A…易しい(本郷中合格を目指すなら確実に正解すべきレベル)
B…標準的(ややまぎわらしいが落とせないレベル、ここで差がつく問題)
C…難しい(受験者の大半ができないため差はつかない問題)
問1 | 地図の読み取り A |
---|---|
問2 | 知識 B |
問3 | ①地図の読み取り A ②知識 B |
問4 | ①知識 B ②知識 B ③知識 A |
問5 | 地図の読み取り+計算 B |
問6 | ①知識 A ②知識 B ③知識 B ④知識 C ⑤知識 A ⑥知識 B |
問1 | 知識 B |
---|---|
問2 | 知識 B |
問3 | 知識 A |
問4 | 知識 B |
問5 | 知識 A |
問6 | 知識 B |
問7 | 知識 B |
問8 | 知識 C |
問9 | 知識 A |
問10 | 知識 A |
問11 | 知識 A |
問12 | 知識 A |
問13 | 知識 A |
問14 | 知識 A |
問15 | 知識 C |
問16 | 知識 B |
問17 | 知識 B |
問1 | 知識 A |
---|---|
問2 | 知識 A |
問3 | 知識 A |
問4 | 知識 A |
問5 | 知識 A |
問6 | (1)知識 A (2)知識 A (3)知識 A |
問7 | 知識 A |
問8 | 知識 A |
問9 | 知識 A |
問10 | 知識 B |
2016年度の本郷中学の社会は大問1が地理、大問2が歴史、大問3が公民と、いつものスタイルでした。本郷の地理の特色は一定地域に絞るところですが、どの地域が出されるのか分からないので、山を張ることなく学習してください。歴史については例年テーマを決めた長文を読ませ設問を解かせるというスタイルですが、長文を読み込まなくても設問には答えることができます。公民についても例年テーマを決めた長文を読ませ設問を解かせるというスタイルですが、歴史同様に、問題文を読み込む必要はありません。ただ、特に歴史についてはとても勉強になるので過去問学習のときにはしっかり読んで、知識を身につけてください。
地理と歴史に関しては難化したと言えます。公民は例年通り平易な問題でした。本郷は地理、歴史、公民にそれぞれ25点配点しているので、3分野しっかりと学習し、準備しておく必要があります。
地図の読み取りA(ア○、イ×、ウ○、エ×、オ×、カ○)
一瞬ドキッとした受験生が大勢いたと思います。いったいどこの地図なのかが分からないからです。しかし、問1のアを調べていると「つがる」という名称が地図の最も南側の真ん中にあるのです。これで安心して青森県と特定できます。地図の読み取り自体は易しいですが、時間をかけて丁寧に行う必要があります。青森が分からなければ、全て間違えてしまう可能性まであるので要注意です。
知識B(ウ)
合否を分けた一題であつかいます。
①地図の読み取りA(0m) ②知識B(しじみ)
①十三湖と書かれた下に0といてあることが読み取れます。②に関しては迷うところだと思います。青森と汽水湖のサロマ湖を思い浮かべてしまうとホタテになってしまいますが、同じ汽水湖でも宍道湖を思い出せればしじみが答えになります。
知識①B 白神山地 ②B 弘前市 ③A りんご
①の白神山地自体は世界自然遺産に登録されていることで有名だが、「岩木川の源流にあたる山地」という問われ方だと出てこなかった受験生が多かったはず。
②弘前市(ひろさきし)は漢字の読みで有名だが、人口が比較的多いという認識はないのではないか。
③「つがる」=青森=りんごです。
地図の読み取り+計算B(3250m)
縮尺の読み取りです。基本的に2万5000分の1の地図か、5万分の1の地図ですが、その判別は等高線で行います。等高線が10mおきなら2万5000分の1の地図、20mおきなら5万分の1の地図です。この地図は20mおきに等高線が引かれているので5万分の1の地図です。よって、6.5×50000=325000cm=3250mです。
知識(①A宮城②B秋田③B岩手④C福島⑤A宮城⑥B秋田)
①「人口密度」が最も高い県は、100万人都市である仙台市があり、東北地方で最も面積が小さい宮城県です。
②東北地方は日本の米どころであり、秋田平野のあきたこまち、庄内平野のはえぬき、仙台平野のひとめぼれなどが有名です。秋田か山形で迷うのではないか。
③「畜産」で岩手の乳牛が思い浮かぶかが勝負。
④東北地方に工業のイメージはないはずです。大多数の受験生は人口から宮城を思い浮かべたかもしれません。「工業生産」の総額が最も多い県は福島県です。
⑤「小売業」なのでやはり人口と関係しているはずです。宮城県が思い浮かぶでしょう。
⑥「65歳以上人口割合」が最も高い県は秋田県です。これは知っておきたい知識です。
知識B(イ)
選択肢アの壬申の乱は大友皇子(天智天皇の子供)と大海人皇子(天智天皇の弟)の争いで、勝利した大海人皇子が天武天皇になることは知っているはずです。選択肢イは知っているか知らないか微妙なラインです。文武天皇のときです。選択肢ウも富本銭が日本最古の貨幣であることは知っていても、天武天皇の時代だと分かるかは、微妙なラインだと思います。選択肢エの藤原京遷都は天武天皇の后であった持統天皇が行ったことは知っておきたいレベルです。
知識B(ア)
選択肢イとウはあまりにも有名です。一方で選択肢エは知らないはずです。ところが、選択肢アの蘇我入鹿は645年の大化の改新で討たれていることから、聖徳太子の時代よりかなり後ということになり、間違えとできるはずです。
知識A(ウ)
鎌倉時代の仏教は大切なので、選択肢に並ぶ人物が始めた仏教は覚え、その教えまで理解しておきましょう。
知識B(ア)
江戸時代はおよそ250年続くので、ただ「江戸時代」で覚えていてはいけません。元禄文化は江戸初期の文化だといえます。化政文化としっかり区別して覚えてください。
知識A(ア)
基本的な問題です。本郷中学は繰り返し同じことを聞いてくるので、選択肢ウの相対済し令まで調べておきましょう。
知識B(ウ)
全員お雇い外国人です。ナウマンは野尻湖からナウマンゾウを発見したことで有名なドイツの地質学者です。モースは何と言っても、大森貝塚を発見したことで有名なアメリカの動物学者です。ベルツはドイツの医師ですが、知らないと思います。フェノロサは岡倉天心とともに日本の美を紹介したアメリカの哲学者です。ほとんどの受験生は知らないでしょう。ウかエで迷えばそれで構いません。
知識B(エ)
夏目漱石は生粋の作家です。正岡子規は俳句や短歌で有名ですが34歳の若さで亡くなっています。ちなみに夏目漱石と正岡子規は同郷で友人関係でした。島崎藤村は「破壊」「春」「夜明け前」などを書いた作家です。
森鷗外は「舞姫」や「高瀬舟」などを書いた作家ですが、医師でもありました。
知識C(ア)
知らないと思います。大人なら覚えているかもしれませんが、受験生はまだ生まれていなかったので解けないと思います。しかも、全員が厚生大臣になったことがあります(舛添要一だけは厚生労働大臣ですが)。
知識A(イ)
常識に近いレベルです。2016年からは満18歳以上の男女になることに注意していた受験生は多かったはずです。
知識A(卑弥呼)
知らない受験生はいません。「漢書地理志」「後漢書東夷伝」「魏志倭人伝」の区別をしっかりさせておきましょう。
知識A(鑑真)
両目を失明しながらも6度目の渡航でようやく日本にやってきたことはあまりにも有名です。唐招提寺も合わせて覚えておきましょう。
知識A(校倉造)
木の組み合わせだけで建てられており、乾燥や湿気に強い作りです。身近では学校の百葉箱が校倉造になっていると思います。
知識A(菅原道真)
菅原道真を知らない受験生はいません。大宰府の漢字に気を付けてください。
知識A(勘合)
勘合貿易を知らない受験生はいません。足利義満が1404年に始めたことも覚えておきましょう。
知識C(蘭学事始)
知らないと思います。杉田玄白が晩年に書いた本で、福沢諭吉が発行しました。「解体新書」は「ターヘル=アナトミア」を翻訳したものですが、これは前野良沢が中心となって行われました。しかし、「解体新書」の著者には前野良沢の名前はありません。なぜでしょう?杉田玄白や前野良沢の生き方を調べてみましょう。
知識B(内務省)
知らない受験生が多かったのではないかと思われますが、いくつかの教材には記載されています。
知識B(台湾)
韓国と答えた生徒が多かったのではないでしょうか?日清戦争で日本が勝ち1895年から太平洋戦争が終わる1945年まで、台湾は日本の植民地でした。しかし、台湾は親日国として有名です。
知識A(東京)
一回目に出てくる(1)で、ドキッとしますが、二回目、三回目に出てくる(1)で、東京と断定できます。
知識A(ODA)
政府開発援助のことです。英語は頭文字をとって言葉にすることが大好きなので、覚えましょう。Official Development Assistanceの頭文字です。
知識A(総辞職)
なぜ総辞職しなければならないかというと、内閣は内閣総理大臣の意志で作ったものだからです。総辞職した後は、新たな内閣総理大臣が選ばれ、組閣します。
知識A(エ)
イギリスはユーロを使うことを頑なに拒否しました。経済格差があるのに同じ通貨を使うのは無理だという論理でした。イギリスの通貨はポンドです。
知識A(メルケル)
すでに3期目のドイツの首相です。時事問題で難民の受け入れについて学習した時に出てきた名前かもしれません。
(1)知識A(大統領)
朴 槿恵(パク・クネ)大統領と呼ばれていることは知っていると思います。
(2)知識A(ア)
国連事務総長は潘基文(パン・ギムン)です。残りの選択肢は元大統領と現大統領です。
(3)知識A(ウォン)
韓国の通貨はウォンです。ちなみに中国は元です。韓国の文字はハングルです。覚えておきましょう。
知識A(燃料電池)
ほぼすべての教材に燃料電池自動車の記載があるので、基本問題と言えるでしょう。
知識A(羽田)
東京国際空港よりも羽田空港という呼び方に馴染みがあると思います。通称なので絶対にハブ空港としていけません。ちなみに成田空港も通称です。正式名称には成田国際空港です。2004年までの正式名称は新東京国際空港でした。
知識A(富岡製糸場)
知らない受験生はいないと思います。日本の世界自然遺産4つ、世界文化遺産15つ全て覚えてください。
知識B(円安が進んだ)
円安と円高の区別をしっかりとしましょう。
1問2を取り上げたいと思います。
この問題ではまず地形図が青森の津軽半島の一部であるという認識が必要です。とすれば、Aの水域とは日本海だといえます。ここで、選択肢エの和歌山市は外せると思います。また、選択肢イの郡山市は県庁所在地の福島市より人口が多いことで有名です。ここで福島県にある郡山市も外せると思います。
では、選択肢アの山形市と富山市のどちらなのか?結論は富山市です。都道府県の県庁所在地の名前を知らない本郷受験生はいないと思いますが、県庁所在地の場所を地図でチェックしていますか?
いますぐにチェックし始める生徒が合格していく者だと思います。