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理科の合否を分けた一題

武蔵中入試対策・理科の合否を分けた一題(2012年度)

2012年度の武蔵中、問題の形式も難度もほぼ例年通りでした。

[1]植物
Ⅰ知識
Ⅱ光合成の実験
Ⅰは基本、Ⅱは一部が思いつきにくいものでしたが、全体としては標準問題ですので、ここではあまり差がつかなかったことでしょう。

[2]ろうそく
資料を読み、ろうそくのしくみについて総合的に考える、武蔵らしい問題です。

[3]ストローの観察
今年のおみやげは、あまりめずらしいものではありませんでした。
図をかいてよい問題でしたので、武蔵対策として観察と記述をしてきた受験生であれば、ある程度の答案が作れたのではないでしょうか?

[1]はもちろん、武蔵対策をしてきた受験生には[3]でも差がつきにくかった今年度、[2]でしっかり問題の意図を読み取れたか、が合否の分かれ目だったことと思います。

[2]
問1 食塩の山のすそに青色の飽和食塩水を注いだら、上に向って青く色づいていった。
これは飽和食塩水が吸い上げられていったと考えられます。

液体のロウが芯に吸い上げられる現象と同じだと気付けたでしょうか?
毛細管現象といって、細い管やすきまを液体が上っていく現象です。
この名前や原理を知らなくてもかまいません。

食塩の山は細かい粒で出来ていますので小さなすきまがたくさんあります。
このすきまを、飽和食塩水が上っていったのです。

飽和食塩水を使ったのは、食塩がとけないようにするためです。
食塩がとけてしまうと山が崩れてしまい、実験になりません。

燃やす前のろうそくの芯を観察したことがあるでしょうか?
糸や紙をよじったようになっています。

ここにもすきまがあるので、ロウの液体がこのすきまを上っていくのです。

よって答えは

「液体のロウが芯のすきまを上っていく仕組みを例えたもの」

『理科の合否を分けた一題(2012年度)』 >> 1 2
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