5年生で取り組んできたことを継続しながら、さらに以下の2つのことを取り組んでいこう。
過去問というと、秋ぐらいから解くというのが一般的であるが、女子学院の問題は難問があまりないので、6年生の春~夏ぐらいでも十分に対応できるだろう。
過去問を解く目的は、まず女子学院の求める題材、設問のレベルを体感的に知るためである。
特に、大手塾の上位コースに所属する女子学院志望者はなるべく早く解いてほしい。
なぜなら、大手塾の上位コースは開成、筑駒、桜蔭などをイメージした授業を展開するので、質、量とも多大な負担を強いる。しかし、女子学院の問題はそこまで求められないので、それを知っておけば、結果的に無駄な労力を割くことにつながる。
まず相手(受験する学校)を知り、そのうえで自分(受験生)の方針を立てて、実行していく、これが効率的な学習の基本である。
過去問の取り組み方
★時間を図り、制限時間内(40分)で解くように心がける。解答用紙は、拡大コピーしておく。(できれば、原寸大が望ましい。)解き終わらなくても、どこまで解けたのかがわかるように印をつけたうえで最後まで解くこと。
★問題文や設問文もコピーして、それに線などを引きながら解くようにする。(書き込むと解き直しができないため。)
★だいたい過去問は、新しい年度から5、6年分くらいを目安に解くと、効率的に傾向がつかめる。あまり昔までさかのぼると、傾向が変わってしまい、対策が難しくなるので気をつけたほうがよい。
★記述問題の添削は、なるべく塾の先生にしてもらう。
★間違い直しをする際、解けなかった理由や間違った理由を確認したうえで、正しい解き方をメモする。できれば間違い直しノートを作成し、間違った問題をコピーして、そのノートに張り付けたうえで、上記のことを書き込むとよい。また、このほかに過去問を解いていて気付いたことや女子学院中の傾向(上記で述べた入試問題の傾向や対策、分析表を参考に)などを書きこむと自分専用の女子学院中の攻略本になり、過去問を再度解きなおすときに便利である。
★2か月くらいたったら、再度チャレンジ。その際に上記で述べた間違い直しノートをよく読んで、どのように問題を攻略していくか、しっかりと戦略を立てたうえで制限時間を守って解く。
やはり、女子学院中の過去問だけでは演習量不足になるので、類題を解くことが望ましい。
ただ、むやみに他の中学の過去問を解いても無意味であることから、学校群を絞って解こう。
例えば、題材の傾向であれば浦和明の星中、実践女子、山脇など女子校を選ぶとよい。
形式=短時間で多くの設問を解くということになれるのであれば、青山学院がいい練習になるだろう。
もちろん5,6年分解くのではなく、あくまでも女子学院中の過去問のサブという位置づけで、1,2年分解くという形がよいであろう。
時期としては夏以降がベストであるが、大手塾に通塾している生徒は夏期講習は課題が多く出題されるし、拘束時間も長期にわたるので、体力的に苦しいかもしれないし、秋以降は大手塾で志望校対策が本格的に始まるので、類題演習は時間的に難しいだろう。
しかし、傾向に沿った勉強をしっかりするためには、この類題演習はおすすめなので、志望校対策の一つとして取り組んでほしい。