⑦開成の「自由精神」、「積極的な自由」とは?
最後に「自由」という校風について語られています。「自由」というのは、今まで述べてきた三つの言葉よりも、聞き慣れた言葉かもしれません。しかしこの言葉は最も難しい言葉かもしれません。
しかし、ここからがさすが開成中学のすごいところでしょう!
ここでは例文が二つ挙げられていますので以下ご紹介しましょう。
「ここでの写真撮影は自由です」
「いくつもの変化球を自由に投げ分けることができる」
どちらも同じ「自由」という言葉ですが、少し感じが違うのが分かるでしょうか?。
一つ目の「自由」が、「制限するものがないこと」を指しているのに対し、二つ目の「自由」は「自分で自分のやりたいことを決められること」を指しています。
一つ目の自由が、「もともと与えられている自由(受け身の自由)」であるのに対して、二つ目の自由は、「努力して手に入れる自由(積極的な自由)」であると言ってもいいでしょう。
そして、開成学園にある自由は、もともと用意された「受け身の自由」ではありません。自分で手に入れる「積極的な自由」です。開成学園の生活の中で、生徒は「自分で自分のことを決められるという自由」の機会心数多<出会うといいます。
ここでは、修学旅行やクラブ活動が例にあげられています。
リーフレットを見てみると、開成学園の修学旅行は、「自分達で学ぶ対象や目的を決めて、自分達で行き先を決める」ことから始まるようです。生徒の旅行委員会が、学年担当の先生達と相談し、学年生徒全体から意見を集約しアンケートを繰り返す中で、行き先や、学ぶ対象・目的を設定していきます。自分たちで積極的に調べていかないと計画を立てることはできません。開成学園の修学旅行は、単なる数泊の思い出作りの旅行ではなく、数ヶ月にわたる自分達の学問の成果の場として、学年全体で作り上げていく手作りの「自由な旅行」なのですとあります。
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