一 | 問一B 問二A 問三A 問四A 問五A 問六B 問七A 問八A |
---|---|
二 | 問一B 問二B 問三A 問四B 問五B 問六B 問七 アB イA ウA |
三 | 全てA |
四 | 問一A)B B)B C)A D)A 問二B |
五 | 全てA |
A…慶応中等部合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題
物語文でしたが、出典は表記がないので不明です。受験合格後の中学校生活で主人公「私」が、友達「絵美」と学校の「環境」に対して感じる心情の変化を追っていく文章です。
主人公「私」の心情を5つの選択肢から選ぶ選択問題です。
問題となる傍線部が物語の序盤であるため、その時点での主人公の心情は読み取りにくかったと思われます。傍線部から少し距離がありますがですが、文章を読み進めると本文下段に『真っ先に選ばれていたのに~』と記述されています。
『笑顔の仮面』について説明する5つの選択肢か【もっともふさわしくないもの】を選ぶ選択問題です。
『笑顔の仮面』と書かれている付近の文章『知らぬ間にかみしめていた唇を緩め~』『私は困惑を悟られないように~』から「私」が「絵美」に対してどう思われたいのか、思われたくないのかを読み取りましょう。
文章前半における「私」の今の心情を選ぶ選択問題です。
日が変わるまでの『お母さんにはそんな気持ちを察せられてしまった』の【そんな気持ち】を読み取ることが出来れば簡単です。傍線部後にある【中学校に入るまで】の『全国模試でも上位』『スポーツの得意な私』『花一匁でで真っ先に~』という文章と【中学校に入ったあとの】『~思い知らされた』『付属小学校から来た子たちは~』という文章の、環境が変わったことにより起きたことの比較をしている部分に注目です。
状況によって発言・言葉の意味合いが変わる部分を正確に読み取る選択問題です。
「ちゃんと」と言う直前の『いったい、コピーのほかに~ ~何を要求されるんだろう』という絵実の気持ちが読めていれば簡単です。
語彙力を確かめる問題です。
『予想しない話の展開』に『明らかに狼狽している』ことからどういった気持ちになったかを判断します。
唯一の記述問題です。後ほど「合否を分けた一題」で解説します。
状況によって発言・言葉の意味合いが変わる部分を正確に読み取る選択問題です。
傍線部後の『まいった。お母さんはなんでもお見通しだ』から今の絵実の気持ちがわかります。
文章の全体を通して心境が変化した主人公「私」の気持ちを選ぶ選択問題です。
『今』と『足取りが軽くなる前』とで何が変わったのかを読み取れていればおのずとほかの選択肢を消すことが出来ます。
1⃣と同様に出典は表記がないので不明です。【時間・空間に線を引くということ】についての論説文でした。前半では自分の身近なものを例に挙げられているので読みやすかったかと思いますが、後半は領土の時間の概念などの説明が入りスケールの大きさや抽象性から理解しにくい部分があったかもしれません。
文章の虫食いを穴埋めする選択問題です。
前文と後文をつなげる言葉ではありましたが、あまり一般的ではない使い方ではなかったために悩んだ受験生は多かったと思います。前文と後文のつながり方に注意です。
筆者の考えを読み取る選択問題になります。
傍線部後の『きってもきれない』ということがどういったことなのかを、問題文にあるように『意味を含めて』考えなければなりません。文章全体から【線を引くとはどういうことなのか】を考えましょう。
語彙力が問われる問題です。
傍線部部分の言葉の意味を読み取る選択問題です。
傍線部に至るまでに『ただ、』から始まる筆者の主張を見逃さないことがポイントです。
傍線部部分を具体的に説明する選択問題です。
本文中の選択肢の中から『線を引かれていない状態』の表現を探します。『目に見えず~』『存在しない~』といった表現が見つけられれば簡単です。
具体的に説明している選択肢を選ぶ選択問題です。
傍線部直前の文章に注目しましょう。
本文の内容に合っているかどうかを判断する選択問題です。
今回の文章はあくまでも『線を引くと起こること』について書かれているので『線を引いた結果、線を引かれなかった場合』について説明されているものはすべて2です。
俳句の内容についての選択問題です。
一つ一つについて知っていれば問題ありませんが、知らない場合は句から状況をイメージして答えなければなりません。
語彙力、特に慣用句を問われる問題です
漢字の書き取りの問題です。
今年度唯一の記述の問題です。全体の印象を捉えることはそう難しくない問題でしたが、主人公「私」のその時の心情を正確に表現しようとすると文中にハッキリとした心情表現の言葉が載っていない上に字数制限も厳しいために時間を割いた受験生は多かったと思います。
今年度の慶応中等部の国語はそこまで高難度の設問はありませんでしたが、『心情の変化とその表現方法』を練習してきた受験生でなければ、大問二の論説文とその後の漢字・慣用句に関する問題を余裕をもって解答することは難しかったであろうと判断したので「合否を分けた一題」として選びました。
解き方の手順
• 傍線部に至るまでの主人公「私」の心情を把握する。
⇒「入学してから二週間、『こんなはずではなかった』という想いで過ごす」
↓
• 絵美に対しての主人公「私」の抱えている気持ちを整理する。
⇒「そんなに仲良くもないし、いい印象を持っていない」
⇒「何を頼まれるんだろう。嫌な予感がする」
↓
• 主人公「私」の心情の変化をとらえる。
⇒「全く予想しない展開」
⇒「三人仲良くなりたい」という言葉 →「是非協力させて」
⇒「ぼーっと立ち尽くして涙を拭わずに泣き続ける」
④解答要素を整理します。
⇒「私は自分のことしか考えていなかったことに気が付いた」