まだ新しく学習する内容が残っている一方で、早めに全範囲の知識を固めておかなければならない時期です。
夏休みからスムーズに過去問演習に入っていくためには、7月までに基本的な知識と考え方は確実に身に付けておくべきです。
早めに総括的なテキストを利用して行きましょう。この時点ではあくまで“処理力向上”が狙いです。ひと通りの“暗記”は既に出来ていることが前提ですので、テキストは数冊併用して、切り口や問われ方が変わっても迷いなく条件反射的に答えられるようにしていきます。使用するテキストは四谷大塚の『四科のまとめ』や、SAPIXの『コアプラス』、シグマベスト『最高水準ノート』のポイントやチェックテストのページなどが良いでしょう。日能研の『メモリーチェック』は少し平易すぎます。
四谷大塚の『四科のまとめ』は、毎年7月発売ですが、大きな改訂が行われているわけではないので、前年度のものを購入して取り組んでも問題ないでしょう。多少使いにくいという難点がありますが、コピーやオレンジペン&赤シートなどを利用すれば使い勝手は改善できます。
また、1回目は、正しく埋められない空欄も多く出てくると思います。
その所為で、「全然出来ない」と落ち込んだり、ストレスを感じてしまう生徒もいると思いますが、かなり細かい内容になっているので全部は正答出来ないのが当たり前、くらいに思っていて大丈夫です。2回目・3回目を通して固めて行きましょう。
ドクターの授業でも、カリキュラムを進めていくのと並行して、上記の処理スピード向上トレーニングを行います。
進度の早い生徒は、この辺りから少し高度な問題演習に入って行けるでしょう。前述の『最高水準ノート』や姉妹テキストの『最高水準問題集』、四谷大塚の『実力完成問題集』などを使用することが多いです。