1 | (1) A (2) A |
---|---|
2 | (1) A (2) B (3) A (4) B (5) B (6) A |
3 | (1) A (2) B |
4 | (1) B (2) C |
5 | (1) ア~カ A キ~コ B (2) C |
A…城北中合格を目指すなら、確実に得点したい問題
B…知識、解法次第で、得点に大きく差がつく問題
C…難度、処理量から判断して、部分点を拾えればよしとする問題
合格者平均は59点/100点満点、受験者平均は48点でした。低かった昨年より、さらに低い平均点となりました。
標準レベルの問題が並んでいますが、問題ごとの難度は、易しいものは極めて易しいため、メリハリがきいている印象です。
図形は、昨年に引き続き折り返しが出題されました。扱いに慣れているかどうかで差がついたと思われます。
最後の得票数の問題は、2人の先生の会話を埋めていくという解答形式が特徴的です。公式化して暗記している場合は、答えだけならすぐ出せそうですが、この形式では、会話の流れに沿って、作問者が何を求めているかを考えないと答えられません。平均点が低かったことから考えても、ここですんなりいかなかった受験生が多かったと思われます。結果だけなく「なぜそうなるのか」を考える学習姿勢を求めているということでしょう。
全体的に、対策不可能な問題は見当たりませんので、抜けのない知識を身に付け、しっかり演習量を積むことができれば、算数が得意でない生徒にも、しっかり得点のチャンスがあるセットということができるでしょう。
基本的な計算問題です。
年齢算
初歩的な年齢算です。全く差がつかないでしょう。
図形と角度
正八角形の2本の対角線のなす角を求めます。正解が出せたとしても、時間がかかる可能性があります。時間がかかりそうなら、他の問題に移った方が得策です。
正多角形を、円を☐等分したもの、という考え方を身につけましょう。この考え方に基づいて、円(外接円)の中心と各頂点を線で結んでいくと…二等辺三角形がたくさんできます。この下処理ができれば、ゴールは目の前。訓練を積んで、この下処理を反射的にできるようになることが大切です。
売買損益
1個の原価=100として計算するもよし、面積図でやっている人は面積図で攻めましょう。
天秤図ならさらに速く解けるでしょう。
場合の数
9で割り切れる → 9の倍数 → 各位の数字の和が9の倍数
までは、即時につかんでください。さらに、
2で割り切れる → 偶数 → 一の位=2
に限定されます。
ここから上3桁の数字の和=7に決まります。
(1,3,3)と(2,2,3)でそれぞれ3通りの並びが考えられるので、6個とわかります。
平面図形
図形の折り返し。3:4:5の直角三角形が登場します。基本に忠実に、軽妙にさばけるかどうかで、試験全体の流れに大きく影響を与える1題です。ここで長考は避けたいところです。
詳しくは【合否を分けた1題】の部分で後述します。
回転体の表面積
そのまま表面積を出して比較、でよいでしょう。求めるのは比なので、×3.14は不要です。
出会うまで15分、出会って10分で到着ですから、3:2はすぐに分かります。差は全くつかない設問です。
まず(1)より、AP : PB =3:2です。
次に、2人が進む距離の和は、1回目の出会いで片道分、そのあと次の出会いまでに1往復分となります。これより
1回目の出会いにかかる時間 : 2回目の出会いにかかる時間 = 1:2
です。(1)の結果より片道=5とすると、太郎が進んだ距離は
1回目の出会いまでに3、次の出会いまでに6なので合計=9となります。
したがって片道=5の道のりをあと1で1往復する地点がQ地点です。これより
AQ : QB =1:4となります。
速さが苦手な人でも、ここまでは練習で取り切りたいところです。
台形の面積を求める誘導問題です。
ADとBCが平行な台形なので、角Dと角Cの和は180°です。
角Dと角Cはそれぞれ二等辺三角形の頂角です。頂角の和が180°ということは、底角4か所の和は180°です。
これより底角1個ずつの和=90°となるので、角ア=90°です。
少し目先が変わった感じのある、力作。
Eは直角三角形の斜辺の中点、Dは二等辺三角形の頂点ですから、
EもDも、AFの垂直二等分線上にある
ことが分かります。ここまでくると、AG=GFが分かります。
傍線部の事実は、パッと見たところ、与えられた図から何となくわかりそうに感じますが、しっかり押さえるのは意外と難しいです。
ただし、長さの比は全く正確になっていないので、注意。
先生の会話の空欄を埋める形式です。
まず、当選確実となるためには「最高の残念賞を上回ればよい」
ということは押さえておきたいです。ここでは「最高の4位」を上回ることを考えます。
130票で3位に入ればよいので、全ての票数を4人で等しく分け合うと
最高の4位=130÷4=32.5票
が出ます。これを上回る33票が当選確実に必要な得票数となります。
これを、問題文に示された手順で求めていきます。
少し開票が進んで、一部の票が確定している状態から考えるパターンです。
「最高の4位」は、下2人のDとF以外の4人で残りの票を分け合うことで計算できますが、これも問題文に示されているので、難問ではありません。
2(5) 平面図形 を取り上げます。
2(5)
折り返しに関する基本事項として、
1.移動前の図形と移動後の図形は合同
2.重なった部分は二等辺三角形
というのがあります。
1は、折っただけなので、当たり前なのですが、重要です。
2について、平行線の性質を用いて説明しておきます。
続いて直角三角形の相似を確認します。
これで、実は重なり部分の二等辺三角形の面積は求まることになります。
図をご覧ください。重なり部分は 底辺=25cm、高さ=24cmの三角形とみることができるのです。
以上の手順を手際よく実行できたかどうかで、点数でも処理時間でも差がつく1問でした。