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算数の合否を分けた一題

雙葉中入試対策・算数の合否を分けた一題(2012年度)(2ページ目)

(2)セーター、コート、シャツを合計で15枚買い、レジで26472円支払いました。シャツは偶数枚、セーターはシャツより1枚多く買いました。それぞれ何枚買いましたか。(式と計算と答え)

レジで合計金額が2割引きになるので
もとの合計金額は 26472÷0.8=33090円

セーターの枚数を1枚減らしてシャツと同じ枚数にそろえると
合計枚数 15-1=14枚
合計金額 33090-1610=31480円   ・・・※

シャツは偶数枚なので
2枚で 1900×2-1000=2800円 より
1枚あたり 2800÷2=1400円

セーターとシャツは同じ枚数なので、平均すると
1枚あたり (1610+1400)÷2=1505円

「セーター・シャツ1枚平均1505円、コート1枚3240円、合わせて14枚買って31480円」
となるので、つるかめ算

コートの枚数は (31480-1505×14)÷(3240-1505)=6枚

シャツの枚数は (14-6)÷2=4枚

セーターの枚数は 4+1=5枚

一見すると不定方程式、でも、問題文をよく読み条件を整理していくと、最後はつるかめ算に帰結します。

つるかめ算に持ち込めなかったとしても、上記の※まで求められれば、「シャツは偶数枚」という条件と合計枚数が偶数の14枚より、コートの枚数も偶数枚であることがわかります。

よって、セーターを1枚減らしたあとの、セーター・シャツ・コートの枚数で考えられる組み合わせは(2・2・10)(4・4・6)(6・6・2)の3通り。この3通りの合計金額を計算して31480円になるのは(4・4・6)の組み合わせなので、実際の枚数は(5・4・6)と求められます。

[5]が配置されているのが問題用紙3枚中の3枚目。この[5](2)に取り掛かったときの残り時間も、この問題の正答率に大きく影響したことでしょう。慌てて不定方程式に持ち込んだら奈落の底。けっして難易度は高くない問題なので、残り時間の圧迫感がなければ、雙葉を目指す受験生は解き切れるはず。

今年度は[2]から[6]まで大問すべてが万遍なく手間と時間がかかる問題だったため、複数の方針が考えられるこの[5](2)が後半に配置されたことで、残り時間を気にすることなく落ち着いて方針を選択し処理できたかが合否の分かれ目だったのではないでしょうか。

『算数の合否を分けた一題(2012年度)』 >> 1 2
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