四谷大塚のテキスト、予習シリーズはよくまとまっていますが、やや詳しすぎるため重要度が見分けにくいのが難点です。ほとんどの学校では必要のない知識まで載っています。開成中学もそれほど詳しい知識は出してきません。塾の授業で、最重要/必要/あまり出ないをしっかり確認してくることが大切です。
6年前半までは基本的に塾のカリキュラムに沿って学習していけばよいと思います。ただ、テキストの構成上なのか、四谷大塚では1回でその内容のほぼすべてを学習することになります。結果、5年の前期にかなり難しい内容である「光」などを詳しく学習してしまうことになります。これを5年の段階で完全に理解できる生徒はほとんどいません。5年と6年では理解力も処理力もまったく変わりますので、5年では基礎の理解、6年で理解をさらに深めて応用力をつけていくのが理想的です。5年前期の光、月の公転周期と満ち欠けのズレなどはしっくりこないようであれば保留にしておいたほうが無難です。私が授業する場合はテキストに重要度を印分けして、混乱がおきそうなものはあえて扱わず、必要になった段階で追加していくようにしています。
テキストとしては素晴らしい予習シリーズですが、付加されている練習問題は今ひとつです。サブノートと演習問題集がありますが、サブノートは空欄が多すぎて何を答えてよいのか分かりにくい、演習問題集は問題のセレクトにやや偏りがあり演習には少し困ります。
まずサブノートは無理に1人で解こうとせず、テキストを見てもよいので、書きながら覚えるために役立ててください。コピーをとるなどして、1回目は見ながら書き込み、2回目は1人で解くとよいでしょう。開成中学志望ですから演習問題集は練習・応用とも解いてください。週例テストの過去問は演習として有用です。これは、ab/csともぜひ行ってください。csに集中しがちですが、開成中学対策としてはab問題で65点以上を取る練習が重要です。簡単な問題で確実に取ることが第一です。
サブノート→(塾でもらうプリント)→演問→週例過去問→週例テスト→直し
栄光ゼミナールや早稲田アカデミーで新演習/Wベーシック(内容は同じ)を使っている場合は
トレーニング→基本→練習→演問→週例過去問→週例テスト→直し
のサイクルをしっかり行ってください。演習量が足りないと感じた場合は市販の問題集(応用自在など)で補うとよいと思います。
6年後期で用いる実力完成問題集は難度も問題のバリエーションも豊富ですので、活用してください。この実力完成問題集も演習問題集の応用も、開成中学の問題よりも難しいものがありますが、ハイレベルの開成中学入試で高得点を取るためには、少量出題される難問にも対応し、余裕をもって試験に臨まなければなりません。
知識の確認は「4科のまとめ」でよいです。空欄が多すぎて答えにくいですが、詳しさとしてはこのレベルが必要です。植物の名前を見てもその形が想像できないときは、4~5年の予習シリーズや図鑑を見て確認してください。