[1] | (1)A (2)A (3)A(4)A(5)B |
---|---|
[2] | B |
[3] | (1)A(2)B |
[4] | (1)A (2)A (3)B |
[5] | (1)A (2)A (3)B |
A:フェリス合格を目指すなら必ず得点したい問題
B:着眼点や解法ツールにより正答率・かかる時間に差がつく問題
C:難易度や処理量から判断して、一旦とばすべき問題
例年どおりフェリスらしい構成の問題だったと言えそうです。
特に平面図形は、男子難関校にも出題されそうな発想力を試される難問でした。
ただ、後半[4][5]は拍子抜けするような簡単な問題だったので、[1]~[3]でいたずらに時間を使わずに、難易度から判断して先に後半の問題を解くという柔軟な対応が必要だったように思います。
これまでの傾向からも言えますが、フェリスの算数は難易度順に並んでいないという傾向が特に顕著な学校なので、最初に問題を見渡して、難易度予測を的確に行い、問題順に拘らず、最適な時間配分と順番で解くというスキルが求められます。
A 特に工夫する所もないですが、57と38は19で約分をしてスッキリさせてから解きましょう。 答え:13/8
A 受験生ならお馴染みの図形でしょう。△AEFと△DFCの合同を利用して考えます。
答え:26
A 基本的な還元算の問題です。特筆するところはないでしょう。答え:279
A 問題文からすこし掴みにくさがありますが、Bの箱の数を①とおいて、文の通りに整理していくと、ただのマルイチ算として解くことが可能な状態になります。
算数的には差集め算ということもできますが、①とおいてしまえば解けてしまうのでそこまで踏み込んで考える必要もありません。答え:562コ
A
ア けた数を足し合わせるという表現が少し分かりづらかったかもしれません。
1桁の数は1~9までの9個あるので、けた数の合計は1✕9=9
同様に2桁の数は10~99の90個あるので、2✕90=180 となります。(いわゆる桁ばらしの問題と同じ考え方であるというところに気づきたいところです。)
3桁の数は100~178なので79個です。よってけた数の合計は3✕79=237
9+180+237=426 答え:426
イ 2桁のある数から3桁のある数までのけた数の和が2018ということなので、
2✕□+3✕△ = 2018 という不定方程式に帰着できます。
□に入る数は90までに限定されますので、先に△の最大の数を求めます。
2✕1(□)+3✕672(△) = 2018
6入れかえるごとに、□が3増えて、△が2減りますので、□に入る数は、1、4、7、10・・・と3で割って1余る数列になるので、□の最大は88です。
また、数列の個数は(88-1)÷3+1=30なので、□と△にはいる組み合わせは30通りあることが分かります。 答え:30
決して難しい問題というわけではないのですが、数量の設定によって簡単にも複雑にもなり得る問題。[3]とで悩ましいところはありますが、今回は[2]を合否を分けた一題として後半のページで扱いたいと思います。
B
OPを結んでおきましょう。このOPが90°回転したところをOP’としておきます。また、△OPQが90°回転した先を△OQ’Pとします。
△OPQは120°、30°、30°の二等辺三角形なので、点Rのもとの位置をSとすると、弧PSの中心角は90―30=60°とわかります。
従って四角形Q’ORP’における、弧P’Rは60となります。
これで、△P’ORは正三角形だとわかりましたので、四角形の中でもっとも小さい角は、∠P’RO=60°となります。 答え:60°
□に入る数を小さくするということは、回転によって生じた弧ができるだけ重ならないようにすればよいということです。
従って、Rの元々の位置をSとすると、Pの動いたあとと、Sの動いたあとは一切重なっていないということになります。よって弧PS、弧SR(P’R)は150÷2=75°でこれが最も小さい場合ということになります。
また、このとき、弧P’ORの中心角が75°なので、角ORP’=(180―75)÷2=52.5°となりこれが四角形のなかで一番小さな角度です。
答え:イ=75°、ウ=52.5°
A
似たような問題を経験した受験生は多かったはずです。特にヒネリもなく、何を問われているかに注意を払えば簡単に正解できる問題だと思います。
△ABPが二等辺三角形になるのは、PがCD、GH、FEのそれぞれの中点にあるときです。 答え:3通り
ア
もとの立体の表面積を1✕6=6とします。
切断しても、もともとくっついていた部分には表面積の差はありませんので、差が生じる部分のみを計算していけばOKです。
小さい方→ 0.25✕2+1+0.5=2
大きい方→ 0.75✕2+0.5+1+1=4
よって、面積の差は4-2=2、もともとが6なので、2÷6=1/3倍
答え:1/3
イ もとの体積を1とすると
小さい方→0.25
大きい方→0.75
体積差は0.5なので、0.5÷1=1/2倍
答え:1/2
正六角形になる問題よく見かけますが、その場合通る点がすべて辺の中点の場合です。これは、頂点Gを通りますので、切り口が五角形になるパターンですね。
立方体の外に飛び出した三角すいは、底面積の1辺が3㎝の直角二等辺三角形、高さが2㎝の三角すいです。この体積は、3✕3÷2✕2÷3=3㎤です。
頂点C側の体積は、この三角すいの3✕3✕3―2=25倍なので、
頂点A側の体積は、6✕6✕6―3✕25=141㎤です。
答え:ウ=③、エ=141
A
(1)17280÷12000=1.44倍 答え:1.44倍
(2)12000÷1.25=9600人 答え:9600人
(3)17280÷10000=1.728倍
□✕□✕□=1.728 にあてはまる□を考える問題です。
そのまま探すのは無理ですので、素因数分解で探します。
1.728=1728/1000=(12✕12✕12)/(10✕10✕10)
→ □=12/10=1.2と分かります。答え:1.2倍
また、2020年は、17280✕1.2=20736人
B
円周の長さだけは指定されているものの、点P、Qがそれぞれ毎秒、あるいは毎分何㎝進むかということが示されていません。ただ、同じ速度であるということが分かっているので、これをどう利用するかがポイントとなります。
Pが移動する円周は半径が4.5㎝、
Qが移動する円周は半径が3.6㎝
したがって、1周の長さは5:4と分かります。これを同じ速度で進むので、かかる時間もP:Q=5:4 です。
ここで、「角速度」に注目すると考えやすくなります。(※「角速度」とは1分、1秒に何度回転するかを表したものです。)
同じ360°を回転するのに、かかる時間がP:Q=5:4なので、角速度は逆比の4:5となります。
時間が定められていない問題なので、自分で勝手に秒速、分速を好きなように設定して考えましょう。
ア: Pの角速度を4°/秒、Qの角速度を5°/秒とすると、
OPQが一直線になるためには、スタート地点からの移動角が合計180°になれば良いので、180÷(4+5)=20秒後です。
また、1周にPは360÷4=90秒かかることになりますので、Pの移動した割合は円周の2/9と分かります。したがって、その長さは9✕3.14✕(2/9)=2✕3.14=6.28㎝です。
答え:ア=6.28
イ:△OPQが最も大きいとき、底辺をOPとすると、高さに相当する長さが直線OQそのものになればよいので、言い換えるとOPとOQが垂直になるときということができます。
よって、その面積は4.5✕3.6÷2=8.1㎠です
答え:イ=8.1
ア、イについては、角速度を設定するだけで簡単に解けてしまいますので、ぜひ得点したい問題でした。ウはそれでも少し難しかったかもしれません。
ウ:P、Qが同時にはじめの位置に戻ると終了なので、その時刻を求めておきます。
Pは360÷4=90秒ごと、Qは360÷5=72秒ごと、→90と72の最小公倍数360秒で終わり
OPとOQが垂直になる時刻を求めていきます。(OPかOQのどちらかを止めて考えると、考えやすいですね)
1回目:移動角の合計が90°→90÷(4+5)=10秒後
2回目:移動角の合計がさらに180°増えたとき→180÷(4+5)=20 10+20=30秒後
3回目:以下同様
したがって、時刻は10、30、50、70・・・という20で割って10余る数列になっていきますので、最後の項は350です。よって項数は(350―10)÷20+1=18個とわかります。
答え:18