倍数、約数、分数の性質は必須です。さまざまな問題に触れて、
1.で示した学習法を実践してください。
3の倍数と3の倍数の和や差は3の倍数になる(分配の法則)。
「AとB、2つの数が公約数を持つ場合、AとBの差も公約数を持つ」、
「AとBの公約数は、AとBの最大公約数の約数になる」、「互いに素とはどういうことか」、
などは、よく覚えて使いこなせるようにしておくのがいいでしょう。
例えば、割り切れる数(倍数の判別法)を皆さんよくご存知かと思います。
● 3で割り切れる数(3の倍数) → 各位の数の和が3で割り切れる。
● 4で割り切れる数(4の倍数) → 下2桁が4で割り切れるか00。
● 6で割り切れる数(6の倍数) → 1の位が偶数、
かつ、各位の数の和が3で割り切れる。
● 8で割り切れる数(8の倍数) → 下3桁が8の倍数か000。
● 9で割り切れる数(9の倍数) → 各位の数の和が9で割り切れる。
なぜ、こうなるのか、考えてみることが大事です。
3の倍数の見つけ方は私のプロフィールに説明が
書いてありますので興味のある方はご覧下さい。
→http://www.chugakujuken.com/juku/koushi/nanachi/
速さの問題については、
池の周りをぐるぐる回る問題以外(この問題は寧ろ規則性に入ります)、
ダイヤグラムがきちんと書けるかどうか、一番大きなポイントです。
線分で書くことに慣れてきたら、できるだけ早い段階でダイヤグラムに移行し、
慣れておいたほうがいいでしょう。ダイヤグラムの内容もきちんと理解しておきましょう。
速さの基本は、“出会い”、“追いつき”、“差がつく”です(ポイントは常に同時に
スタートすることです)。これと比をマスターし、ダイヤグラムのどの部分に、
どれが当てはまるか、見つけることができれば、けして難しくはありません。
これは1.に書いたとおりです。まず、各単元の基礎をしっかり身につけましょう。
次は、その各単元の基礎がどういう時に使えるかを学びましょう。
例えば、問題の図形に平行線がでていたら、どんな図形を探したらいいでしょうか?
相似の三角形、三角形の等積変形、底辺の比が面積の比になる、などが
頭に浮かんでくるように訓練することが大事です。
また、正多角形の性質はかならずおさえておいてください。
対角線や対角線によってできる図形の性質、合同、相似の図形が
どこにどのようにできるか、面積比はどうなるのか、などは学習しておく必要があります。
時間がない、とにかく難しい問題を数多く、早く解かないといけない。
確かにその通りなのですが、極端な効率主義に走ってしまって、
受けた後のテストの問題冊子を見ると、
筆算があちらこちらに書き散らかした生徒さんをよく見かけます。
結局、自分で何を計算しているのか解らなくなってしまい、
良い考え方をしているにもかかわらず、正解に至らない場合が多いのです。
規則性は、丁寧に数字を書いてゆくことからはじめましょう。
はじめは時間がかかっても、そのほうが法則を見つける能力が身につきやすいのです。
特に、麻布中学の場合は、途中の式や図など考え方を記入するようにできていますので、
採点者にきちんと自分の解法を伝えないといけません。
小学5年生のうちからテストの時にもきちんと解法を書く癖をつけましょう。
さらに、頻出単元だけではなく、
典型的な解法で解ける問題が全分野から出題されますので、
全分野の広い学習が必要になります。