まずは慶応普通部の算数の出題傾向を研究してまいります。
慶応普通部で出題されている問題の大半は標準レベルです。
なかには基本レベルの問題もあり、難問や奇問は出題されません。
大問は8問から9問、小問は13問から15問あります。
分野別の傾向といたしましては、図形分野からの出題が1番多く、およそ25%から40%という高い割合で出題されています。
他の分野を見ますと、数の性質・速さ・還元算の割合が高いのも注目です。
①で述べました通り、普通部の算数は標準レベルが大部分ですが、それでは算数の得点が合格レベルに到達することは容易であるかと申しますと、そうではありません。
その理由は2つあります。
1つは普通部の試験のスピード重視の傾向です。
普通部算数の試験時間は40分です。
小問13~15問の標準レベルを40分で解いて、合格レベルに到達するのは容易なことではございません。
充実した計算力、基礎力を前提にした処理能力が必要になります。
もう1つの理由は③です。
慶応普通部は難関校の1つでありますので、受験される生徒の学力レベルは高いです。
つまり、偏差値60を超える学校でありますので、合格者の算数の正答率はかなり高いものと予想されます。
6年生の直前期に過去問の正答率が5割5分を超えることがおぼつかないようでは、合格するのは難しいかもしれません。