女子学院中は選択肢や抜き出し問題が中心だが、記述問題も出題されることが増えてきているので、バランスよく解くことが大切である。
ここで、選択肢問題と記述問題の基本的な考え方を述べておく。
選択肢問題
★解答の根拠を踏まえたうえで、選択肢の文の一部のウソに注意しながら絞り込む。
↓
2つまで絞れたら、その2つの選択肢の違いを把握し、もう一度根拠や傍線部と照らし合わせる。
例
ア 地域全体が顔見知りで、家族のように付き合えるが、家族ごとのまとまりが強く、
個人の自由がない様子。
イ 地域全体が顔見知りで、干渉されることも多く、いつもどこかで見られているよう
な息苦しさを感じている様子。
↓
傍線部「人間関係の湿気が高い」=どのような様子?
↓
湿気が高い=不快・・よって、イが正解。
記述問題(細部)
★文の一要素は20字程度、それ以上の記述は2つ以上の要素がある。
★解答のキーセンテンス(文)を決めてから、字数を気にせず、下書きをすること。
削る作業は、そのあとでよい。☟因果関係を意識する。
★傍線部の言い換え記述は、指示語、比喩など分かりにくい部分を傍線部の前後から言い換え、傍線部の意味を押さえることが大切。そのうえで、キーワードと同じ表現を探し、具体的な内容を見つけ、その部分を言い換えて記述を書く。
例 「そんな他人の夏の一つ」とはどういうことか。
☜
そんな=直前の出来事を指す。
さらに、それは「他人」が関係した「夏」の出来事だと分かる。
☜
後は、直前の「他人」が起こした「夏」の「出来事」を
①誰が、どうした=事実
②①の理由 という形でまとめる。
★説明的文章(随筆も)の記述は、基本的に、文中の言葉をつなぎ合わせる。
★心情記述は、心情語や心情を表わす文を決めてから、理由を考える。
例
「亮介は心の中で、兄をなじった。」とあるが、この時の亮介の気持ち。
☜
心情表現を見つける。「なじる」=①責める、批判する、反発するなどの心情
☜
理由を考える。・・・
直前の出来事→②兄が、亮介の友達が持ってきたメンコを取ってしまった。
☜
なぜこの行為が、批判されるのか。・・・
③メンコ=友達の宝物だった。(今までの事情)
以上を踏まえ、「③→②ので、①という気持ち。」という形でまとめる。
★文末、型(記述のまとめ方)に注意しながらまとめること。
型の例
①~ではなく、~である。(対比させて一方を説明する場合・・論説文に多い。)
②~に対して、~であるという違い。(違いを説明する場合)
③~という一面がある一方(反面)、~という一面もある。
(二つ以上のことを説明する場合・・この場合、後半に強調したい部分を持っていく。このタイプの型は、性格を説明する場合に用いることが多い。とくに駒場東邦中はこのタイプの型を使った性格説明の大型記述を出すことが多いので、志望者は要注意。)
④~のに、~ので、~気持ち。(心情説明)