桜蔭2014年度は、どれも標準的な問題となっています。昨年に比べ、Ⅲがやや難しかったものの、全体的に得点しやすい問題が多く、得点に差がつきにくかったのではないかと思われます。
Ⅰはすい星と北斗七星の見え方の問題。どの問題も迷うところがなく、確実に得点すべき問題です。
Ⅱは動物の体温に関する問題。後半は、体温の変化と、トカゲの行動とを関連づけた問題で、やや思考力を問われますが、因果関係を把握できれば、確実に解答できるでしょう。
Ⅲはばねに関する問題。異なる2本のばねの長さを同じに保ちながらのつり合いの問題が並び、戸惑ったかもしれません。ここで手間取って時間をかけてしまうと、差がついてしまいます。
Ⅳは燃焼に関する問題。基本的な知識を問う問題ばかりです。確実に得点すべき問題です。
合否を分けたのは、Ⅲではないでしょうか
Ⅲ
問1
バネAは、自然長8cmで、20gで1cmのびます。バネBは、自然長10cmで、30gで1cmのびます。
問2
バネBののびは、13.5-10=3.5cmですから、
3.5×30=105
問3
おもりaが棒の中央にあるので、A、Bには、同じ重さがかかっています。
自然長の差が10-8=2cmで、
60gごとに、バネAは3cm、バネBは2cmのびるので、
棒が水平になるとき、それぞれのばねに60×2=120g の重さがかかります。
おもりaの重さは、120×2=240g
このときの長さは、8+3×2=10+2×2=14cm
問4
バネA、Bともに、長さが13cmです。
バネAののびは、13-8=5cm なので、かかる力は5×20=100g
バネBののびは、13-10=3cm なので、かかる力は3×30=90g
おもりbの重さは、100+90=190g
かかる力の比が10:9なので、うでの長さの比は9:10
おもりの位置は、20×9/19≒9.5cm
問5
おもりcの重さは、バネA、Bに、3:2に分配される。
上の棒にかかる力も、3:2なので、
おもりcの真上、バネAから8cmの位置で水平になる。
問6
棒の重さは、(20-8)×20=240g
これをバネBにつるすと、
10+240÷30=18cm
問7
棒の重さが240gなので、棒の両端にバネA、Bをつけると、棒は水平になる。
(③と同じ状態)
水平をたもったまま、さらにおもり200gをつるす。
1cmのびるのに、バネAは20g、バネBは30g必要なので、
200gを2:3に分配する。
よって、おもりは、3:2の位置。
20×3/5=12cm
バネAにかかるおもりの重さは、
200×2/5=80g
バネAの長さは、③の状態からさらにのびて、
14+80/20=18cm
難易度分類
Ⅰ
問1~問4A 問5B 問6~7A 問8B
Ⅱ
問1~問4A 問5~7B
Ⅲ
問1~問2A 問3~5B 問6A 問7B
Ⅳ
問1~問5A
A:桜蔭を目指すなら必ず得点したい問題
B:着眼点や解法により正答率・かかる時間に差がつく問題
C:やや難。一旦とばしてもよい問題