駒場東邦中学の理科の問題は、理科を教える立場の人間からしても、「何だコレ…?」となる問題が少なくありません。「基本的な知識があれば解ける」、「そんな超難問は出題されない」、と言われ、受験生の中にも甘く見ている生徒がちらほら存在しますが、実は結構難しいと思うのです。
勿論、力学にしても化学にしても、そんなに難解な計算を必要とする問題は見受けられません。“四角囲み1”で問われる知識にしても、そのほとんどは非常に簡単な基礎知識です。ですが、だからと言って基礎的な知識“だけ”では解けないのです。
積み上げた知識を、与えられた事柄と上手く結び付けて考えられるか。
ごく単純で当たり前の事を、見落とさずに大事なこととして取り上げられるか。
駒場東邦中学の理科の問題が試しているのは、そういった事なのではないでしょうか。これらを身につけるのは非常に難しい!大人でもきちんと身につけられないでいる人は結構多いですから。しかし、この学校はそれを求めているわけです。
「基本的な知識があれば解ける」けれども、「高度な思考力が大前提」!
受験勉強をしていると、自分の事で精一杯になりがちですが、身の回りの物事を真摯に見つめ、考える事を放棄しないで下さい。
考え抜く力のある生徒を、駒場東邦中はきっと受け入れてくれる筈です。