周期・規則性については、書き出しを伴うタイプが多く、中には書き出していくうちに解けてしまう問題もあります。「【1】雙葉中の傾向分析(2)丁寧さ且つ堅実さを要求する入試」で述べたように“丁寧に堅実に”書き出す力が求められます。
一方、2010年度[2]のように、知識と計算力でスマートに解くタイプも出題されるように。着眼点をつかんだ後には正確な処理能力が求められます。
6年生の夏休みに入るまでは、問題文を読んであれこれ思い悩む前にまずは書き出してみること。
周期・規則性の問題で手が止まってはいけません。「もうちょっとスマートに解く方法はないのかな?」と追求するのは夏休みに入ってからでも十分間に合います。ただし、夏休みに入る前に、重要な数値(三角数、平方数etc.)は暗記しておきます。
なお、周期・規則性の問題で、答えの1ずれは危険信号です。「惜しい」と思うかもしれませんが、そうではなく、根本的に理解していない証拠。原理から解説し直す必要があるでしょう。
和・差・比の文章題については、年度によって出題の難易度に波があります。かつては比の文章題や差集め算のときに一(ひと)捻(ひね)りが加わり難易度が上がることが多かったのですが、最近は典型問題が多く、随分と解き易くなりました。
典型問題の解法パターンを押さえるのは当然。そこに一(ひと)捻(ひね)りが加わった問題を解き切れるようにするためには、線分図・面積図・状況図・表などを描くことで問題文の内容を目に見える形にして整理することです。
何をどう描けばよいのかわからず手が止まる生徒にとっては、わからないからこそ何かしら描いてみるのだという意識改革が必要です。「典型問題+α」の演習を通じて、図を描いて整理する力をつけていきます。
最近の頻出ではありませんが、作図問題が時折見られます。試験場で慌てないように作図の出題可能性があるという心の準備が必要であるのと同時に、コンパス使用の場合に備えて、ある程度の作図練習も必要です。
雙葉中の過去の作図問題1996年度[6]・1997年度[7]・2000年度[5]に取り組むのは当然ですが、お茶の水女子大学附属中学校をはじめとする国立大学附属中学校の作図問題や、学習院女子中等科の作図問題にも適宜取り組みます。
以上、➄にも目を配りつつ、➀~➃の分野については入試本番を迎えるまで、質・量ともに十分な問題演習を積んでいきます。