一般的な受験算数では、問題文を読み込んで反射的に答えを導けるよう訓練を進めていきます。例えば女子学院中では2分弱、慶応義塾普通部、慶応義塾中等部では1問あたり3~5分で解き進めるスピードが求められます。一方、駒場東邦中の算数は大問4つで60分という、一見すると時間的に余裕のある出題となっています。しかし一筋縄ではいかない問題ばかりで、時間配分を失敗すると、あっという間に制限時間に達してしまう恐れのある出題でもあるのです。
実は駒場東邦中の時間配分には独特のコツがあるのです。この時間配分のコツを、駒場東邦中学への合格戦略の提案 時間配分のコツで、お話ししてまいります。
[難易度分析表]
駒場東邦中の入試問題は綿密な対策が必須ですが、もちろん年度や問題により、得点すべき内容は変化します。ここでは、私が見てきた生徒たちの、レベルや本番での得点状況から整理した、各年度の入試問題の、おおまかな難易度を示すこととします。
A…駒場東邦中合格を目指すなら確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題