一 | 問一B 問二A 問三C 問四B 問五A 問六A |
---|---|
二 | 問一B 問二B 問三B 問四B 問五B 問六B |
A…桜蔭中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題
傍線部を含む一文の中に「ここ」という指示語があるので言い換えます。前を見ると、門のことだと分かります。また、傍線部後半の「価値がある」というプラス表現の言い換えを探すと、傍線部より前に、「入れてもらえない人もある門に、自分は入れてもらえたからこそ嬉しいのだ」とあるので、ここにも着目しましょう。さらに、傍線部の後ろを見ると、門に入れてもらえる人は、家族、友人、特に招かれた客人と、特別な人間関係にあると認められた人に限られることが分かります。以上を踏まえると、
などと書けます。
空欄の直後に「同じ門をくぐって入り、生き方、考え方を共にする人々のまとまりをいう」とあり、さらに、設問の条件に「漢数字をふくむ漢字二字で」とあります。以上を踏まえると、「一門」が答えであると分かります。
合否を分けた一題のところで詳しく解説します。
傍線部を前後に分割すると、「人の住む空間の基本条件は」と「人が訪れることにある」に分けられます。直後に動物の巣との対比があり、この一文が前半部に対応しています。その一文に含まれる「ここ」とは、直後の「門・入口によって、内(私)は外(他)とつながるのである」のことであり、この部分は傍線部の後半部とも対応しています。以上を踏まえると、
などと書けます。
空欄を含む一文を見ると、「竪穴住居をみても」とあるので、直前の段落に着目しましょう。すると、入口自体がひとつの空間になり、やがて部屋になるという内容が見つかります。したがって、答えは「部屋」になります。
漢字問題です。ここは確実に全問正解しておきたいところです。
直前に「頭をかかえていました」とありますが、これが困っている気持ちの表れです。その一文を見ると、「クーイ族史」を読むものが、いったいいつの世代のヤービなのか、はたまたセジロなのか、マミジロなのか、さっぱりわからないのではないだろうか、といった内容が書かれています。これを抽象化すると、「誰についての記述か分からず、混乱してしまう」となります。
また、そうなる理由を考えます。すると、ページ上段にヤービ族の名前の特徴が書かれています。まとめると、「特定の人物を指すものではなく、生まれた順番や、親子関係、夫婦関係、見た目の特徴を表す記号のようなものにすぎない」となります。
以上を踏まえると、
などと書けます。
それぞれの波線部に対応させながら考えます。
まず、波線アからは、自分以外にも同じ名まえを持つものがいることに違和感を覚え、自分だけのために作られた特別な名まえで呼ばれたいと考えていることが分かります。
次に、波線イからは、名まえは自分の生き方や特徴を表すものであるべきだと考えていることが分かります。
最後に、波線ウからは、名まえに、自分がこうなりたい、こう呼ばれたいという願いをこめてもよいと考えていることが読み取れます。
以上を踏まえると、
などと書けます。
傍線部を簡単に言い換えると、「名まえが持つイメージが、その名前を付けられた人物に定着する」ということになります。
これを「ほのおの革命家」の例にあてはめるので、「ほのおの革命家」という名まえの持つイメージについて記述するとよいでしょう。
以上を踏まえると、
などと書けます。
問二で答えたマミジロの考え方と対比させて考えると解きやすいでしょう。
傍線Cの直後に「かくれみの」とあるので、この比喩を「自分の特徴をあらわにしない」と言い換えましょう。また、傍線Dの中の「ひりひりする感じ」が何かを考えますが、これは、問三で見た、「名まえの持つイメージがその人に定着してしまうこと」による窮屈さ、不自由な感じとでも言い換えられるでしょう。
以上を踏まえると、
などと書けます。
設問をしっかりと読みましょう。単なる漢字の書き取り問題ではありません。
①…愛情、友情、感情、情熱などが考えられます。
②…満潮、満月、不満、満腹などが考えられます。
今までの設問を解いていると、その人のためだけにつけられた特別な名まえというものは、その人の特徴や個性というものを強く表すものであることが分かります。したがって、答えはエとなります。
難問ぞろいの桜蔭中の国語ですが、特に、まとめるべき範囲が広いうえに、具体化が求められる問題で差がつくことが多いです。では、具体的に合否を分けた一題を見てみましょう。
傍線部を前後に分割すると、「そうした人間の行為、心の動き」と、「応じたかたちを持つこと」に分けられます。特に、後半部を言い換えるのが受験生にとっては非常に困難だったのではないでしょうか。
〔1〕前半部は指示語つきなので直前を見ます。すると、準備、待つこと、期待、不安といった要素が見つかります。
〔2〕さらに、それらを含む一文には「このように」が含まれているので、直前の段落もまとめなければならないことが分かります。
〔3〕すると、門とは、門の中にいる人々の仲間に本当に加わるという決心や決意があるのか、自分の心をみつめて準備をする場所であることが読み取れます。
〔4〕そうすれば、〔1〕で示した期待や不安をどう具体化すればよいのかも見えてきます。
〔5〕次に傍線部の後半ですが、オックスフォードやケンブリッジのカレッジの門の例を通して、「門の持つべき多様な意味に対応した見事なかたちが与えられている」と書かれていて、ここが言い換え部分となります。
以上を踏まえると、
などと書けます。