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算数の合否を分けた一題

雙葉中入試対策・算数の合否を分けた一題(2010年度)(2ページ目)

表のような3種類の本A,B,Cがあります。このうち何冊かを本箱に一列に並べます。まず、できるだけ多く本を並べると26冊になり、27冊目は並びません。次に、本箱の幅ぴったりに並べたところ、全部で23冊になり、そのうちBは14冊でした。A,Cは何冊でしたか。本箱の幅は何cmですか。

B C
1冊の厚さ 7cm 3cm 1.5cm
冊数  5冊  15冊 10冊

 

問題文中の2つの条件に注目です。

(1)「できるだけ多く本を並べると26冊になり、27冊目は並びません」という条件。

できるだけ多く本を並べるためには、薄い方から順にC→B→Aと並べていくことになります。

26冊だと C10冊・B15冊・A1冊 なので 1.5×10 + 3×15 + 7×1 = 67cm

27冊だと C10冊・B15冊・A2冊 なので 1.5×10 + 3×15 + 7×2 = 74cm

27冊目は並ばないので、本箱の幅の範囲は 67cm以上74cm 未満 となります。

(2)「本箱の幅ぴったりに並べたところ、全部で23冊になり、そのうちBは14冊でした」という条件。

本箱の幅は67cm以上74cm未満なので
7×A冊 + 3×14 + 1.5×C冊 = 67cm以上74cm未満

7×A冊 + 42cm + 1.5×C冊 = 67cm以上74cm未満

7×A冊 + 1.5×C冊 = (67-42)cm以上(74-42)cm未満

7×A冊 + 1.5×C冊 = 25cm以上32cm未満 ・・・①

また、全部で23冊なので
A冊 + C冊 = 23 - 14 = 9冊 ・・・②

①・②の式をもとに、Aは5冊までしかないことに注意しながら、書き出して表にまとめ
ると

Aの冊数(冊)
Cの冊数(冊)
A+Cの幅(cm) 13.5 19 24.5 30 35.5 41
× × × × ×

よって
Aは  3冊
Cは  6冊
本箱の幅は 30 + 42 = 72cm

問題文中の条件を丁寧に整理して範囲を絞り込み、最後は書き出し・調べ上げで答えにたどり着くことができるという、雙葉らしさあふれる問題です。

①・②の式までたどり着いたあとは、複数の解法が考えられます。範囲の両端の数値でつるかめ算に持ち込もうが、式で処理する方向に持ち込もうが、答えは出せます。ただ、雙葉中志望者であれば、書き出し・調べ上げを選択するのが無難ですし、それが最も正答率の高い解法だったのではないでしょうか。雙葉的王道問題の演習を積み重ねてきた受験生は報われたことでしょう。

『算数の合否を分けた一題(2010年度)』 >> 1 2
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