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算数の塾別学習法の提案

麻布中入試対策・塾ごとの算数の学習法の提案(日能研生)

学習法については、塾がどこであろうと基本的には変わりません。具体的には“時期別学習法”(リンク)を参照してください。

ここでは、日能研の特徴をおさえ、それに対応した学習法を示します。

1.日能研の特徴

■授業
1回1単元 復習主義

 ■テキスト
【5年生~6年生前半】~ステージⅢ、Ⅳ
・「本科教室」・・・・・基本問題、発展問題、練成問題(6年生、入試問題)
・「栄冠への道」・・・・ワンポイントアドバイス、基本演習、問題研究、補充問題

【6年生後半】~ステージⅤ
・「合格力完成教室」・・身につけたい重要ポイント、知識・技術重点問題、運用力重点問題
・「栄冠への道」・・・・ワンポイントアドバイス、基本演習、問題研究
・「合格力ファイナル」・問題、計算と一行題、特別問題

■カリキュラム

上記の表は、麻布中学の頻出の単元と、通常授業で、その単元を扱う回数をまとめたものです。勿論、各回の学習や復習は満遍なく行って頂きたいのですが、この表から、塾の学習以外の課題や重点的に行う単元が見えてきます。

【数の性質】
5年生前半で9回行いますが、ここでは分数の計算が殆どです。夏期・冬期講習では扱いますが、5年生後半は扱わず、6年生で扱うので、苦手単元となる生徒が多いようです。

そこで、5年生後半のブランクをステージⅢの復習などで埋め、6年生で上手く問題に取り組めるように、塾の学習とは別に、学習を行い、定着させておく必要があります。

日能研のテキストでは学習がすすまない生徒さんの場合は、「四谷大塚予習シリーズ 小5上・下」などを使用するといいでしょう。

【速さの問題】
5年生の後半から継続的に扱うので、塾の学習と通常の復習でいいと思います。速さと比、ダイヤグラムは基礎から理解を深めておいてください。

【平面図形】
この単元も5年生後半が通常授業ではブランクになっています。夏期・冬期講習で扱いますが、それでは不十分ですので、5年生の後半は別途学習が必要です。

図形は範囲が広く、問題も多彩です。しかし、それも基本を組み合わせたものですので、5年生前半に扱った単元を継続的に繰り返し復習しましょう。

【規則性・場合の数】
全般的に回数が少ないのが特徴的です。そのため、取っ付きが悪かったり、定着が殆どなく苦手単元になる傾向があります。

塾で学習した後の期間も、「本科教室」や「栄冠への道」のテキストの中で、その週にできなかった問題を計画をたてて、1週間に数問でいいので継続的に問題に触れておきましょう。

2.時期別学習内容

■5年生前半までの学習

-学習姿勢のベース作り-

    ①基礎力を習得する(計算を含む)
    ②問題をきちんと理解する
    ③解法(途中式や図)を丁寧に書く
    ④授業をしっかりきく
    ⑤復習計画を立て、実行する

まず、上記のポイントをこの時期にしっかり習慣にしてください。詳しくは“時期別学習法”(リンク)を参照してください。

とにかくカリキュラムテストの点数を上げるため、解法のみを暗記する学習法は避けてください。また、安易に早く簡単に解ける解法に走ることなく、じっくり本質的な理解に重点を置いてください。

カリキュラムテスト、模試については、“MY NICHINOUKEN”を活用して、受験者の正答率が高い問題は必ずできるように復習することです。

これができるようになったら難問に挑戦してください。

また、1回の復習に終わらせず、理解がすすまない単元や問題は別途ファイルしておいて1ヶ月おきや2ヶ月おきなど計画を立てて反復復習しましょう。

■5年生後半の学習

-中学受験のベース作り-

5年生の後半から問題のレベルも上がり、難しい単元の導入も始まります。また、単元によってはこの時期は扱わず、6年生に入って習うものも多いのです。

そのため、塾の学習だけでは不十分で、通常の復習だけではなく、下記を意識した学習計画が必須です。

    ①この時期、扱わない単元の継続的な学習(数の性質、平面図形など)
    ②扱う回数が少ない単元の継続的な学習(規則性、場合の数など)

以上を1日数問でいいですから、触れておき、定着を図っておくと6年生で楽なります。塾の通常授業で「本科教室」をメインに解いてる場合は、この復習は「栄冠への道」を使用すればいいでしょう。

もっと詳しい解説が必要な場合は「四谷大塚予習シリーズ 小5上・下」など使うといいと思います。

この時期までに“MY NICHINOUKEN”などを活用して苦手単元やそのレベルを把握してください。

また、この段階で速さの問題は“ダイヤグラム”を簡単な問題でも使うように心がけ、基本的な理解をしておいてください。

規則性や場合の数は安易な公式や解説に頼らず、自分できちんと書き出し、そこからルールや簡単な計算の仕方を自分で見つけ出す訓練をしましょう。

■6年生夏休みまでの学習

-中学受験 全範囲の総まとめ-

塾でも6年生の夏休みまでに、範囲・レベルともに中学受験の態勢づくりが完了します。塾の学習だけでなく、独自の学習も“総復習”が必須になってきます。

    ①苦手単元の克服
    ②今までわからなかった問題の解き直し
    ③5年生全般の単元の復習
    ④6年生前半の単元の復習

まず、苦手単元をなくすことが必須です。基本的には5年生のテキストを降り返って学習することが一般的ですが、日能研の場合、6年生のテキストは基礎から問題が構成されています。

苦手単元の「栄冠への道」ワンポイントアドバイスを読んで基本演習や問題研究、「本科教室」の基本問題、発展問題の、どれかを選んで復習しましょう。

全般的な復習や基礎固めにはやはり問題集が便利です。おすすめは

①プラスワン問題集(東京出版)
②ステップアップ演習(東京出版)

です。問題集の選び方のポイントは

①生徒さんに適した問題のレベル
②解説が本質的であること
③解説が丁寧なこと

です。その点、この2つの問題集は、レベルは難関校向け、特殊算に分類されにくい問題も含まれ、解説も、解きやすい解法を重視したものではなく、本質的なものになっていますので、基礎固めには適しています。

この問題集で苦手単元を見つけ、塾のテキストなどで基本に立ち戻り、強化するという使い方もできます。

■6年生秋以降の学習

日能研では、通常授業に加え、「入試問題研究特別講座(日特)」がはじまります。麻布中学の入試に臨むための本格的な学習を行います。

大切なことは

    ①“日特”の授業の理解と復習
    ②過去の入試問題の実施
    ③「塾で教える算数」 シグマベスト (文英堂)

です。
①②は必須です。しかし、ただ受けるだけではなく、麻布中学の問題傾向を意識した学習が必要になります。

麻布中学の問題は大きく次の2つに分かれます。

    A その場で条件を与えられて、思考力を要求される問題
    B 中学受験の典型的な解法によって解ける問題、あるいはその応用問題

Bタイプは6年夏休みまでの学習で十分ベースが出来ていると思いますので、6年生秋以降はその維持とレベルアップを行いましょう。

Aタイプには、この時期獲得しなければならない学力です。詳しくは“時期別学習法”(リンク)に書きましたので必ず参照してください。

この二つ、特にAタイプを意識して“日特”を受けてください。

③「塾で教える算数」は[数・数量関係]、[量と測定・図形]、[文章題]と3分野に別れ、それぞれ。難関中学入試と実践問題集があります。解説が非常に詳しく、問題のページよりも多いです。

問題の内容も麻布向けが多く、Aタイプの思考力を養うにはいい問題集だと思います。

最後に模試ですが、日能研は、9月~11月の期間、

    ・合格判定テスト  全5回
    ・合格力育成テスト 全5回
    ・合格力育成カリテ 全7回

と非常に、多いのですが、学校別の模試がありません。SAPIXの学校別判定サピックスオープンや四谷大塚の学校別判定テストもあわせて活用するのがいいでしょう。

    

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