問1 | (1)A (2)A |
---|---|
問2 | A |
問3 | (1)A(2)A |
問4 | A |
問1 | (1)A(2)A(3)A(4)A |
---|---|
問2 | A |
問3 | B |
問4 | (1)B(2)A(3)B |
問5 | A |
問1 | A |
---|---|
問2 | (1)A(2)A(3)A |
問3 | A |
問4 | C |
問5 | (1)A(2)A(3)A(4)A(5)A |
問6 | B |
問1 | (1)A(2)B(3)A |
---|---|
問2 | A |
問3 | (図A)B(図B)B |
問4 | A |
問5 | A |
問6 | B |
問7 | A |
問1 | B |
---|---|
問2 | A |
問3 | C |
問4 | A |
問5 | A |
問6 | A |
問7 | B |
A:易しい(JG合格を目指すなら確実に正解すべきレベル)
B:標準的(ややまぎわらしいが落とせないレベル、ここで差がつく問題)
C:難しい(受験者の大半ができないため差はつかない問題)
2018年度の女子学院の社会は、大問5題、小問数が46問という構成になっています。ここ数年の傾向として、ある1つの「テーマ」に沿って大問が統一されており、今年度は「女性」をテーマとした出題となりました。小問数は年々減少傾向にありますが、記号選択での「すべてを選ぶ」問題形式や整序問題、簡潔に手際よく書き上げることが要求される記述問題など、40分という時間の中で地理・歴史・公民の各分野からバラエティに富んだ形式で「良問」が出題されており、受験生は「知識力」のみならず、「正確な問題・条件把握力」「迅速な処理能力」「的確なデータ分析力」そしてミスなく解き切れる「決定力」など、あらゆる力が要求されます。その意味では、日々の学習において社会を単なる「暗記科目」として捉えるのではなく、「因果関係や背景」「単語の意味の理解」「関連事項」などを意識して、身につけた「知識」と地道に関連づけていく学習姿勢が大切です。そのようにして高い実力をつけた上で、入試本番での「精度」をいかに高められるかが、「1問」「1点」を争うハイレベルな女子学院の社会では、合否を分けるポイントとなります。女子学院を狙う皆さんは、しっかりと対策を行い、「しなやかな実力」を身につけましょう。
(1)各時代を判別できる単語で見分けます。銅鐸(弥生)→渡来人(古墳)
→日宋貿易(平安)→定期市(鎌倉)となります。
(2)江戸時代には、紅花は商品作物として最上川流域で盛んに栽培されました。
単語からどの時代の文化なのかを見分けます。勾玉(古墳)→十二単(平安)→
南蛮人(安土桃山)→もんぺ(昭和)となります。
(1)奈良時代では、九州の警備(防人)や都の警備(衛士)は義務付けられましたが、東北の警備は行われていません。
(2)平城京で使用された貨幣は、都が遷る直前の708年に銅貨として造られた和同開珎になります。
鎌倉時代には、男性は武士としての役割が増えたため、田植えなど農作業は女性が
中心になって行われました。
いずれも基本知識で解答できる問題です。徳川家康は、豊臣秀吉による2度の朝鮮出兵により関係が途絶えていた朝鮮との交流を再開し、以後は将軍の代がわりごとに「朝鮮通信使」が来日するようになりました。
上杉謙信と川中島で戦ったのは、武田信玄となります。
戦国時代では、武装した農民が兵力の中心となりました。そのため、農作業で多忙な時期を避け、収穫後の秋~冬の時期を中心に出兵を行いました。
(1)倶利伽羅峠(平安)→朝倉氏(室町)→前田利家(安土桃山)となります。
(2)北陸地方には、冬は北西から湿った季節風が吹きます。
(3)ブリ漁についての出題ですが、九頭竜川が福井県を流れている川であること
が分かれば、まちがっている選択肢を見抜くことができます。
武家諸法度は、1615年に徳川秀忠の名で元和令が定められ、以後、様々な項目が追加されました。「参勤交代」は、3代将軍徳川家光の時に追加されました。
1873年に地租改正と徴兵令が行われ、農民の生活は大きく変化しました。
(1)明治時代の製糸工場では、「工場制手工業」が中心となっていたため、完全な
機械化は行われていません。
(2)明治時代、蚕は農家にとって貴重な収入源となっていました。蚕のエサは桑の葉とされ、病気には弱いですが全国で飼育することができました。
(3)ア:1910年代後半は、第一次大戦による好景気で輸出額が急増しました。
ウ:1920年代後半は、世界恐慌が起こったため、どちらの額も減っています。
諏訪地方は中央高地のため、温暖な地域で栽培される「みかん」は生産されません。
難問です。製糸業では繭を上手に煮ることが大切であり、そのための豊富な水が必
要となります。諏訪・岡谷地方では、天竜川の豊富な水資源を活用・利用しました。
(1)知識問題ではありません。湖から川へ水が流れ出る場所では、他の4か所と
は地形が異なることを見抜くことで、正答を導きます。
(2)諏訪湖から流れ出る川は天竜川ですので、河口は静岡県となります。
(3)五街道の中で、下諏訪を終点としている街道は、甲州街道となります。
(4)検証問題です。写真から、視点の右半分だけが湖となることに注目します。
(5)洪水防止の対策としては、堤防の建設や水量の調整が当てはまります。
検証問題です。知識を必要としない問題ですので、正確に読み取り、確実に得点
を積み上げる必要があります。「見間違え」「読み間違え」がないようしっかりと
マークを行いながら正答を導くことが大切です。
(1)国学は仏教や儒教が日本に伝わる前の日本古来の思想を研究する学問です。
(2)1872年の学制では、義務教育を制度化しましたが、農業の働き手を奪われる
ことや授業料が徴収されることなどから、当初は国民の多くが反対しました。
(3)2つの表で数値が大きく異なる項目に注目します。ここでは「外国語」(男子
6、女子3)と「数学・理科」(男子8、女子3)から、「外国の文化を学ぶ」
と「科学技術の発展」を読み取ります。
与謝野晶子の詩「君、死にたまうことなかれ」は、日露戦争に出兵する弟への
思いをつづった作品です。
⇒合否を分けた一題参照。
ア:小村寿太郎によって関税自主権の回復が行われたのは1911年になります。
オ:日清戦争で得た多額の賠償金を利用して、官営の八幡製鉄所が建設されました。
「識字率」というキーワードで分からなくても、リード文中にある「教育」と
いうキーワードから、国連教育科学文化機関(ユネスコ)と判断できます。
グラフの数値の「変化」に注目して特徴を述べます。識字率の数値が減ると、どのような特徴が分かるかを述べます。ここでは「女性の識字率が低くなる」「男女の差が大きくなる」などを挙げられるようにしましょう。
成人女性の識字率が高い国ほど、どの項目が低くなるのかを考えます。女性の
識字率が高い国として「日本」を考えることで、「子供の死亡率」や「出生率」が
低いということが分かります。あわてずに、落ち着いて自分の知っている知識から正解を見つけましょう。
記述問題では「部分点」を取れる答案を素早く作成することも大切です。表の中の
男性と女性の数値の差が大きい項目に注目します。ここでは「管理職従事者」と
「家事・育児の時間」に注目できますので、「男性は仕事」・「女性は家庭」という
視点を答案に入れて素早く作成しましょう。
正解の選択肢の中には、「女性議員」に関連する単語が全く使われていません。
築地・豊洲移転問題について、小池百合子都知事と自民党都議会が争ったことを覚
えていた生徒は正解できたかもしれませんが、難問であったと思われます。
エ:法律案は衆議院・参議院どちらからでも審議することができます。
オ:内閣総理大臣の指名は、衆議院・参議院それぞれで行われます。
国政調査権は、国会の仕事に含まれます。
難問でしたが、既知の知識から誤っているものを絞り込んでいくことが大切です。
夫婦の姓や親権については、「民法」で定められています。
日本で初めて女性が選挙権を獲得したのは第二次世界大戦後です。戦後初の衆議院
議員総選挙では、39名の女性議員が当選し国会議員となりました。
図Aでは水の出るホースを持っている女性が、図Bでは飛行機のプロペラを抱えている女性が描かれています。これらの表紙には、国家への協力として当時の女性に求められた、2つの異なる役割が表されています。それぞれの表紙に表された異なる役割を、この時代の様子と結びつけて具体的に説明しなさい。
【解説】
女子学院の記述問題は、知識だけではなく設問中に書いてある「条件」をしっかり読み取り、それらを最大限に活用して、条件に「正対した」答案を簡潔に作成することが大切です。本問では、「国家への協力として求められた役割」、「この時代の様子と結びつけて」、「具体的に」の3点を解答に盛り込むことをしっかりと意識して解答を素早く作成しましょう。
①「この時代の様子」⇒「戦争」を意味します。
②図から読み取れる、「戦争」と結びつく単語を「具体的に」表します。
⇒図Aであれば「空襲」による火事、図Bでは「兵器」「武器」を作るなどとします。
③上記を踏まえ、女性が「国家への協力として求められた役割」を考えます。
⇒図Aであれば「消防」、図Bでは「労働者」「整備員」などと考えられます。
解答例
図A 空襲で起こった火事を消火する消防士としての役割
図B 工場で武器や兵器を生産、整備する整備員としての役割