一 | 問一A 問二B 問三B 問四B 問五A 問六A 問七A 問八A 問九B |
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二 | 問一A 問二B 問三A 問四B 問五A 問六A 問七B 問八A 問九B 問十C |
三 | 全てA |
A…世田谷学園中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識や文脈力、論理的思考力で、得点に大きく差がつく問題
C…国語力がないと歯が立たない問題
ジーン・ストラトン・ポーター著 鹿田昌美訳の「そばかすの少年」という物語文でした。森で暮らす自分の本名も親も知らない少年が『自由』や『愛情』から幸福感を感じて生きていく話になります。
文中の穴埋め補充問題です。
表現の言い換えはありますが、素直にその場面に応じたものを選びとれば自然と埋められるはずです。
状態と擬音を表す語彙の力を問う選択問題です。
選択肢一つ一つの言葉がものの状態を表しているのか、音を表しているのか、行動を表しているのかを見極めましょう。その場面をイメージすることが大事です
登場人物の心情を具体的に説明する文章を2つ選ぶ選択問題です。
一つ目は傍線部の前の文章で「ダンカン」が笑って言った一言に対してまじめな面持ちで返答する「ダンカン夫人」の言葉に注目です。
もう一つの選択肢は、傍線部後の翌朝の「ダンカン」の行動が何を意味しているかを考えれば一目瞭然です。
「そばかす」の心情を正確に読み取る選択問題です。
まずはその場面ではありえない『境遇への不満』や『感謝』を選択肢から消していきましょう。そしてその後「見に来てごらんよ」というセリフから、
指定された条件に合う言葉を2つ書き抜く問題です。
まず「ダンカン」のセリフや行動に着目します。そして「ダンカン」は「そばかす」の話を信用していないので、否定的な表現を探します。さらに、そしてその『嘘のような話』を表現を見つけます。
登場人物の心情を具体的に説明している分を選ぶ選択問題です。
傍線部直前の『顔を輝かせて~』の文章に注目です。その状態のときの「そばかす」の期待感を持っている心情と、物語文冒頭の「ダンカンの奥さん」が普段から与えている『心からの親切~』から考えましょう。
人物像を説明する文を選ぶ選択問題です。
傍線部後の「ダンカンの奥さん」のセリフに注目しましょう。『母親だってわからない~』の文章から、ただ世話を焼いたり責任感を持っている人ではないことが分かります。
指定された状況を愚痴的に説明する記述問題です。
当日、この【安息日】に「そばかす」が見せようと宣言していたものに注目です。傍線部前に「ダンカン」が『おとびばなし』と表現したものを安息日に見に行くと約束した事象が【~な光景】と締めて書かれていれば正解です。
指定された言葉に関して具体的に説明する記述問題です。
まずはそれぞれの【幸福感】が全く別のものであることに注意しましょう。【Ⅰ】は物語冒頭の段落、傍線部の直後の『僕は自由だ。~』文章から判断できると思います。【Ⅱ】は「そばかす」の気持ちについて少し考えなければなりません。3ページ目の中央あたりに「そばかす」自身が『母親を求めてやまない~』という気持ちを抱えていることが分かります。その後の「ダンカンの奥さん」のセリフから何を感じ取りその後の行動に移ったのかを読み取りましょう。どちらも【~こと。】と文末に書くことを忘れないように。
辻信一著『弱虫でいいんだよ』出典の論説文でした。よくある【自然】と【文明】の比較をした【二元論】【対等】に関する内容です。
文中の接続詞補充問題です。
変則的な使い方はされていないので、順接・添加の使い方をしっかり勉強していれば問題なく解答できると思います。
言葉の意味を具体的に説明する選択問題です。
推理で解こうとしても似たような表現で選択肢が固められているため、知識として入っていなければ正解するのは難しかったと思います。Aは『優れたもの』『対立』、Bは『良い悪い』『排除すべき』といった説明文の中の言葉で必要・不必要を見極めましょう。
指定された言葉に関して条件に合ったものを文中から抜き出す問題です。
『対等』という言葉の意味と冒頭の【二元論】についての説明している文章に着目出来ればおのずと答えが見えてきます。
指定された文章に関しての具体的な説明の中から【適当でないもの】を選ぶ選択問題です。
まずは【二元論】というものが文中でどう説明されているか理解する必要性があります。前問の問三でもあるように【自然】と【文明】の関係性が相対立するものであることを念頭に置き、対等と近い意味で書かれている選択肢はふさわしくないことが分かります。
文章の穴埋めをする言葉の組み合わせを選ぶ選択問題です。
それぞれⅠ、Ⅱ、Ⅲの項目がどう説明をしているかを考えます。『人間の住む里』『中継地点の里山』『動物の住む山』と段階を追っていくと自然と絞られてきます。
指定された文章を具体的に説明する記述問題です。
傍線部後に『井上が言う「あの明るく楽しい広場」とは~』と書かれています。さらにその後の文章で『それは、井上の言う~』と文章が書かれており、文章のテーマである【二元論】【対等】について考えると『その場での人間と自然の関係性』の文章がまとまります。
指定された文章について具体的に説明しているものを選ぶ選択問題です。
まずは選択肢そのものを絞っていきます。選択肢中の、特に文末表現の中で関係ない『人間社会の価値観』『ドングリの世界での価値観』といったものを消去します。そして残った選択肢の中から「一郎」のした行動を言い換えたものを選びましょう。
文中の内容補充を選ぶ選択問題です。
それぞれ例文として比較して挙げられている文章に着目しましょう。ことわざは『比べても意味が無い』、対して賢治は『決めようとすることには意味はない』という注釈がつけられています。ここから比べることについてどういう視点の違いがあるかを考え空欄補充しましょう。
合否を分けた一題として解説します。
指定された文章に関して具体的に説明をする記述問題です。
ここまでの文章で【二元論】によって人間が自然をどう受け止めているかを整理する必要性があります。その関係性が対等なのか、環境破壊やそれを正当化するような態度をとっているかどうか、といった部分が読み取れていれば解答できます。
漢字の書き取り問題です。
選択・記述・書き抜きと、バランスのとれている入試問題でした。とりあげられている文章は言葉使いだけみれば少々特徴のある部分がありましたが、それを除けば読みやすいものだったと思います。選択問題は正解と不正解の違いが微差なものが多く、見極めるのが難しいものが混じっていました。他記述、書き抜きは読み飛ばしなくしっかり読み切っていればロスなく解けたものばかりだったと思います。
その中で、記述の問題では文字制限が厳しく文章を正確に読み取れていないと難しい二の問十は、受験生の中でも差が付きにくいと判断しました。なので今回は、しっかりその意味段落の内容をとらえ読み取ることが出来ないと書くことが出来ない問九を合否を分けた一題として解説いたします。
解き方の手順
• その意味段落中に書かれている内容と要旨をとらえます。
⇒「比較する事の無意味さ」「決めようとすること自体に意味がない」
⇒「この自然の中に同じものは一つとしてない」
↓
• 傍線部付近の行を再確認します。
⇒「現代社会で重要視されている比較や競争の中に潜む大きな落とし穴」
↓
• 解答要素を整理します。
⇒「どのドングリも他と比較して優れているわけではないが、それぞれが他と違うそのドングリにしかない固有の価値を認め合うことを大切にしたい」という思い。