問一(1) A (2) A 問二a A b B c A 問三 B 問四 B 問五 A 問六(1) × (2) C 問七 A |
A…確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題
×…条件が不足していて解答ができない問題
今年度の武蔵中は論説文1題の出題でした。テーマとしては近年のトレンドともいえる「機械」との付き合い方にまつわる文章であり、見慣れないテーマというものではありません。設問も素直なものばかりであり、高得点を見込める問題だったといえます。日ごろから型を意識して記述する練習を積んでいるお子様はしっかりと解答できたのではないでしょうか。
「それらの技術」と「アンドロイド」の共通点を述べる問題です。まずは指示内容を明らかにしてそれぞれの内容をおさえていけば解答にはつながるでしょう。
(1)とは変わり、相違点を述べる記述となります。(1)とセットで解答をすればこちらも問題ないでしょう。基本的な記述だったと言えます。
「絶対的」の反対である「相対的」という言葉は、あまりなじみがないので知っているかどうかで差がつくでしょう。
「命に色をつけている」という内容を具体的に言い換える問題です。この傍線部の付近の内容を使えば解答に近づくことができるはずです。丁寧な読解が要求されます。
傍線部の内容説明記述です。三行という解答欄を考えると、対比の構成で解答する必要があるでしょう。本文の情報を多用しつつ解答構成すれば問題ありません。
接続語を補充する問題ですが、さほど苦戦する問題は見当たりません。きちんと前後の文脈をおさえながら解答してほしいところですし、完答を目指したいところです。
設問の設定ミスがあり、解答できない問題でした。
(1)をふまえて解答する必要があったので、(1)に設定ミスがあると解答するのは難しかったでしょう。ただ、「人間が進化していくこと」についての問題なので、どうすれば進化することになるのかを指定の段落を中心に解答していけばよいでしょう。
本文の結論が掴めているかが問われている問題だといえます。
今回は問四を取り上げます。きわめて難問という問題ではありませんが、解答欄に合わせて必要な要素をまとめ上げる問題でした。
傍線部「技術とは、人間独自の進化の方法だとも言える」とあるが、「人間独自の方法」とは、どのようなものですか。三行以内で説明しなさい。
解き方の手順
「技術」=「人間独自の進化の方法」ということなので、「独自」という言葉を考えると「人間しか持ちえない」という意味合いだと考えられます。したがって、「技術」は人間のみが持っているものだと分かります。傍線の直前の段落の冒頭を確認すると「技術とは、人間と動物との違いである」とありますので、「人間」と「その他の動物」を対比させながら説明されていることが分かります。そして、人間の話をきちんとおさえていったときに、「機械や道具を用いることで、生物としての肉体の限界を取り払い、進化することに成功した」とありますから、この部分を生かしながら解答の核を作ります。
【解答の核】
人間独自の進化の方法
=「技術を用いて、生物としての肉体の限界を取り払うこと。(人にできないことをできるようにすること)」
となります。
しかし、これだけだと解答行の三行が埋まりません。そこで先に話したように「対比情報」を付け足して解答を膨らませましょう。今回の対比情報は「他の動物」です。傍線部のある段落を確認すると、「動物は道具が使えない。そのかわり、遺伝子を変化させることで環境に対応する。」とあります。ここを踏まえて、以下の様な解答を作ればよいでしょう。
道具が使えないため、環境に適応するために自分自身の遺伝子を変化させ、体そのものの方を変えてきた他の動物と違って、複雑な生物である人間は、自由に自身の遺伝子を変えることができないため、道具を使って、人間のできないようなことをできるようにしてきたということ。(127字)
やや字数は多めになりますが、この程度まで書ければよいでしょう。