基本的には5年生までと同じ勉強リズムで良いでしょう。6年生からは毎週となるカリテをペースメーカーとして、その週のうちに学習内容を定着させることを最優先としましょう。ただ、『本科教室』の構成が5年生とは異なることには注意が必要です。内容が「基本問題」「演習問題」「発展問題」「練成問題」に分かれますが、今まで通り全て解ききることで、各分野の徹底定着を図りましょう。
ただ、これだけでは駒場東邦中合格に必要な応用力を身につけるのは困難なのが現状です。
そこで私は月刊誌「中学への算数」の併用をお勧めします。たしかに難易度の高い教材ですが、最難関中学合格に必須の算数知識を得るには最良の教材です。
具体的には「レベルアップ演習」まで取り組んでおきたいところです。余裕があれば「日々の演習」に毎日少しずつ取り組むことで、この時期から駒場東邦中レベルの難問対策をすることも可能です。その際には必ず専用のノートを用意し、答えを出すだけではなく、その経過を意識した自分なりの答案作りを心がけることが大切です。私はその答案を添削し、この時期から答案の質も高めていくことで、6年生後期の成績の向上を図っています。
なお、この中学への算数を用いた学習は、入試直前まで続けることで、確実に実力につながりますが生徒によっては手が回らないこともあるでしょう。私は個々の生徒の実力を適宜見極め、必要な課題を明確に与えてまいります。
なお、日曜日のカリテ後に日曜日特別講座が始まります。土曜日に通常授業があり、日曜日がテストと日特でつぶれてしまうと、家庭学習時間を確保できなくなることが懸念されます。もちろん日特で、さらに力を伸ばすことも考えられますが、状況によっては、弱点補強に充てた方が良いこともあります。現状を正しく理解したうえで、受講するかどうかを決めましょう。
毎日のように授業が続くので、副教材を用いた計画的学習を進めることが困難な時期になります。ただ、基礎知識の確認や弱点補強を行う最後のチャンスが夏休みでもあります。翌日の授業までに、その日の学習内容を定着させることが必須です。
ここで注意したいことがあります。『難問』テキストに取り組むことで思考力は確実に向上します。ただ基本問題に対する意識が薄まってしまいがちなので、今まで以上に、基本的な一行問題に触れていく必要があるでしょう。どの教材を用いるかは、個々の生徒の到達レベルに応じて指示してまいります。