1 | 問1.すべてA 問2.B 問3.B 問4.A 問5.(1)B(2)A(3)A問6.A 問7.A 問8.A 問9.A |
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2 | 問1.A 問2.B 問3.B 問4.B 問5.A 問6.A 問7.A 問8.B 問9.A 問10.A 問11.A 問12.A 問13.A 問14.A 問15.A 問16.A 問17.A |
3 | 問1.A 問2.A 問3.B 問4.(1)A (2)A 問5.B 問6.B問7.A 問8.B 問9.A 問10.A 問11.C |
A…本郷中学合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に差がつく問題
C…難易度、処理量から判断して、かりに失点しても差がつかないと考えられる問題
本年度の本郷中学の社会の入試問題は、形式・問題数・レベルいずれも例年通りと言えます。比較的難解な問題も含まれ、頭を悩まされる受験生も少なからずいらっしゃるかもしれません。もっとも、合格者の平均がおおむね65%前後の得点率であることからすると、上記の表で「A」と示した問題を確実に得点できれば、合格ラインには達するといえるでしょう。また、合格者と受験者の平均点で、例年5~6点の差があることから考えると、問題数で2~5問の正誤の差です。基本レベルの問題を確実に得点できる力を養うことが、合格への近道といえます。
(1)~(6)いずれの空欄も地理で必ず勉強する内容ですが、(1)が難解と思われるかもしれません。しかし、「隣国の島」がヒントとして出ています。隣国との境界となる島として、樺太島(ロシア)・済州島(韓国)・台湾島(中国)があげられます。
沖縄県と鹿児島県の県境は、沖縄本島にほど近く、鹿児島の最南端は、与論島という島です。ここでは、沖縄本島のすぐ近くに県境が通っていると理解しましょう。
沖縄のインフラに関する記述です。まずア.ですが、「県内に鉄道は存在せず」となっていますが、沖縄には「沖縄都市モノレール」という鉄道が存在します。イ.は、「海産物に関する被害は報告されていない」とされています。海産物ではありませんが、まず、サンゴについての重大な被害は確認しておきましょう。サンゴが死滅してしまう、いわゆる「白化現象」が、沖縄の海岸線のいたるところで生じています。これと同様に、海藻や貝類に重大な被害も生じさせています。ウ.これが正解です。小型のものも含め飛行機は、沖縄周辺の離島にとって重要な交通手段ですが、空港や滑走路がない島の方がむしろ多く、高速船をはじめとした船も、いまだ重要な交通手段です。エ.ですが、古宇利大橋やワルミ大橋、瀬底大橋というように、沖縄本島と近くの離島を結ぶ橋は多数見られ、観光客を呼び込む重要な交通網になり、また、住民にとっても重要な交通手段となっています。
沖縄文化に関する問題です。まず、イ.のビンガタ(紅型)ですが、沖縄の伝統工芸品である染め物の一つです。次に、ウ.サンシン(三線)は、本州でいう三味線に似た沖縄特有の楽器です。エ.のウミンチュは、沖縄の方言で、漁師を指す言葉です。さいごに、ア.のエイサーは、沖縄の舞踊であり、沖縄全島を合わせた大会が開催されるほど、沖縄で最もさかんな踊りの一つです。
毎年度必出の地形図の問題です。過去問対策ができていない場合、(1)から難問です。まず、縮尺を等高線から判断することが要求されています。曲線が10mごとに引かれていれば、「25000分の1」。20mごとに引かれていれば、「50000分の1」となります。本問では、真ん中から東(右)の方へと目を移していくと、曲線状に「60」という数字と「80」という数字が見つかります。これがいわゆる「主曲線」といわれるものですが、この数字が付されている曲線の間に、もう一本曲線があります。 つまり、20mごとに曲線が引かれていることがわかります。したがって、「50000分の1」です。ここでようやく本問を解く準備が出来ました。50000×7.5cm=375000cm。375000cm=3750m。よって、3.75kmで、ウが正解となります。
(2) 糸満工業地帯に、「工場」の地図記号は散見されますが、「発電所」の地図記号は見当たりません。よってA.は×です。エージナー島の沖に見られる地図記号は、「さんご礁」です。さんご礁が見られる海岸は、比較的浅い海といえます。したがって、タンカーのような大型船の入港は、非常に困難です。したがって、B.は〇です。C.は、まず方位を考えましょう。通常、方位記号がなければ、地図の上が「北」です。そして、川は、高い所から低い所へと流れていくものですから、「右から左」へと流れているはずです。したがって、地図の右すなわち「東」から「西」へと流れることになります。したがって、C.は、×です。D.については、糸満市役所の近辺で、土地の高さが分るものを探してみましょう。水準点で、「3.2(m)」と「4.9(m)」が見つかるはずです。いずれにしても、海側になればより低くなるはずですから、これらの数値よりも低くなっていると考えられます。したがって、糸満市役所は「10m以下」といえます。よって、D.は○です。
(3) 糸満工業団地は、沖縄の産業との結びつきが強いことが予測できます。さらに、糸満の港は「漁港」と名称が付されています。これも関連性が推測できますね。したがって、エ.の「水産加工品」が正解です。
選択肢としてあげられている農産物は、すべて沖縄で作られているものです。しかし、問題は「野菜」です。したがって、「にがうり」別名ゴーヤが正解です。
よく聞かれる問題です。日本国内に駐留するための米軍基地の、沖縄が占める割合は「約70%」です。この数値は、おぼえておきましょう。
沖縄返還は、頻出問題です。1972年です。
選択肢ア.の記述は、ここ数年で様々な学校の入試問題で見られるようになりました。ハワイと沖縄の観光客の、様々な要素を比較する問題です。観光客が滞在しているあいだに支出する消費額について、ハワイは沖縄の2倍強という数値です。ウ.について、沖縄文化の特徴とまでいえるアメリカ文化の浸透は、統治下にあった時代によるものです。エ.について、米軍が駐留することによって、日本人にとってさまざまな弊害が生じています。たとえば、飲酒運転や酔った状態での暴行事件。あるいは、米軍ヘリの墜落事故など、駐留米軍・米兵による事件事故が発生しています。最後にイ.ですが、コメ不足の結果として雑穀を食すようになったわけではありません。元来、沖縄では雑穀を食す文化があったのです。
選択肢ア.イ.エ.は、それぞれ正しいです。ウ.については、邪馬台国の所在は、北九州説と畿内説が対立しています。
仏教文化の問題です。まず、正解の除夜の鐘は、お寺にある鐘を使います。そして、その横で僧侶たち(お坊さんたち)がお経をあげています。したがって、除夜の鐘は、仏教文化の一つといえます。では、「門松」はどうでしょう。これは、「歳神様」を招き入れるためのおしるしとされています。読んで字のごとく、「神様」ですから、神事に関するものです。つぎに「清めの塩」ですが、お通夜やご葬儀に参列したあと、一つまみの塩を、ぱっぱっと体にかける風習を知っているかもしれません。実は、仏教に則って行われているものではなく、あくまでも風習の領域のものです。この行為を行わない地方も数多く存在します。さいごに「鏡開き」ですが、これも歳神様へのお供え物を、ありがたくいただくための儀式の一環です。ですから、仏事ではなく、神事に関する行事といえます。
三毛作が近畿地方を中心として始まったのは、二毛作が全国へといきわたったころと同時期、すなわち、室町時代です。選択肢で室町時代のものは、ウ.の「紙や塩、綿織物などの特産品」が全国の各地方で生産されるようになったころと同時期です。
来日する外国人に関する空欄ですが、ヒントは、「戦国時代に来日していた」という点です。つまり、鉄砲伝来をならしめた「ポルトガル」と、キリスト教伝来をならしめた「スペイン」ということです。よって、正解は「ウ」です。
ポイントは、「モリソン号事件について幕府の批判をした」ことで、「弾圧を受けた」いわゆる「蛮社の獄」です。また、「シーボルトから」医学を学んだこと、江戸で町医者をしていたことです。これらの事実から、「高野長英」があげられます。イ.の「青木昆陽」は、江戸時代の儒学者・蘭学者。サツマイモの栽培に尽力しました。ウ.の「前野良沢」は、医師であり蘭学者。「解体新書」の編者の一人です。エ.の「杉田玄白」は、蘭学者であり医師。前野良沢らとともに、「ターヘル・アナトミア」を和訳し「解体新書」を編纂した人物です。
幕末の開港は、頻出問題です。まず、日米和親条約により、「下田と箱館」が開港されます。その後、日米修好通商条約により、下田を閉港し、あらたに「神奈川・長崎・新潟・兵庫」の各港を開港します。よって、イ.の「博多」が適切ではありません。
この問題は、「明治時代の」北海道にかかわりのある語句・人物です。屯田兵は、明治時代の北海道開拓に尽力した人たちです。松浦武四郎は、蝦夷地といわれていた地の「北海道」という名の名付け親といわれる人物で、探検家です。北海道における同化政策とは、アイヌ民族の日本への帰属を促す政策です。
中江兆民は、思想家であり政治家、衆議院議員です。土佐藩出身で自由民権運動に参加しています。さらに、第一回衆議院議員総選挙で当選し、国会議員となりました。岩倉使節団の一員としてフランス留学を経験し、多くの子弟にフランス語を教授しています。問題は、「民約論」ですが、これは、ルソーの社会契約論を翻訳(部分訳)したものであり、モンテスキューではありません。「法の精神」を著し、三権分立を唱えた人物です。
有名な温泉地の名前は知っていても、それが何県にあるのか、知らない人が多いかもしれません。まず、本問でも出ている「草津」は群馬県、「箱根」は、神奈川県です。別府(大分県)、有馬(兵庫県)、下呂(岐阜)、水上(群馬)、蔵王(山形)といったあたりは、おさえておきましょう。
「漢委奴国王」の刻字は、漢字指定もあわせて頻出問題です。志賀島と共に必ず覚えましょう。
倭寇」の「倭」は、日本もしくは日本人、「寇」は、盗賊や海賊といった意味です。つまり、日本の海賊です。これを取り締まるために(入港を許さないため、もしくは、入船を断るため)に「勘合符」という割符を使ったのです。
「長篠の戦い」は、1575年、武田勝頼対織田信長の戦いで、武田の騎馬隊を織田の鉄砲隊が破った戦いです。これ以外に、「桶狭間の戦い」(1560織田vs今川)、「本能寺の変」 (1582明智光秀)もあわせておさえましょう。
このころ、鎖国により外交を断絶していたものの、朝鮮からの朝貢という形での外交を、幕府は受け入れていました。これが、「朝鮮通信使」です。外交ではなく、あくまでも「朝貢」させているというのが、幕府の言い分です。
「東海道中膝栗毛」の作者は、「十返舎一九」です。別名、登場人物になぞらえて、「弥次喜多道中」の名で親しまれています。
近代国家の基本法というだけでは難しいかもしれません。しかし、「1889年、『 』発布」から「大日本帝国憲法」の名が出てくるでしょう。
「鹿鳴館」が、何のための建物なのか。当時、不平等条約改正を急ぎたかった政府は、様々な方面から日本の近代化を各国にアピールしようとします。この「鹿鳴館」もその一つで、毎晩のごとく大使員や外交員を招待し、舞踏会を開催していたとされます。つまり、日本でも近代的な社交ダンスが行われており、文化的にも先進してきたんだ、ということを内外に主張したかったのでしょう。
商工業者の地位が変わった、といわれても理解しづらかったかもしれません。しかし、問題文にヒントがしっかりと隠されています。「この時代の政府が近代産業の育成を推進した」です。明治政府による近代産業に関するスローガンは、「殖産興業」です。これは、「業を興し、産を殖やす(ぎょうをおこしさんをふやす)」つまり、「工業化を推し進め、国家的な資産を殖やす」という意味です。
まず、やなせたかしが生まれた年を明らかにする必要があります。入試の年、2019年で生誕100年ですから、生まれた年は2019-100で1919年です。これは、ある程度できごとに開きがありますから、正確な年号が分らなくても何とかなりそうです。まず、ア.の真珠湾攻撃は、1941年です。イ.日本の国際連盟脱退は、1933年。ウ.治安維持法制定は、有名な普通選挙法と同年で1925年。エ.のドイツでワイマール憲法が制定されたのが1919年です。よって、正解は、エ.ということになります。
地方公共団体はあくまでも、地方に関する仕事をするにすぎません。司法権は、中心的な仕事として裁判所を運営しています。裁判所の運営は、各地方の住民だけにかかわるものではなく、国民全体にかかわるものです。したがって、このウ.の「司法権を持つ裁判所がある」が誤っています。
各時代の代表的な中国の最高指導者の名前は、まれに出題されます。現在は、習近平。そして、本問で答えとなる「鄧小平」は、中国の近代化の礎を築いた人であり、経済特区を設け、改革開放政策をとったことで有名です。
(1)いずれも、東京の風景です。まず、ア.ですが、某テレビのお天気コーナーでよく出てくる時計台です。「汐留シオサイトの大時計」です。実はこの時計、宮崎駿監督のデザインです。たしかにどことなく、宮崎駿ワールドの雰囲気が感じられますね。イ.が、本問で聞かれている「銀座」です。ヒントとすれば、車道を多くの人たちが普通に歩いていますね。「歩行者天国」といわれる風景です。ウ.は、お年寄りの原宿といわれる、巣鴨のとげぬき地蔵に抜ける、「巣鴨地蔵通商店街」です。写真に見えるアーチ状の看板には、左の通り名が書かれています。最後のエ.は、レンガ造りの代表的建築物、「東京駅」です。1914年から運用されており、100を超える歴史を有します。
(2) 銀座の地価、土地の公示価格が公表される際、必ず話題になりますね。銀座の山野楽器前が、最も地価が高い場所とされます。最新のデータによると、一坪当たり1億9000万円です。一坪は3.3㎡ですので、非常に地価が高いことがわかります。
オリンピック・サッカーワールドカップまではある程度おさえられていても、万博やラグビーのワールドカップまでは…という受験生、結構多いのではないかと思います。過去3大会ならびに次回のオリンピック・サッカーワールドカップは、必ずおさえましょう。そして、これらの知識から選択肢をしぼり、残りの選択肢を比較検討していく方法で十分対応できます。本問では、ア.の選択肢が「上海」で正解です。イ.は、「北京」。ウ.は、「ロシア」大会、エ.が、「日本」です。
ICANは、核兵器を禁止し廃絶するために活動する世界のNGO(非政府組織)の『連合体』です。あくまでも連合体であることがポイントです。スイスのジュネーブに国際事務局があります。2017年に核兵器禁止条約が国連で採択され、同年のノーベル平和賞はICANに授与されました。
まず、やなせたかしが34歳の時ですから、1953年のできごとです。この年に休戦協定が結ばれたということから、この前に開戦している戦争が対象となりそうです。「朝鮮戦争」ですね。1950年に開戦され、いまだ休戦状態です。
憲法の条文について、条文をある程度覚えておいたほうがいいものがいくつかあります。前文・1条(天皇(の地位))・3条(国事行為への助言と承認)・7条(国事行為の内容)・12条(自由権)・13条(個人の尊重と公共の福祉)・14条(平等権)・19条(思想良心の自由)・20条(信教の自由)・21条(集会結社表現の自由)・22条(職業選択の自由)・25条(生存権)・26条(教育を受ける権利)、そして、最近話題の96条(憲法改正の手続き)です。各種テキストの巻末等に掲載されていることが多いですから、ここに挙げたものだけでも目を通しておくと、出題されたときに慌てないですみます。
日本における戦後の好景気には、いくつか名前が付いているものがあります。①特需景気(1950~53)、神武景気(1955~57)、岩戸景気(1958~61)、いざなぎ景気(1965~70)、そしてバブル景気(1986~90)です。バブル景気はその名「バブル」のごとく、実体のない経済成長ともいわれた時代です。つまり、株高・地価高騰に後押しされただけであり、実体として日本経済が成長していたとは言い難い時代ともいえます。その後、「バブル」がはじけた、バブル崩壊の言葉に象徴される時代が30年以上続いているのが、現在ということになります。
東日本大震災の発生日時は、頻出です。2011年3月11日です。また、阪神淡路大震災の発生日時もよく見受けられます。1995年1月17日です。東日本大震災から早くも10年近くが経とうとしています。記憶を風化させないように、というイベントも全国各地で行われていることから、入試においても注視しておくべき項目といえるかもしれません。
合否を分けた一題にて解説いたします。
ここでいう「三種の神器」とは、いったい何をあらわしているのでしょうか。「白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫」です。1950年代後半、日本経済における特需景気により国民の所得もそれにあわせて上昇していきます。そのような歴史的背景のなか、家電製品を個人家庭で所有する購買意欲をかきたてるために各家電メーカーはしのぎを削ります。特に、白黒テレビは、東京タワーの竣工と皇太子・美智子妃(いまの上皇・上皇后さま)の結婚に触発され、爆発的な販売台数を記録したといわれています。したがって、本問の正解は、1950年代の記載と、バブル期、やなせたかしが69歳つまり1988年に挟まれた、「B」が正解となります。なお、家電製品の三種の神器と同様に、「3C」といわれるものがもてはやされた時代もあります。「カラーテレビ(Color television)・クーラー(Cooler)・自家用車(Car)」の、英語の頭文字をそれぞれとって「3C」です。これは、高度経済成長期に家庭での購買意欲が向上したものといわれています。