています。

【10】体育科

体力の保持増進と基本的な運動技能の習得のために、ダンス・球技・水泳を中心とした授業を展開しています。中学2年生では体力作りの一環として、ひばりが丘グラウンドでの2時間続きの授業を年8回程度行い、加えて夏には外部から水泳の先生をお呼びし5日間の集中練習を行っています。

中学3年生を対象とした中学武道の授業では、合気道の基本(体さばき等)を行い、まとめとして1時間専門の先生による特別授業を実施しています。

保健の授業では、体育理論や環境や健康問題等身近な問題を取り上げています。実技としてすぐに役立つように三角巾法・ダミー人形を使用しての心肺蘇生法、患者搬送法等などの実践も行っています。

【10】書道科

中学生では、国語の書写の授業の中で写能力の基礎・基本となる文字の原理・原則を学ぶことにより、手書き文字への関心を深めていきます。そしてこれらを日常生活の中に生かし、日本文化を継承していきます。

高校生では、中学の書写を学習した上でさらに書写能力を向上させていきます。書の美を鑑賞して理解を深めることによって表現方法を学習し、それぞれの体験を通して、個性的で創造性豊かな表現美を追求することを目標としています。

 また中学校、高等学校を通じて、日本文化のひとつである仮名文字をしっかりと学ぶことによって、日本文化の伝統を継承していきます。

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