問一~問十、十二→標準
問十一、十三→応用
全体的には標準~応用レベルで、最難関校の中では比較的取り組みやすい問題が多い。
その中で、合否を分けた問題として一題挙げるとすると、問十三である。
なぜなら、恐らく受験生は問十一の心情の変化を140字以内で記述する問題で力が入り、かなり時間をかけたと思われるので、問十三までたどり着けたかどうか疑問であるし、また設問条件に「本文全体をふまえて」とあるので、解く前にあきらめてしまう受験生も多かったのではないかと考えられるからである。
問十三は、父親と息子(主人公)の共通する性格を文章全体から考えさせる問題だが、これもまず設問条件をしっかり読み取って、父親と息子の共通点を探すというヒントを導き出し、父親と息子のセリフや動作を中心に考えていく。この際、場面分けしていると、だいたいどこを探せばよいかわかるので、楽である。大概このような問題は「転」、「結」の場面にあるので、そこを中心に探す。
そうすると、息子が父親の工場の仕事を手伝うと言っているのを父親が無理やりやめさせようとしているが、息子もむきになって手伝うことをやめず、お互いにもみ合っている場面がヒントになることに気付く。
この場面の二人のセリフや、行動から
① 自分の意見や考えを曲げない→頑固な一面
② 父親や息子のことを思いやる→やさしい一面
*父親は息子のことを思って家を継がせない決意をしているので、この父親の行動も息子を思ってのことだと考えられる。詳細は選択肢の対策の例を参考に。
③ ②を素直に表現できない→不器用な性格
となる。