10月に開催された開成中学の説明会では、中学に入学してから高校卒業までの6年間の具体的な学園生活について各学年ごとに生徒が成長していく様子が紹介されました。生徒が成長する過程を紹介する先生たちの臨場感あふれる説明に参加者たちは熱心に耳を傾けていました。スタートは名門「筑付」との伝統的な応援合戦からスタートする開成中学の学園生活!ここではその6年間の学習カリキュラムを配布された資料に基づき紹介したいと思います。
まず、『開成学園の魅力は「教科の枠にとどまらない総合的な学習」・・・それを具体的に見てみましょう!』
(1)学習カリキュラムの大きな枠組みを知ろう!
① <開成中学校>
配布された資料によると、中学校では、現行の学習指導要綱を踏まえたカリキュラムを実施しています。
世間では総合学習の時間の導入を教科内容の削減と理解しているようですが、開成では、基礎学力を重視した上で生徒の思考力や創造性を育てることを目指してきたので、従来のレベルを保ちながら発展的、創造的にカリキュラムを作成し、従来通り、学校6日制一週34時間授業を堅持しているのがわかります。
また、開成では教育理念の根幹に、生徒の自主的な活動に大きな教育上の意味がある、という考えが根づいています。運動会・文化祭・学年旅行一生徒会・クラブ活動において生徒たちは自主的に教科の枠内にとどまらない多様な活動をしてきました。一方的に知識を詰め込むばかりの教育ではなく、既存の教科枠内でも自主性や主体性に基づき、各自が調べて発表をするという学習や郊外学習を組み入れてきました。そういった意味では、世間一般にいう総合的な学習を先取りしていたといえるでしょう。
カリキュラム表をごらんになると英数国理社五教科の時間数が少ないと感じられるかも知れません。しかし、中学生のうちはミ「国際理解」、「自然学習」、「環境学習」という三つのテーマに沿って、生徒が主体的学習をできるような環境づくりをします。
「国際理解」というのはネイティブの教員が指導する英会話中心の授業です。「自然学習」は長瀞に行って岩石の学習をする地学実習です。「環境学習」では科学的な知識を活用しながら環境を総合的に勉強していきます。本来ならば、英語や理科の授業時間に学習してもおかしくない内容です。
これらの総合学習の時間数を教育課程表の英語や理科の時間に置き換えて考えると、英数国理社の五教科も充分な時間をとっているといえます。
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