[1] | (1)A (2)A (3)A (4)A |
---|---|
[2] | A |
[3] | (1)A (2)B (3)B |
[4] | A |
[5] | (1)A (2)B (3)B |
A…雙葉合格を目指すなら必ず得点したい問題
B…着眼点や解法ツールにより正答率・かかる時間に差がつく問題
C…難易度や処理量から判断して、部分点狙いで答案を作成すべき、もしくはとばすべき問題
ここ数年続いている「標準化・易化傾向」は今年も続きました。その一方で、規則性の大問が2題出題され、作業の正確さと処理力が問われる出題となり、「難しくはないけれど慌てるとミスをしてしまう」雙葉で出題されやすい算数であったと言えるでしょう。
計算と一行問題から成る小問集合でした。
従来通りの計算問題です。今年は分数、小数の混じった四則逆算が出題されました。
数値はそれほど煩雑でないため、確実に正解しておきたいところです。
割合の一行問題です。難易度は基本レベルであり、代入しての見直しもできるため、こちらも確実に正解したいです。
旅人算の一行問題です。出発した時間が異なりますが、状況をしっかり把握すればそれほど難しくはなかったはずです。
食塩水の一行問題です。水を蒸発させた後の濃さを求める問題です。こちらも基本レベルの問題でした。
水そうに水を入れる問題です。過去何度か同じタイプの問題が出題されていますが、過去の出題よりは設定が易しく、解きやすい問題になっています。答えを出すときに、A室に入れていた時間を足さなければならず、最後まで注意が必要です。
ご石を正六角形の形に並べていく規則性の問題です。並べる個数がどのように増えていくのかを最初にしっかりと確認できたかが、問題を解く時間にも影響したのではないでしょうか。
ご石の合計で規則を見つけようとすると階差数列になるため解きにくくなります。ここでは各回に新たに並べるご石の数の規則を考えるとよいでしょう。32回目までに並べたご石の合計は、等差数列の和になります。数列に関する公式をきちんとおぼえていたかがポイントです。
黒と白のご石の差を考える問題です。奇数回目のときに黒のほうが多くなることから、奇数回目のときの差を調べていくと短時間で解くことができます。
100回目までのご石の総数を、正三角形の形に並べていく問題です。100回目までに並べたご石の総数は求められても、そこから何段の正三角形になるのかが分からなかった受験生も少なくなかったと思われます。
平面図形の求積問題です。雙葉ではおなじみの「半径のわからない円の面積」が今年も出題されました。形としては複雑に見えますが、同じ大きさの直角二等辺三角形が集まっているため、うまくまとめて計算していくことができたかがポイントです。
時間を使った規則性の問題です。周期が見つかるまでじっくりと書き出していけたか、その時に計算ミスをしなかったか、がポイントになります。
17分間隔のA駅行きのバスは計算で求められますので、B駅行きのバスの時刻を正確に調べ上げられたかが鍵になります。
始発の時刻もバスが来る時間も異なるため、しっかり書き出していって初めて同時に来る時刻を見つける必要があります。解答時間に余裕を持たせて落ち着いて取り組めれば解きやすい問題です。
B駅行きのバスは4分、7分と合計11分ごとに来ますので、A駅行きの17分との最小公倍数である187分後までに、他に同時に来る時刻がないかを調べる必要があります。
やはりある程度時間をかけて作業できたかがポイントです。
今年の雙葉中の算数は、冒頭で述べた通り「解きやすいけれど作業量が多くミスしやすい問題」が目立ちました。最初の一行問題や平面図形がそれほど難しくないため、2題出題された規則性の問題の作業量の精度が合否を分けたと言えるでしょう。その2題のうち、大問3を取り上げたいと思います。
[3]図形の規則性
(1)このような図形を使った規則性は、求めるものを数字で並べることで規則性がわかりやすくなります。そこで、その回ごとに並べたご石の色と個数を表にしてみましょう。
~回目 | 1 | 2 | 3 | 4 | … |
---|---|---|---|---|---|
色 |
黒 |
白 |
黒 |
白 |
… |
並べた数 |
1 |
5 |
9 |
13 |
… |
並べた数に注目すると、1、5、9、13…と4ずつ増えていることがわかります。
この数列の32番目までの合計を求めます。
32番目の数は、1+(32-1)×4=125
よって、32番目までの合計は、(1+125)×32÷2=2016
2016個になります。
(2)黒のほうが白より多くなるのは、1回目、3回目、5回目のように奇数回目に黒のご石を置いたときです。そこで、その時の差を表にしてましょう。
~回目 | 1 | 3 | 5 | 7 | … |
---|---|---|---|---|---|
差 |
1 |
5 |
9 |
13 |
… |
すると、こちらも(1)と同じ等差数列になっていることがわかります。
差が93になるときなので、この等差数列で93が何番目か求めます。
(93-1)÷4+1=24番目
よって、24番目の奇数のときに差が93になります。
24番目の奇数は、1+(24-1)×2=47 47回目になります。
(3)100回目まで並べたご石を正三角形の形に並べなおします。
まずは、100回目まで並べたご石の合計を求めます。
1+(100-1)×4=397
(1+397)×100÷2=19900
19900個並べることになります。
全部で□段並べたとすると、
(1+□)×□÷2=19900 となり、
□×(□+1)=39800 となります。
39800の約数を調べても良いのですが、□に入る数に見当をつけていきます。
200×200=40000より、□は200の近くと推測されます。
200×201=40200
199×200=39800 より、□=199となります。
よって答えは199段です。